
混合肌はどうケアすればいい?スキンケアの方法やポイントについて紹介
ベタつきと乾燥の両方が気になる混合肌。どっちつかずの肌質のため、スキンケア迷子になっていませんか?
今回は、混合肌の原因やスキンケア方法、スキンケアの選び方をご紹介します。混合肌にあったスキンケアを取り入れて、すこやかな肌づくりを目指しましょう。
1. 混合肌とはどんな状態の肌?
混合肌とは、「乾燥している部分」と「皮脂でベタつきが気になる部分」が混在した肌質のことです。Tゾーンやあごなどの皮脂分泌が多い箇所は脂っぽく、頬や口元、目元は乾燥しやすいのが特徴です。「インナードライ肌」ともいわれます。
2. 実は混合肌?混合肌になる原因
混合肌は、持って生まれた肌質だけでなく、環境や生活習慣、スキンケアの方法などによって起こる場合もあります。もしかしたら、自分では気がつかないうちに混合肌になっているかもしれません。
混合肌になってしまう4つの原因を見て、当てはまる項目がないかチェックをしてみましょう。
間違ったスキンケア方法
間違ったスキンケアが混合肌の原因になってしまうことがあります。
過度な洗顔やクレンジング時に生じる摩擦は肌のキメが乱れて、毛穴が広がりやすくなります。また、摩擦による刺激で角質層が薄くなることから、水分を蓄える力が低下し、乾燥を招きやすくなってしまいます。肌のベタつきが気になるからといって、過剰に皮脂を取り除く洗顔や、ゴシゴシと肌を強く擦ってクレンジングをすることはNGです。
また、肌が脂っぽいからとさっぱりしたスキンケアばかり使用していると、肌がうるおい不足になってしまう可能性もあります。角質層内部のうるおいが不足すると、皮脂を分泌してうるおそうとする力が働き、皮脂過剰分泌の悪循環になるという話もあります。
もともと普通肌だったのに、こうした洗い過ぎや摩擦、うるおい不足により、部分的に皮脂が過剰分泌され、混合肌になってしまうケースがみられます。
紫外線・花粉など外部刺激によるダメージ
皮脂腺や汗腺から分泌される皮脂や汗によって皮脂膜が形成され、肌を保護しています。紫外線によるダメージは、肌の機能が低下して乾燥を招き、皮脂膜を形成する皮脂と水分のバランスがくずれてしまうことで起こります。
また、花粉やハウスダウトなどが肌への刺激となり、バリア機能の低下につながる場合もあります。花粉やハウスダストが皮膚に付着し起こるアレルギー反応により、肌あれが生じバリア機能が低下しやすくなります。このような外部刺激によるダメージは、肌バランスが崩れ、混合肌の原因になりやすいため要注意です。
生活習慣の乱れ・ストレス
生活習慣の乱れやストレスも、混合肌になってしまうことに大きくかかわっています。
睡眠不足が続いたとき、肌が脂っぽい、ベタつくと感じた経験はありませんか?自律神経には交感神経と副交感神経があり、睡眠不足やストレスにより交感神経が優位になると皮脂分泌が活発になります。それにより、混合肌になってしまうことがあります。
また、バランスの悪い食生活やアルコールの過剰摂取も肌に悪影響を及ぼします。そのほか、急激に血糖値が上昇する高GI食品や乳製品の摂り過ぎなども、皮脂分泌を促す原因になることがわかっています。高GI食品には、精製された炭水化物などが挙げられます。
特にTゾーンは皮脂腺が多く、生活習慣やストレスの影響により皮脂分泌が活発になります。
気温や湿度による変化
四季のある日本では、季節により気温や湿度が大きく変化します。
暑い季節では、皮脂の分泌が増え、寒い時期には空気の乾燥に伴い肌も乾燥します。季節による温度や湿度変化や、エアコンの影響などにより、肌の水分と油分のバランスが崩れやすくなり、混合肌になってしまうのです。
人によっては、夏は脂性肌だけれど気温と湿度が低下する冬は混合肌になる方、冬は乾燥肌だけれど気温と湿度が上がる夏は混合肌になる方もいます。
3. ほかの肌タイプとの違い
混合肌はほかの肌タイプとどのような違いがあるのでしょうか。脂性肌だと思っていたけれど実は混合肌だった、というケースもあるため、ほかの肌タイプとの違いも含めてチェックしてみましょう。
普通肌との違い
普通肌は水分量と皮脂量のバランスが良いため、鼻や頬などの毛穴が目立たず、キメが整っているのが特徴です。
普通肌は水分と皮脂のバランスが整っているためメイクがくずれにくい肌質ですが、混合肌は皮脂分泌の多い部分がくずれやすくなります。また、乾燥しやすい目のまわりや口まわりなどはファンデーションが浮いた状態になり、きれいにフィットしにくくなります。
乾燥肌との違い
乾燥肌は水分量と皮脂量がともに低下した状態で、全体的にツヤやみずみずしさがないのが特徴です。
乾燥肌は顔全体の水分量や皮脂分泌が少ないのに対し、混合肌は水分量が少ないものの部分的に皮脂分泌が活発であるという違いがあります。
また、乾燥肌はメイク後、時間が経過すると乾燥により肌がパサついて、ファンデーションが浮いた状態になりますが、混合肌はおでこや鼻など皮脂分泌の多い部分が特にくずれやすくなる特徴があります。
脂性肌との違い
脂性肌は水分量・皮脂量がともに多いため肌全体が脂っぽく、キメも粗いのが特徴です。
脂性肌は乾燥しづらい肌質ですが、混合肌では部分的に乾燥を感じます。脂性肌のメイクは過剰な皮脂分泌により全体がくずれやすいですが、混合肌は部分的に皮脂でくずれするという違いがあります。
4. 混合肌に合わせたスキンケアの方法やポイント
混合肌は脂性肌と乾燥肌の両方の性質を持つ肌質のため、さっぱりしたスキンケアだと乾燥し、しっとり濃厚なスキンケアだとベタつくという両極端な悩みに陥りやすいもの。また、皮脂の落とし過ぎやうるおい不足は、より混合肌を加速させてしまうため注意が必要です。
ここからは、混合肌に合わせたスキンケアの方法やポイントについてお伝えします。
クレンジング・洗顔は肌ダメージを最小限に
混合肌のクレンジングや洗顔は、できるだけ肌にダメージを与えないように行なうのが基本です。混合肌の肌ダメージを抑えるクレンジングと洗顔の方法をそれぞれ解説します。
●混合肌のクレンジング法
クレンジングオイルを使用する場合、小鼻や目のまわりは力を入れないように指でなじませます。乳化が必要な場合は濡れた手で乳化させた後、しっかり洗い流します。
また、ジェルやミルクタイプは規定量を使用し、クレンジングのすべりを利用しましょう。
落としにくいアイメイクにはポイントメイクリムーバーを使うのも良いですが、お湯でオフできるマスカラやアイライナーを使用するのもおすすめ。こすらずに落とせるものを選ぶと、目元に負担をかけずに摩擦の刺激を軽減できます。
●混合肌の洗顔法
洗顔料はしっかりと泡立て、泡で肌を包み込みながら、泡の弾力で洗いましょう。
洗い方のコツとして、皮脂が出やすいTゾーンに泡をのせた後、乾燥しやすいUゾーンになじませ、最後に目のまわりをサッと洗う時間差洗顔が混合肌にはおすすめです。ほんの数秒の差ですが、混合肌のバランスケアには効果的な洗い方となります。
洗顔料は、洗い上がりがしっとりする保湿成分配合のタイプを選ぶと洗い上がりの乾燥を防げます。
化粧液や化粧水で肌にうるおいを与える
混合肌は、肌表面はベタつきがあっても内部は乾燥しています。そのため、化粧液や化粧水で肌にうるおいを与えることがとても大切です。化粧液や化粧水には、角層に水分や保湿成分を浸透させる効果があります。
●化粧液や化粧水のつけ方
手のひらに化粧液または化粧水を取り出し、両手で包み込むように塗布します。乾燥が気になる箇所には重ねづけしてください。コットンを使用すると肌摩擦が生じやすいため、なるべく手でつけるのがおすすめです。
乳液やクリームで保湿を徹底する
混合肌の保湿ケアは、化粧液や化粧水だけで終わってしまうと、時間の経過とともに皮膚から水分が蒸発しやすくなってしまいます。化粧液や化粧水の後は、乳液やクリームでフタをしてうるおいを逃さないようにしましょう。乳液やクリームには油溶性成分が含まれており、肌の水分蒸発を防ぎうるおいを保つエモリエント効果があります。
●乳液のつけ方
手のひらに乳液を取り出し、化粧水と同様に両手で包み込むように塗布します。乾燥しやすい箇所は少し多めに塗布しておきましょう。
●クリームのつけ方
スパチュラ等でクリームを取り出し、手の甲に置きます。おでこ、両頬、鼻、あごの5点に置き、力を入れないようにやさしく滑らせながら塗布します。最後はハンドプレスで浸透させましょう。
*「浸透」とは角層まで。
5. 混合肌の化粧液の選び方
混合肌の化粧液は、なるべくさらっとした質感で、肌につけたときにべたつかないものや、肌表面にベタベタがのこらずすっと入っていく浸透力の高いものを選ぶのも大事です。さらっとしながら保湿効果が高い化粧液を選ぶと、肌の水分と油分のバランスが整いやすくなります。また、肌への負担が少ない低刺激なものを選びましょう。
皮脂分泌が特に気になる混合肌の方は、化粧液は高保湿なものを選び、乳液やクリームは軽めのタイプを選ぶのがおすすめです。化粧液は全体に塗布し、乳液は部位により量を調整すると、肌の水分と油分のバランスが整いやすくなります。
toiro バイタライジング
6. すこやかな肌を目指すためにできること
最後に、すこやかな肌を目指すために、スキンケア以外にできることを4つご紹介します。
水分補給も意識する
肌の乾燥を予防するためには、水分補給が大切です。成人の場合、1日約2.5リットルの水分が必要とされますが、食事で約1リットル程度摂取でき、体内で0.3リットル程度作られますので、1日1.2リットル以上の水分摂取を目安としましょう。
参照:厚生労働省「健康のため水を飲もう」
適度な運動や質の高い睡眠を心がける
適度な運動は血行やリンパの流れを促進し、みずみずしい肌づくりに役立ちます。また、適度な運動をすることで、寝付きが良くなり質の高い睡眠が得られやすくなります。質の高い睡眠は、睡眠時に分泌される成長ホルモンを促し、ターンオーバーを整える働きがあります。
肌に良い栄養素を摂取する
肌は食べるものからの影響が大きく、食生活が乱れてしまうと皮脂分泌が過剰になったり乾燥したりと肌バランスがくずれ、混合肌の原因になることがあります。低糖質・高たんぱくでバランスの良い食生活を心がけましょう。たんぱく質は皮膚や筋肉をつくる栄養素で、肉、魚、豆類、卵などに含まれています。
また、皮脂をコントロールする働きのある栄養素であるビタミンB群も有効です。赤身肉、魚、レバー、アボカド、バナナなどに含まれており、サプリメントでも摂取できます。
ストレスを発散する方法を見つけておく
ストレスは肌の健康にとって大敵です。皮脂分泌が過剰になるだけでなく、肌あれの原因にもなります。日常的に溜まるストレスを発散する方法を見つけ、溜め込まないようにするのが美肌を保つ秘訣です。好きな音楽、運動、アロマ、ゆっくり入浴するなど、日常生活ですぐ取り入れられるものを見つけてくださいね。
7. まとめ
混合肌は、正しいスキンケアや生活習慣を身につけることで、ベタつきや乾燥を抑え、バランスの良い肌状態に近づけることができます。
季節による肌の変化も確認しながら正しいスキンケアを行ない、すこやかでみずみずしい肌を目指しましょう。