頭皮マッサージの効果とは?マッサージのやり方や併せて行いたい対策方法
顔のたるみやくすみが気になると、スキンケアだけでアプローチしようとしがちです。しかし、頭皮と顔の皮膚はつながっており、頭皮のコリが原因で、顔のたるみやくすみ、フェイスラインのもたつきが生じる場合があります。
今回は、頭皮のコリや硬くなる原因を解説しながら、それを解消するための頭皮マッサージの方法や頻度、おすすめのタイミングやアイテムについてもご紹介します。
1. 頭皮マッサージはメリットがたくさん!

頭皮マッサージで得られるメリットは、たくさんあります。メリットを知り、頭皮マッサージを行うモチベーションにしましょう。
たるみやフェイスラインのもたつきを軽減、さらにくすみケアまでできる
頭皮と顔の皮膚はつながっているので、頭皮マッサージをして頭皮のコリがほぐれると、顔のたるみやフェイスラインのもたつきを軽減する効果が期待できます。
また、血流が促進されることにより、くすみを軽減する効果や美肌効果にもつながります。
疲れ目をリラックスできる
リモートワークが続いたり、スマートフォンやPC、テレビなどの使用時間が長くなったりして目の疲れを感じる方が増えています。頭皮マッサージを行うことで目とかかわりの強い後頭部などを中心に頭皮のコリが解消されると、疲れ目へのリラックス効果が期待できます。
頭皮の血流アップが期待できる
頭皮マッサージを行うと、血流促進効果が期待できます。血流がアップすれば、重たく感じられた頭皮のすっきり感が得られるだけでなく、髪のハリ・コシアップ効果や、ツヤ髪へ導く効果、薄毛・抜け毛の予防、白髪予防といった効果も期待できます。
リラックス効果を得られる
頭皮のコリがマッサージによってほぐれると、リラックス効果が得られるほか、睡眠の質を向上させる効果も期待できます。また、頭皮が凝っているときは肩や首も凝っていることがあり、そのコリが頭痛などに発展する場合があります。頭皮マッサージをすれば、そうした痛みが軽減される効果が期待できます。
2. 頭皮のコリや硬くなる原因は?

頭皮のコリや硬さの原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか。詳しく解説します。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用で同じ姿勢が続いたり、頭の筋肉や筋膜の緊張状態が続いたりすると、血流が悪くなり、そこから頭皮が硬くなる場合があります。
さらに、硬くなった頭皮をそのままにして同じような毎日を過ごしていると、頭皮のコリが慢性化することがあります。そうなってしまうと、頭皮マッサージをしても簡単にはほぐれにくくなってしまいます。
生活習慣の乱れや自律神経の乱れ
生活習慣の乱れや自律神経の乱れも、頭皮のコリや硬さの原因と考えられます。例えば、ストレスを溜め込むことや睡眠不足などによって自律神経が乱れると、血流が悪化し、頭皮が硬くなる原因になる場合があります。
そのほか、運動不足が続くと、全身の血流が悪くなることによって頭皮の血流も悪くなり、頭皮が硬くなることがあります。
食いしばりや歯ぎしり
食いしばりや歯軋りによって耳の上に位置する側頭筋などの筋肉が緊張を起こすと、血行不良になり、頭皮のコリにつながることがあります。
3. 頭皮のコリを放置するのはNG!
頭皮のコリに気付いても、「寝てしまえば良くなるかも......」などと放置していませんか? 頭皮のコリを放置した場合、以下のようなことが起こる可能性があります。
ぼやけたフェイスラインになる
頭皮と皮膚は、一枚の皮でつながっています。そのため頭皮のコリは顔にもダイレクトに反映されて、顔のたるみからぼやけた印象のすっきりしないフェイスラインになってしまいます。
寝ても疲れがとれにくくなる
頭皮にコリがあると緊張状態が続いていることになるので、十分に眠ったつもりでも疲れが取れないという状態に陥りがちです。
頭痛が起きる原因になることも
頭皮にコリがある状態は、頭皮だけでなく首や肩の血行も悪くなっていることが考えられ、それによって頭痛が起きることがあります。
髪のハリやコシが失われ、薄毛・抜け毛の原因にも
頭皮のコリを放置し、頭皮の血流が悪い状態が続くと、髪に栄養がいきわたらなくなります。その結果、髪のハリやコシが失われたり、薄毛や抜け毛の原因となったりします。
4. 頭皮のコリを自分でチェックする方法
まずは、頭皮のコリを自分でチェックしてみましょう。頭皮がつまめるか、頭皮に触れてみて硬さを感じるか全体的にチェックします。頭皮がつまめなかったり、頭皮に硬さを感じる場合はこっているサインです。
このとき、頭皮を傷つけることがないように注意しましょう。爪を立てないように指の腹を使って、強く押しすぎないようにやさしく触れることが大切です。
5. 頭皮マッサージを行う頻度やタイミングは?
頭皮マッサージを行う頻度は毎日でもかまいませんが、やり過ぎると頭皮を傷める可能性がありますので注意してください。頭が重いとき、すっきりさせたいとき、目の疲れが気になった気になったときなど、自分に合ったタイミングで行いましょう。
6. 頭皮マッサージを行うときの注意点

頭皮マッサージを行う際は、これから説明する注意点を読んでから実践してください。
頭皮のコリが気になると、ついその部分だけにアプローチしがちですが、そもそもの原因として、全身の血流が悪くなっていることが考えられます。
そのため、全身のマッサージやストレッチなども取り入れ、体全体をほぐしてから頭皮マッサージを行うのがおすすめです。特に、首や肩のコリは頭皮のコリと密接なかかわりがありますので、重点的にほぐしていきましょう。
頭皮マッサージを行うことでうれしい効果が期待できるとはいえ、頭皮の状態や体調が悪いときなどは避けた方が良い場合もあります。
例えば、頭皮マッサージをしない方が良いケースとして挙げられるのは、下記の3つです。
- 頭皮に湿疹などがあり、頭皮環境が良くない場合
- 毛髪の悩みがある場合
- 頭痛やめまいなどがあり、体調が良くない場合
このほかの注意点として、頭皮が日焼けしてしまった場合、自分では気づかないうちに皮剥けなどを起こし、頭皮がデリケートな状態になっていることが考えられます。その場合は頭皮マッサージを避けるなど、頭皮の状態を確認して判断しましょう。
7. 頭皮マッサージの効果的なやり方
頭皮マッサージは特別なアイテムを使って行うこともできますが、そうしたアイテムをわざわざ手に入れなくても、自分の手や身近にあるもので手軽に行う方法があります。
詳しい方法は下記のとおりです。
手を使った頭皮マッサージ
手を使った頭皮マッサージのやり方から解説します。
STEP1
耳の上あたりにある側頭筋をほぐしていきます。両手の親指は後頭部に当て、それ以外の指を側頭筋やその付近に軽く指を開いて当てます。

STEP2
親指以外の指の腹に圧をかけ、斜め上に指を引き上げるようにしながら揉みほぐします。このとき指に力が入らないと感じたら、両手を握ってグーをつくり、それで側頭筋部分を揉みほぐしていきます。指はゆっくりと少しずつ移動させ、側頭筋全体を揉みほぐすことが大切です。

STEP3
頭頂部もSTEP1・2と同様に髪の生え際に指を当て、後頭部に向かってジグザグを描くように指を動かし揉みほぐしていきます。

STEP4
後頭下筋群に両手の親指を当て、指の腹に圧をかけて揉みほぐします。

STEP5
STEP4から親指を上にジグザグを描くように動かして後頭筋を揉みほぐします。

ブラシを使った頭皮マッサージ
次に、ブラシを使った頭皮マッサージのやり方を解説します。ブラシの柄は短めに持つと力を加減しやすくなります。
STEP1
髪が絡まっているとスムーズに頭皮マッサージができないだけでなく、髪を傷める可能性があります。予め毛先をブラッシングし、髪の絡まりをとっておきましょう。

STEP2
ブラッシングは、必ず生え際から頭頂部に向かって行いましょう。額の辺りから始めてぐるりと後頭部をまわり、3周ほどすることをおすすめします。

STEP3
ブラシの面部分で頭皮全体をポンポンと軽く叩いて刺激します。

バンブーブラシ(竹製)
小 1,650円(税込) / 大 2,970円(税込)髪と頭皮にやさしい天然竹のヘアブラシ。天然の油分が髪に自然なツヤとしなやかさを与え、キューティクルを守りながらブラッシングできます。
詳しくはこちら8. 頭皮マッサージに使えるアイテムや方法
頭皮マッサージは、基本的には手で行うのがベーシックな方法です。その理由は、コリの状態を自分の指で確かめながらマッサージできるためです。
しかし、思うように指先に力が入らない、指が疲れてしまって長い時間のマッサージができないといった場合は、頭皮マッサージ用のブラシなどのアイテムを使う方法があります。ここでは、頭皮マッサージに使えるアイテムと、それぞれを使ううえでのメリット・デメリットについて解説します。

手に代わる道具として多くの人がイメージするのがブラシでしょう。
【メリット】
手軽に頭皮マッサージできる
指先に過度な力を入れる必要なく、楽に頭皮マッサージができます。
【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
力を入れ過ぎると、ブラシの硬さや形状によっては頭皮を傷める可能性があります。力加減に注意し、ブラシを一方向に動かしながら頭皮マッサージをしましょう。
切れ毛になる可能性がある
特に髪が長い場合やダメージ毛の場合、ブラシに髪が絡みやすい傾向があります。そのまま強く引っ張ることで切れ毛になってしまう恐れがあるため、髪をやさしくとかして絡まりがない状態に整えてから、頭皮マッサージを行いましょう。

シャンプーブラシは、シャンプーの際に使うことで毛穴の汚れを洗浄しつつ頭皮に刺激を与え、血行を促すアイテムです。主にシリコン製のものが知られています。
【メリット】
しっかり洗浄・マッサージできる
爪が長かったり付け爪をしたりしていると、手でシャンプーやマッサージをするのは難しいですが、シャンプーブラシを使えば簡単に洗浄・マッサージできます。
効率良くマッサージできる
手で行う頭皮マッサージと比較すると、シャンプーブラシを使う場合はそれほど力を必要とせずに効率良くマッサージできます。
【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
握りやすい形状のものが多く、つい指先に力が入ってしまい、頭皮を傷つけてしまう可能性があります。力加減に注意し、ブラシは小刻みに動かすよう心がけましょう。
擦り洗いしすぎて頭皮の乾燥をまねく恐れがある
毛穴汚れを掻き出してすっきりと汚れを落とせる反面、擦り洗いしすぎて頭皮の乾燥をまねく可能性があります。同じ箇所を何度も洗わない、長時間使用しないなどを心がけましょう。

電動ヘッドマッサージャーは、細かい動きで適度な刺激を頭皮に与えることができる機器です。
【メリット】
心地よい刺激を与えることができる
電動のヘッドマッサージャーは人の手のマッサージを再現したような動きで、頭皮に心地よい刺激を与えることができます。
手軽に頭皮マッサージできる
指先に力を入れる必要がないので、疲れを感じることなくマッサージできます。
【デメリット】
コストがかかる
電動のヘッドマッサージャーは、安いもので4,000円ほど、高価なものだと1万円~2万円ほどの値段で売られています。手軽にマッサージができる反面、ある程度のコストがかかります。
メンテナンスが必要
ブラシのようにただ洗うだけではなく、充電や部品の洗浄をする手間がかかります。長く使っているうちに故障するリスクもあるでしょう。

かっさとは、皮膚の上を滑らせることにより体内の血行を整えるアイテムです。現在は金属製のものが多く使われていますが、中国では古来から牛の角や天然石などが使われてきました。
【メリット】
効率良く頭皮のツボを刺激できる
かっさを使うと、効率良く頭皮のツボを刺激することができ、すっきり感を得られやすいでしょう。
【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
力を入れすぎたり頭皮に当てる部分が尖ったりしていると、頭皮を傷める可能性があります。力加減や使う面に注意してマッサージしましょう。

美顔ローラーは、ローラーが転がる作用によって皮膚や筋肉に刺激を与え、肌のキメやハリを整えるアイテムです。
【メリット】
手軽にほど良い刺激を与えられる
ローラーの動きで手軽に顔の皮膚や筋肉に刺激を与えることで、頭皮にも程良い刺激を与えることができます。強い力は必要ありません。
【デメリット】
コストがかかる
電動ヘッドマッサージャー同様、購入のコストがかかります。1,000円台の安価なものから1万円台の高価なものまで、様々な商品が販売されています。

アイテムとは違いますが、サロンでプロによるマッサージを受ける方法もあります。
【メリット】
的確なマッサージが体験できる
確かな技術のあるサロンなら、ツボやコリに的確にアプローチした効果的な頭皮マッサージを受けることができます。
ヒーリング効果も期待できる
人の手の心地良さにはヒーリング効果もあります。
【デメリット】
時間やお金がかかる
サロンで施術を受けると、当然時間もお金もかかります。
9. 頭皮マッサージ以外の対策方法
頭皮のコリや硬さへの対策は、頭皮マッサージ以外にもいくつかあります。頭皮マッサージとともにぜひ取り入れてみてください。
適度な運動や睡眠の質を高める
運動不足は血行不良につながり、頭皮のコリや硬さを引き起こす場合があるため、ウォーキングやヨガなどの適度な運動で血流を良くすることがおすすめです。
また、睡眠不足は成長ホルモンの分泌を減らし、頭皮の血行不良やターンオーバーの乱れを引き起こす場合があります。その結果、抜け毛や薄毛の原因になることがあります。カフェインを含んだ食品を摂るのは夕方以降は避けましょう。
また、寝る前にスマートフォンを見るとブルーライトで脳が覚醒し、情報刺激で考え事が増え、睡眠リズムも乱れやすくなるため、寝付きが悪くなります。夜は使用を控えて静かに過ごし、睡眠の質を高めつつ、十分な睡眠時間を確保しましょう。
ストレスを減らす
ストレス状態が続くと副交感神経の働きが低下し、自律神経の乱れを引き起こして血流が悪くなる可能性があります。また、ストレスを感じると、歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりしてストレスを発散しようとすることもあり、側頭部などに負荷がかかって頭皮のコリへとつながることがあります。ストレスを溜め込まず発散する方法を日頃から身につけておきましょう。
頭皮の血流に良い食材をプラス

頭皮の血流に良い食材を摂取し、身体の内側からもケアすることが大切です。カプサイシンが豊富に含まれた唐辛子やししとうには、血流を促進させる効果があるとされています。ただし、胃腸に刺激を与える可能性がある食材なので、摂取する頻度や量は体調と相談しましょう。
そのほか、ビタミンEにも血流を良くする効果があるため、ビタミンEを豊富に含むアーモンド、うなぎの蒲焼やいくら、生たらこ、ツナ油漬け、米油などを摂取するのもおすすめです。ビタミンEの1日の摂取基準量は、30歳から64歳の女性で6.0mgとされているため、毎日6.0mg程度のビタミンEの摂取を心がけると良いでしょう。
髪のボリュームアップのサポート成分をプラス
髪のボリュームアップをサポートする成分をプラスすることも大切です。髪の90%近くはケラチンという成分でつくられています。アミノ酸を再結合させてケラチンを生成する効果が期待できる亜鉛を日々の食生活に取り入れましょう。髪のハリやコシを与え、髪のボリュームアップをサポートしてくれる効果が期待できます。
亜鉛は、牡蛎(かき)や牛もも肉、しらすなどに豊富に含まれていますが、現代人に不足しがちな栄養素であることが指摘されています。日本人の1日の摂取推奨量は、男性(18歳以上)は10〜11mg、女性(18歳以上)は8mgとされています。カキフライ(12mg)や、かきの缶詰(25mg)で推奨量が摂れるでしょう。
10. まとめ
頭皮のコリをそのまま放置していると、顔のたるみやくすみ、フェイスラインのもたつきにつながるだけでなく、薄毛や抜け毛、頭痛などを引き起こすことがあります。頭皮のコリは放置せず、頭皮マッサージや全身のストレッチで血流を促し、解消を目指しましょう。
頭皮マッサージは毎日行っても問題ありませんが、気になったときに都度行うなど、自分に合ったペースやタイミングを心がけましょう。手だけでなくツールも使うと、より手軽に続けられます。ただし、どちらの場合も頭皮が傷つかないよう、力加減や摩擦などに気をつけることが大切です。そのほか、生活習慣や食生活なども見直し、すこやかな頭皮環境とボリュームのある美髪をキープしましょう。
シャンプー使用時の洗い方や頭皮ケアの方法はこちらのページでご覧いただけます。ぜひ参考にしてください。
>ファンケルの「頭皮ケア」正しい洗い方とマッサージ方法




