クロム&モリブデン プロフィール
微量ながら代謝を助ける縁の下の力持ち
名前:クロム
控えめで真面目な性格のクロムの仕事は、スイーツをいろいろなところに届ける(※1)運搬業。地道な作業にも日々黙々と取り組んでいますが、その頑張りは世間にあまり知られていません。同じ微量ミネラルグループ(※2)のモリブデンとは、下働きをする地味な存在同士でシンパシーを感じ合っているようです。
※1 クロムは、糖質をエネルギーに変えるのをサポートする働きがあるといわれています。
※2 ミネラルは、体内に多く存在する「多量ミネラル」と、体内にわずかに存在する「微量ミネラル」に分類されます。
クロムの特徴は?
特徴 糖質や脂質の代謝にかかわる
クロムの体内存在量はごく微量ですが、必須ミネラルの1つです。糖質や脂質の代謝にかかわり健康を支えています。
クロムが含まれる主な食品
摂り方説明書
魚介類や肉類、海藻類ほか幅広い食品に含まれています。必要量が極めて微量のため、普通の食生活で不足することはありません。
名前:モリブデン
地味ながら、どこか親しみやすいキャラ(※1)であるモリブデン。仕事は、みんながやりたがらないけれど必要不可欠である廃棄物処理係です。不要なものを解体する酵素先輩の助手(※2)として、マメマメしく(※3)お手伝いをしています。
※1 モリブデンは、豆類や穀類など日本人になじみのある食品に多く含まれています。
※2 モリブデンは、最終老廃物である尿酸の代謝を促す酵素をサポートします。
※3 豆に多く含まれることにちなんで。
モリブデンの特徴は?
特徴 補酵素として尿酸の代謝にかかわる
モリブデンは、さまざまな代謝にかかわる補酵素の構成成分として、肝臓や腎臓に多く存在。尿酸の代謝をサポートする、重要な働きをしています。
モリブデンが含まれる主な食品
摂り方説明書
大豆などの豆類や穀類などに多く含まれ、日本人の食生活では不足しにくい栄養素です。ご飯1膳(150g)で、1日の摂取推奨量※を上回ります。
※ 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より。
管理栄養士が教える!
クロム&モリブデンが摂れるメニューMEMO
※写真はイメージ
クロムが多く含まれる昆布と、モリブデンの多い大豆を使った、「大豆と昆布の煮物」はいかがでしょうか。大豆の水煮を使えば、水で戻す手間も省けて手軽に作れます。大豆と刻み昆布を、だし汁で柔らかくなるまで煮たら、しょうゆやみりんなどで味付けします。こまめにアクを取り除くのが、おいしくなるポイント。作り置きしておけば、常備菜にもなって便利ですよ。
摂取基準data①
クロムの1日の推奨量
10㎍(18歳以上の男女の場合)
*クロムの食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば刻み昆布の場合:約30g
摂取基準data②
モリブデンの1日の推奨量
女性 25㎍(18歳以上の場合。授乳婦は+3㎍)
男性 25~30㎍(18歳以上の場合)
*モリブデンの食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えばゆで大豆の場合:約30g
*18歳以上の女性の1日の目安量で算出。
知ってるとうれしいクロム&モリブデンのヒミツ
クロムとモリブデンの摂取目安量の単位は㎍(マイクログラム)、つまり1mgの1000分の1の単位。極めて微量ですが、人の健康維持には必要不可欠。存在価値はとても大きいのです。
漫画・キャラクター制作:なかきはらあきこ