1日3分の健康トレーニング ヘルスケア

歩く力を支えているのは、股関節まわりの筋肉と股関節の柔軟性です。特に、以前より歩く速度が遅くなったり、長く歩くと疲れてしまうのは、太ももやお尻の筋力が落ちているサイン。2つのトレーニングで効果的に鍛えましょう。

01. 壁スクワット

1: 背中と頭を壁につけ、足を壁から50cm程度離す。

2: そのまま太ももの力を使って、ゆっくり腰を落とす。

3: 90度を目標に腰を落としたら、そのまま太ももの力を使って腰を上げていく。

2と3を5~10回繰り返す。

ワンポイントアドバイス

●手は力を入れず、ひざに添える程度にしましょう。
●ひざがつま先より前に出ないように注意しましょう。
●上手にできない方は、壁に近い位置から始めたり、腰は落とせるところまでにして、慣れてきたら足を壁から離したり、腰を90度まで落とすようにしてみましょう。



● トレーニングの効果

太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や後ろにあるハムストリングス、さらにお尻の筋肉も鍛え、歩く力を強化します。



02. お尻トレーニング

1: 床やベッドに横向きの姿勢になって横たわり、上の足をのばす。

2: 上半身を起こして下になっている方の肘をつき、反対の手を体の前に置いて上半身を支える。

3: 上の足を、腰の高さを目安にゆっくり上げ下げする。

左右各5回ずつ繰り返す。

ワンポイントアドバイス

●体が「く」の字に曲がらないよう、上半身は固定し、お尻の筋肉を使いましょう。

●つま先はしっかりのばし、太ももの付け根から上げるようにしましょう。

●上半身を起こすとつらい方は、体の側面全体を床につけ、腕枕でトレーニングすると楽にできます。



● トレーニングの効果

足を上げるときにはお尻の中臀筋(ちゅうでんきん)、足を下げるときには太もも内側の内転筋(ないてんきん)群。1つのトレーニングで両方を鍛えて、効率良く歩く力を強化できます。



<予告>
次回のテーマは「腸」。
2024年1月2日(火)公開予定です。お楽しみに!

監修中村 格子 先生 医療法人社団BODHI Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長/整形外科医・医学博士

臨床整形外科医・スポーツドクターとして長年トップアスリートを支えてきた中で、誰でも安心して取り組める独自のエクササイズを考案。テレビ・雑誌などのメディアでも活躍中。著書は『大人のラジオ体操』(講談社)、『整形外科医がすすめる!一生スタスタ歩けるフリフリ体操』(共著/学研プラス)など。

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