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ブルーゾーンとは?



イタリアのサルデーニャ島に百歳人(センテナリアン)が非常に多いと知った人口動態学者が、地図上に「青色マーカー」で印をつけたのが始まりです。上記の地域を総称して「ブルーゾーン」といいます。



絶版だった書籍 待望の新書『ブルーゾーン セカンドエディション』(祥伝社)が登場。さらに詳しく知りたい方はチェック!



健康を基盤とした豊かな人生を送るヒント

長寿の知恵を探り当てたのは、『ナショナル ジオグラフィック』誌の記者ダン・ビュイトナー氏。世界の長寿研究者たちとチームを組み、次の9つの法則を導き出しました。

1. 適度な運動を続ける
2. 腹八分で摂取カロリーを控える
3. 植物性食品を食べる
4. 適度に赤ワイン※1を飲む
5. はっきりした目的意識を持つ
6. 人生をスローダウンする
7. 信仰心を持つ
8. 家族を最優先にする
9. 人とつながる

※1 沖縄だったら泡盛など、地域のお酒。

「特に、最後の『人とつながる』は、長寿の秘訣として再注目されるべき項目ですね」と、長年沖縄で長寿者の研究を続けてきた琉球大学の荒川雅志先生は言います。

「まずはできそうなこと3つから取り組むと良いですよ。できれば家族や友人知人と一緒にやると励みになります。三日坊主でも良いんです。まずやろうという気持ちが大事。小さな変化が起きているはずです」

健康や長寿は目的やゴールではなく、豊かで輝く人生を送るための基盤。"無理しないこと"が大切です。

「忙しい人にこそ、本来の自分に『還る』=原点回帰の旅※2をとり入れることをおすすめします。日帰りでも良いし、近くの公園に寄ってみるとか、おしゃれなレストランに行ってみるとか、ちょっとした非日常体験をとり入れるのも旅のうち。日常から離れ、場面を変えてみると、新しい発見や自分磨きができたりして、心身ともにリフレッシュできますし、"明日への元気が得られる"ことは間違いないですよ」

※2  荒川先生が提唱する「ウェルネスな旅」では、①リラックス、②リセット、③リレーション(つながりを創造する)という「3つのR」が ポイント。「特別な遠出をしなくても、3つのRを求めていけば、心と体のバランス調整が図れるんですよ」(荒川先生)。


気の合う人と時間を過ごす

カリフォルニア・ロマリンダの百歳人たちは、友達と過ごす時間が極めて長いのが特徴です。共通の価値観を持って助け合います。心理的な生活満足度は極めて高いといえます。



適度に運動、よく働く

イタリア・サルデーニャ島のヒツジ飼いたちはよく歩きます。歩くのは、ランニングほど関節に負担を掛けず、筋肉や骨の新陳代謝にもプラスの効果が得られます。



休息、スローダウン

百歳人が持っているのは、ストレスを解消するためのルーチンです。ギリシャ・イカリア島では昼寝をし、イタリア・サルデーニャ島では午後の談笑時間を楽しみます。



生きがいを持つ、人生を謳歌する

沖縄では「生きがい」と呼び、コスタリカ・ニコジャ半島では「人生の目標」と呼んでいます。生きがいを持つ沖縄の長寿者は行動的で、それがアルツハイマー病や関節炎、脳卒中などを減らすことに貢献しています。



野菜を食べて、腹八分に

コスタリカ・ニコジャ半島の百歳人がよく食べてきたのは、「豆、米、トルティージャ、フルーツ」。長寿者に適した食事には、豆類、全粒の穀類、野菜が欠かせません。



監修荒川 雅志 先生 琉球大学教授。医学博士。専門は社会医学、長寿科学で、ウェルネスツーリズムの第一人者。2022年11月に刊行された『ブルーゾーン セカンドエディション』(祥伝社)では、翻訳・監修を担当。

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