美容と健康に欠かせない ビタミンC
個性豊かな栄養素の仲間たちが、自分たちの大事な役割や特徴、適切な摂り方などを紹介。第1回目の今回は、美容と健康に欠かせないビタミンCが登場します!
ビタミンC プロフィール
美容意識の高い、癒し系栄養素
名前:ビタC
「ビタミンタウン」で暮らすビタCは、フレッシュでピチピチの美容系男子。控えめな性格で、ストレスを抱えた人を優しく癒してあげる人気者です。「たんぱくシティ」に住んでいるコラーゲン師匠の助手として、町の美観を保つ(※2)のが、主なお仕事の一つ。美容意識が高い割にお風呂が苦手(※3)。「ミネラルタウン」にはテツコ(鉄の栄養素)という好きな先輩がいて、献身的に尽くしています(※4)。
※1 ビタミンCと同様に、ビタミンA、ビタミンEも、美容にかかわりのある栄養素です。
※2 美容に良いといわれています。
※3 水や熱に弱い性質を持ちます。
※4 鉄の吸収を助けます。
ビタミンCの特徴は?
特徴 01. 皮膚や粘膜などの健康の維持に欠かせない
ビタミンCは、コラーゲンの合成に役立つビタミン。コラーゲンは、皮膚や粘膜、骨などを中心に体のあらゆる組織を構成するたんぱく質で、皮膚や骨の健康維持に役立ちます。
特徴 02. 抗酸化作用で若々しさを維持
抗酸化力により、細胞を酸化(サビ)させる過酸化脂質の生成を抑制。若々しさや健康の維持に役立ちます。美容意識の高い人はこまめに摂るように心がけましょう。
特徴 03. 鉄の吸収を助ける
鉄には、動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。そのうち、体内に吸収しづらい非ヘム鉄は、ビタミンCを一緒に摂ることで吸収力がアップします。
特徴 04. メラニン色素の生成を抑制
紫外線を多く浴びると生成されるメラニン色素の生成を抑制する働きがあるといわれています。
ビタミンCが含まれる主な食品
ビタミンCは美容にかかわりのある栄養素ですが、皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンA、抗酸化力のあるビタミンEと一緒に摂ることで効率アップ。通称「ビタミンACE(エース)」と覚えておきましょう。
*含有量は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より引用。
摂り方説明書
ビタミンCは体内で合成できず、体内に貯蓄することもできませんので、食品などから摂らないといけない必須のビタミンです。
水溶性ビタミンのため、水に溶けやすく、熱に弱い性質があります。時間がたつと栄養価もおいしさも損なわれやすいので、旬のものを新鮮なうちに手ばやく調理するのがコツ。特に茹でると大幅に減少する傾向にあるので、生食がベストですが、調理するなら電子レンジや蒸すのがおすすめです。煮る場合は栄養の溶け出したスープごと食べるのが良いでしょう。また、一度に大量に摂っても不要な分は尿などと一緒に排出されてしまうので、1日の中でも朝・昼・晩とこまめに摂取するのがポイントです。食品だけで摂るのが難しい場合は、サプリメントや野菜ジュース、青汁などを上手にとり入れてみてください。
■ 管理栄養士が教える! ビタミンCが摂れるメニューMEMO
*写真はイメージ
含有量の多い代表選手、パプリカは加熱してもビタミンCの損失が少ない野菜です。好きな大きさにカットしたら強火でさっとグリルを。しんなりと食べやすくなり甘味も増しますので、ぜひお好きな調味料をつけて食べてくださいね。おすすめはレモン汁と醤油を混ぜたレモン醤油です。
摂取基準data
ビタミンCの1日の推奨量
100mg(18歳以上の男女の場合。妊婦は+10mg、授乳婦は+45mg)
*ビタミンCの食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えばパプリカの場合(赤か黄色のパプリカ):約75g(約2分の1個)
知ってるとうれしいビタミンCのヒミツ
ビタミンCは美容にかかわりのある栄養素ですが、皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンA、抗酸化力のあるビタミンEと一緒に摂ることで効率アップ。通称「ビタミンACE(エース)」と覚えておきましょう。
漫画・キャラクター制作:なかきはらあきこ