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オトナ目の悩みをしっかりケア!

目がイキイキと輝いている人は若々しく魅力的に感じるもの。人の印象は目元で決まるともいえます。しかし、加齢とともに目の機能は低下し、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。また目のまわりのたるみやクマなど、美容的な悩みも増え、"疲れ顔"が定着してしまうことも。スマートフォンの見すぎなど、目にダメージを与える生活習慣を見直すことも大事です。まずは、正しいセルフケアを身につけて、美しい目元を取り戻しましょう。


こんな"困った"はありませんか?

 困った!1 「近くが見づらい」

スマートフォンやパソコンの画面を見る時間が増えると、目のピント調節機能が低下します。夕方以降に目のぼやけが気になったり、視線を変えたときにピントが合いづらくなったりするのはオトナ目のサイン。


 困った!2 
「目が小さくなった」

まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋(がんけんきょきん)が衰えると黒目の見える範囲が減り、目が小さくなった印象になります。眼瞼挙筋を鍛えるエクササイズを取り入れ、目のまわりを保湿して肌の乾燥を防ぎましょう。また、目のうるおいやたるみ(下図)にも注意が必要です。

目のたるみ度をチェック!

鏡を見て、目を見開いたときの黒目の見え方をチェック。まぶたが黒目の一部にかかるようなら要注意です。

正常な状態
目を見開いたときに黒目の全体が見える

たるみがある状態
目を見開いてもまぶたが黒目にかかっている


 困った!3 
「目の下がたるんでいる」

目の下のたるみの主な原因は、目のまわりにある眼輪筋(がんりんきん)の筋力低下。しっかり目を閉じるよう意識してまばたきをすることで、筋力アップと血行を促しましょう。皮膚の弾力が減ることも一因なので、アイクリームや美容液などで保湿することも大事です。

 困った!4 「額のシワが増えた」

額には前頭筋と雛眉筋(すうびきん)があり、ここが収縮することでシワができます。特にものが見えにくいときに目を見開く、目をこらす、目を細めるなどの動作が影響します。これらが癖にならないよう、目に合った眼鏡や老眼鏡を使いましょう。

 困った!5 「白目がくすんでいる」

赤ちゃんの目を見ると、白目が青白く感じるほど透明感がありますが、加齢とともに紫外線による色素沈着などの老化サインが白目にもあらわれます。また血行不良や乾燥による酸素不足は充血、黄ばみの原因に。目のまわりの血行を良くして、サングラスなどで紫外線対策を心がけましょう。



イキイキとした目のための5つの心がけ

目の健康を保つためには、日々繰り返す行動の見直しも大切です。取り入れやすい5つの習慣をご紹介します。

1 紫外線対策は万全に!

紫外線によるダメージは目の病気の一因に。秋冬の時季でもサングラス、帽子、日傘で対策しましょう。レンズの色が濃すぎるサングラスは瞳孔が開いて紫外線をより取り込むので、色が濃すぎず、なおかつUVカット仕様のものを選びましょう。日常使いの眼鏡もUVカットレンズを選ぶと安心です。


2 アイメイクはしっかり落とす

まつげの生え際には目を乾燥から守る油分を分泌するマイボーム腺があり、アイメイクや化粧品の汚れでこの腺が詰まると炎症や充血、ドライアイの原因に。クレンジングや洗顔料でしっかり落としましょう。


3 睡眠を十分にとる

睡眠は目を休ませる大事な時間。睡眠不足で疲労回復が不十分になると、目に酸素や栄養を運ぼうとして血管が拡張し充血する原因に。慢性化する眼精疲労にならないよう、睡眠はしっかりとりましょう。


4 コンタクトレンズは帰宅後すぐにはずす

目にとってコンタクトレンズは異物。角膜が覆われて酸素不足になりがちなので、装着時間はなるべく短くしましょう。着脱時の刺激もダメージになるため、清潔な手指で扱い、爪で角膜を傷つけないように注意。

はずし方が目のたるみに影響!?


ハードタイプのコンタクトレンズは目尻を引っ張ってはずしがちですが、まぶたを持ち上げる挙筋腱膜(きょきんけんまく)を傷つけ、上まぶたが十分に上げられず瞳孔の一部が隠れてしまう眼瞼下垂の一因に。眼瞼下垂(がんけんかすい)は保険治療の対象。気になる人は眼科医に相談を。



5 姿勢を正しく保つ

目を疲れさせないためには首や肩まわりもリラックスしていることが大事。正しい姿勢で全身の血行を良くすることが、目の疲労回復にも効果的です。こまめに視線を上げて遠くを見るなどして目も休ませて。


目の健康のために必要な栄養素をしっかり摂りましょう

健やかで美しい目のためには、食事による内側からのアプローチが欠かせません。必要な栄養素を覚えておきましょう。

毎日の食事でバランス良く摂るコツ

伝統的な和食を多く取り入れる
伝統的な和食は、あまり意識せずに目に良い栄養素をバランス良く摂ることができます。特に魚や野菜がメインのメニューを1日1食でも取り入れることで、必要な栄養素の多くをカバーできます。外食が続くときは、意識的に和定食を選ぶようにしましょう。

注目したい栄養素はコレ!
緑黄色野菜に多く含まれるルテインとゼアキサンチンは、強い抗酸化作用を持ち、紫外線のダメージから目を守るといわれています。ブルーベリーやカシスに含まれ、視覚機能をサポートするアントシアニンとともに、特に積極的に摂りたい栄養素です。

不足しがちな栄養素はサプリメントで上手に補給
栄養バランスの偏りを感じたら、サプリメントで補給するのもおすすめです。特に、ルテインとゼアキサンチンは一緒に摂るとより効果的だといわれています。毎日の習慣にもしやすいので上手に取り入れましょう。

毎日摂りたい栄養素

オトナ目は、40代から70代にかけて進行していきます。目の健やかさを保つためにも、目に良いとされる成分を意識的に摂ることが大切です。おすすめの栄養素を多く含む食品を以下にピックアップしました。ぜひ日々の食事に取り入れてみてください。


ルテイン(抗酸化作用)

かぼちゃ、ほうれん草、にんじん、いちご、ブロッコリー、アボカド など


ゼアキサンチン(抗酸化作用)

ゼアキサンチンパプリカ、ほうれん草、かぼちゃ、マンゴー、とうもろこし など


ビタミンA・C・E(血行促進)

ほうれん草、ケール、小松菜、にんじん、枝豆、ゴーヤー、とうもろこし など


アントシアニン(目の疲労感の緩和)

ビルベリー、ブルーベリー、カシス、赤じそ、黒豆 など


アスタキサンチン(抗酸化作用)

鮭、エビ、カニ、いくら、鯛 など


ビタミンB群(疲労回復)

豚肉、しじみ、卵、牛乳、うなぎ、レバー、にんにく など




美しい目元をつくるスペシャルケアを習慣に

目のまわりはエイジングサインが出やすい部分。若々しい印象のためにスペシャルケアを習慣にしましょう。

 シワ  皮膚の薄い目のまわりはしっかり保湿!

目のまわりの皮膚は顔のほかの部分の3分の1程度の厚さしかありません。そのため乾燥しやすく、眼輪筋が収縮することでシワにもなりやすいため、しっかりと保湿することが大事です。目元の乾燥やシワにアプローチする化粧品をプラスして、やさしくなじませるようにお手入れしましょう。

力を入れず、シワを伸ばすようにして塗り込むのがコツ。


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エイジングサインの出やすい目尻、目の下、眉間部分を意識してお手入れしましょう。

 目の充血  体をあたためて血行を良くする!

目の疲れや乾燥による充血は、蒸しタオルなどで目元をあたためることで改善できます。眼輪筋がほぐれて疲労物質を排出しやすくなり、涙液の分泌も促されて目がうるおいます。湯船につかって体全体の血行を促せばより効果的です。


 たるみ
 刺激を与えず眼輪筋を意識する

目の下のたるみの多くは、眼輪筋が衰えたことで目のまわりの脂肪が飛び出したもの。これを手で押したり強い力でマッサージしたりすると、薄い皮膚がたるんでさらに悪化する原因に。大きく目を開閉する、上下のまぶたをしっかりつけてまばたきをするなど、眼輪筋を意識して鍛えましょう。

目の下のふくらんだ脂肪を押し込もうとするのはNG。効果がないうえ、たるみの原因に。


目のトラブルを解消するエクササイズ

眼輪筋の衰えやピント調節機能の低下を防ぐエクササイズを習慣にして、目元の美しさを保ちましょう。

手のひらあたため

<こんなトラブルに>
目の疲れ、白目がにごる、クマ

手のひらのあたたかさで、目のまわりの血行を促します。目の疲れを感じたとき、クマが気になるときに場所を選ばず気軽にできて効果的です。

1. 手が冷たい場合は、両手があたたかくなるまでこすり合わせる。

2. 目を閉じ、両手で包み込むようにしてあたためる。目を押さないようにして1分ほどキープ。


ギュッパッと開閉

<こんなトラブルに>
目の疲れ、目が乾く、目が小さく見える、たるみ

目のうるおいを保つ涙液の分泌を促すことで、乾燥や疲れ目を改善。眼輪筋も鍛えられるので、まぶたや目の下のたるみの予防効果も期待できます。

1. 両目をギュッと閉じる。シワが寄らないようにしながら、まぶたをしっかり合わせる。

2. 両目をパッと開く。おでこを上げず、目を大きく見開くように。

3点ピント合わせ

<こんなトラブルに>
目の疲れ、見えにくい

近くから遠くまで目の焦点を変えることで、目を動かす筋肉がほぐれ、ピント調節に必要なしなやかさをキープできます。

1. 両目の間で右手の親指を立て、顔から5㎝離す。その指を3秒間見てピントを合わせる(寄り目になる)。
2. 左手の親指を立て、腕をまっすぐに伸ばす。その指を3秒間見てピントを合わせる。
3. 約4m離れた場所に目印をつけておき、それを3秒間見る。その後、3-2-1へと戻る。

おでこ押さえ

<こんなトラブルに>
目が小さく見える、たるみ、シワ

眼瞼挙筋が衰えると目を大きく開きづらくなり、額の筋肉(前頭筋)で持ち上げる癖がつくことで、シワやたるみの原因に。額を動かさず、眼瞼挙筋を鍛えるエクササイズで予防しましょう。

1. 額に手をおき、眉毛や前頭筋が動かないようにしっかり押さえる。両目を大きく見開いて5秒間キープ。

2. 両目をゆっくり閉じる。まぶたに力を入れて閉じたまま5秒間キープ。


監修窪田 美幸(くぼた みゆき)先生 医学博士、三軒茶屋眼科院長

東京女子医科大学卒業後、東京医科歯科大学眼科学教室に入局。東京都立駒込病院、スウェーデンのカロリンスカ研究所、小金井眼科勤務を経て、 平成12年に三軒茶屋眼科を開業。専門は眼科医でありながら、美容好きが高じてエステサロンを併設。健康と美容の両面で来院者をサポートしている。


イラスト:さとうあゆみ

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