
ビタミンB群プロフィール
チームワークでエネルギー維持をサポート!
ビタミンB群は全部で8種類ある水溶性のビタミンです。ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸、ビオチンの6種類は、主に補酵素としてエネルギー産生をサポート。ビタミンB12と葉酸は少し性質が異なり、赤血球の形成を助ける働きがあります。ビタミンB群をまんべんなく摂ることで、より力を発揮します。
名前:ビタBエネルギーカンパニー
ビタBエネルギーカンパニー(通称ビタB社)は、8人の精鋭社員で構成。エネルギー部署にいる6人の仲間たちは、頼もしいB1部長、キラキラ系女子のB2姉さん、ムードメーカーのナイアシンさん、スタミナ自慢のB6くん、癒し系のパントテンさん、少しナルシストなビオちんと、個性派ぞろい。お互いに協力し合いながら、栄養素ちゃんワールドが円滑に機能するように、三大栄養素シティのエネルギーを管理(※1)しています。赤血球部署のB12研究員とヨウさんは、2人のチームで赤血球作りに励んでいます(※2)。社員8人が協力し合い、一丸となることでパワーがアップし、栄養素ちゃんワールドの平和を維持しているのです。
※1 たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素のエネルギー産生をサポートします。
※2 ビタミンB12と葉酸は赤血球の形成を助ける働きがあります。
疲れ知らずの頼もしいリーダー
名前:B1部長
ビタミンB1の特徴は?
特徴01.糖質の代謝にかかわる
ビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わるのを助ける働きがあります。米が主食の日本人にとっては重要なビタミンであり、男女ともに不足しがちといわれています。特に、糖質やアルコールを多く摂る人、運動によるエネルギー消費量の多い人は、積極的に摂取すると良いでしょう。
特徴02.皮膚や粘膜の健康維持を助ける
皮膚や粘膜の健康を保つことにも役立っています。
ビタミンB1が含まれる主な食品
摂り方説明書
豚肉に豊富で、にんにくの香り成分アリシンと一緒に摂ると吸収力がアップ。穀類で摂る際は、玄米や全粒粉パンなど胚芽付きを選びましょう。
摂取基準data
ビタミンB1の1日の推奨量
女性 0.9~1.1mg(18歳以上の場合。妊婦と授乳婦は+0.2mg)
男性 1.2~1.4mg(18歳以上の場合)
*ビタミンB1の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば豚ヒレの場合:約75g
*18歳以上の女性の1日の推奨量で算出
肌が自慢のキラキラ女子
名前:B2姉さん
ビタミンB2の特徴は?
特徴01.発育や皮膚、粘膜の保護にかかわる
発育にかかわり、皮膚や髪、爪などの健康の維持を助ける働きをしています。
特徴02.脂質のエネルギー代謝にかかわる
ビタミンB2はエネルギー代謝をサポートする働きがあり、特に脂質をエネルギーとして利用する際に必要とされます。男女ともに不足しがちなビタミンで、特にエネルギー消費量が多い人は積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンB2が含まれる主な食品
摂り方説明書
レバーや魚介、乳製品、卵など多様な動物性食品をバランス良く食べるようにしましょう。植物性食品では納豆に豊富に含まれています。
摂取基準data
ビタミンB2の1日の推奨量
女性 1.0~1.2mg(18歳以上の場合。妊婦は+0.3mg、授乳婦は+0.6mg)
男性 1.3~1.6mg(18歳以上の場合)
*ビタミンB2の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば豚レバーの場合:約30g
*18歳以上の女性の1日の推奨量で算出
宴会好きでほがらかなムードメーカー
名前:ナイアシンさん
ナイアシンの特徴は?
特徴01.補酵素としてエネルギー代謝をサポート
ナイアシンは、糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを産生する過程で、補酵素としてかかわっています。
特徴02.体内でも合成される
食事で摂取するほか、体内の必須アミノ酸の一種であるトリプトファンからも合成されます。
ナイアシンが含まれる主な食品
摂り方説明書
多くの食品に広く含まれていますが、特に魚やレバー、肉類に豊富です。必須アミノ酸のトリプトファンからも体内で生合成されます。
摂取基準data
ナイアシンの1日の推奨量
女性 10~12mgNE(18歳以上の場合。授乳婦は+3mgNE)
男性 13~15mgNE(18歳以上の場合)
*ナイアシンの食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えばかつおの場合:約50g
*18歳以上の女性の1日の推奨量で算出
スタミナ自慢の縁の下の力持ち
名前:B6くん
ビタミンB6の特徴は?
特徴01.たんぱく質の代謝に欠かせない
ビタミンB6は、多くの補酵素の成分として、アミノ酸の分解や再合成をサポート。皮膚や粘膜の健康維持を保つ働きがあります。たんぱく質を多く摂る人ほどビタミンB6の必要量が高まります。
特徴02.神経伝達物質の代謝などに関与
色々な酵素の補酵素としてかかわり、神経伝達物質の代謝を補酵素としてサポートします。
ビタミンB6が含まれる主な食品
摂り方説明書
肉や魚、野菜などに多く含まれています。たんぱく質の摂取量が多いほど必要量が高まり、特に男性は不足しがちな栄養素なので、意識して摂取しましょう。
摂取基準data
ビタミンB6の1日の推奨量
女性 1.1mg(18歳以上の場合。妊婦は+0.2mg、授乳婦は+0.3mg)
男性 1.4mg(18歳以上の場合)
*ビタミンB6の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば豚ヒレの場合:約200g
*18歳以上の女性の1日の推奨量で算出
ストレスをやわらげる癒し系
名前:パントテンさん
パントテン酸の特徴は?
特徴01.皮膚や粘膜の健康維持を助ける
皮膚や粘膜の健康を保つことに役立っています。
特徴02.コエンザイムA(CoA)の構成成分
パントテン酸は、コエンザイムA(CoA)という補酵素の構成成分として、多くの代謝をサポートする重要なビタミンです。
パントテン酸が含まれる主な食品
摂り方説明書
あらゆる食品に含まれ、特に肉、魚介、卵、納豆などに豊富です。通常の食生活をしていれば、不足する可能性は低いといわれています。
摂取基準data
パントテン酸の1日の推奨量
女性 5mg(18歳以上の場合。授乳婦は6mg)
男性 5~6mg(18歳以上の場合)
*パントテン酸の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば鶏レバーの場合:約50g
*18歳以上の女性の1日の推奨量で算出
自分磨きにいそしむ天然タイプ
名前:ビオちん
特徴01.皮膚や粘膜の健康を助ける
ビオチンは皮膚や髪の健康と深くかかわっています。
特徴02.エネルギー代謝をサポート
ビオチンは、糖質、たんぱく質、脂質の代謝をサポートする補酵素です。
ビオチンが含まれる主な食品
摂り方説明書
魚、肉、卵、豆類、野菜など幅広い食品に含まれています。バランスの良い通常の食生活をしていれば、不足する可能性は低いといわれています。
摂取基準data
ビオチンの1日の推奨量
50µg(18歳以上の男女の場合)
*ビオチンの食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば鶏レバーの場合:約20g
*18歳以上の1日の推奨量で算出
頭脳明晰な造血職人
名前:B12研究員
ビタミンB12の特徴は?
特徴01.赤血球の形成にかかわる
ビタミンB12は、正常な赤血球の形成を助ける働きがあります。血液や神経の健康にかかわりがあります。
特徴02.補酵素として代謝にかかわる
補酵素としてさまざまな反応にかかわり、たんぱく質、脂質の代謝をサポートしています。
ビタミンB12が含まれる主な食品
摂り方説明書
レバーや魚介類などの動物性食品に多く含まれています。通常の食事では不足の心配はありませんが、菜食主義の人は注意が必要です。
摂取基準data
ビタミンB12の1日の推奨量
2.4µg(18歳以上の男女の場合。妊婦は+0.4µg、授乳婦は+0.8µg)
*ビタミンB12の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば牛レバーの場合:約5g
*18歳以上の1日の推奨量で算出
妊婦にやさしい草食系
名前:ヨウさん
葉酸の特徴は?
特徴01.正常な赤血球の形成に不可欠
葉酸は、ビタミンB12とともに、新しい赤血球を正常に作り出すために必要です。
特徴02.胎児の正常な発育に寄与
細胞に必要な核酸(DNAやRNA)の合成にかかわっています。胎児が正常に発育するために特に重要なビタミンのため、妊娠を計画している女性や妊婦さんは積極的に摂取すると良いでしょう。
葉酸が含まれる主な食品
摂り方説明書
緑の葉物野菜やレバーに多く含まれています。光に弱いため、野菜は購入後すぐに冷蔵保存し、早めに食べましょう。
摂取基準data
葉酸の1日の推奨量
240µg(18歳以上の男女の場合。妊婦(中期・後期)は+240µg、授乳婦は+100µg)
(妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性および妊娠初期の妊婦は胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)を400μg/日摂取することが望まれます)
*葉酸の食事摂取基準(「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
例えば鶏レバーの場合:約20g
*18歳以上の1日の推奨量で算出
管理栄養士が教える!
ビタミンB群が摂れるメニューMEMO
※写真はイメージ
ビタミンB群にまんべんなく含まれ、特にビタミンB12とビオチンが豊富な鶏レバーを使った生姜(しょうが)煮をご紹介。ひと口大にカットした鶏レバーを、水にさらして臭みを取り、熱湯で3分下ゆでをします。鍋にしょうゆ、砂糖、酒、みりんを沸かして、せん切りにした生姜と鶏レバーを入れ、混ぜながら煮汁がほとんどなくなるまで煮詰めたら、完成です。
知ってるとうれしいビタミンB群のヒミツ
ビタミンB群の共通点は、多くの種類の酵素の補酵素として働くこと。発見当時は単一物質と思われていましたが、複数の物質でできていることがわかり「B群」と呼ばれています。
漫画・キャラクター制作:なかきはらあきこ