
サプリメントについて聞きたかった あんなこと、こんなこと
そろそろサプリメントを摂り始めようと思っている方、すでに取り入れている方も必読。サプリメントについて知りたかったことを、第一人者である後藤典子さんにお聞きします。
Q. そもそも、サプリメントって何ですか?
A. 足りないものを補う目的の健康食品です。
実は、日本ではサプリメントの明確な定義はなく、法律上は「食品」として扱われています。ヨーグルトや野菜ジュースなど、いわゆる健康に良いとされる食品全般を「健康食品」と呼びますが、サプリメントもこのカテゴリーに含まれます。その中でも、体に有用な特定の成分をカプセルや粒、粉末、液体などの形状に加工した製品を指すものとして、定着してきました。
もともと「supplement」という言葉は、英語で「補完・補充するもの」という意味を持ちます。必要な栄養素は日常の食事で摂るように心がけ、そのうえで自分に足りていないものをサプリメントで補うというのが、基本の考え方です。
Q. どうしてサプリメントが必要なんでしょうか?
A. 現代人は、食事だけでは必要な栄養素が不足しがちだからです。
現代社会では2つの観点から、必要な栄養素が食事だけでは補えていないと考えられます。まず1つは、食材そのものの栄養価の低下。化学肥料や農薬などにより土壌がやせて、野菜の栄養価は昔より落ちているといわれています。2つめは、加工食品やファストフードなど便利な食環境の影響。栄養のアンバランスや不足につながります。
Q. 食事に気を遣っている人でもサプリメントは摂るべき?
A. ストレスの多い現代社会では食事だけでは不足しがちに。
前述したように食材の栄養価が低下していることを考えると、きちんと食事をとっていても栄養が足りないことも考えられます。また、忙しい現代社会ではストレスを抱えている人も多く、ストレスによってビタミン・ミネラルは消耗されます。特にビタミンCは大量に消費されるので、こまめに摂取することをおすすめします。
Q. 続ける目安は? 効果がない場合はやめた方が良いんでしょうか?
A. 3ヵ月を目安に摂ってみて体の変化を観察しましょう。
最初に、自分が何を目的にそのサプリメントを摂るのかを明確にすることが肝心です。ただ漫然と摂るのではなく、自分の体の状態を定期的にチェックしましょう。変化を感じる時期は個人差がありますが、まずは3ヵ月を目安に続けてみて、変化を実感できないようであればすっぱりやめてしまって良いと思います。
Q. サプリメントと薬の違いは?
A. 法律で分類され、薬は「医薬品」、サプリメントは「食品」です。
「薬が嫌いだからサプリメントは飲まない」という話をよく聞きますが、それは間違い。サプリメントは医薬品ではなく栄養成分であり、食事の延長線上にあります。医薬品は病気や症状をピンポイントで改善させる働きがありますが、サプリメントは食事で不足しがちな栄養を補い、体本来の力が発揮できるよう、美容や健康をサポートします。
Q. 本当にサプリメントは効果があるんでしょうか?
A. 個人差はありますが、摂り方次第。普段の生活習慣も影響します。
サプリメントの働きは、3つの要素によって大きく左右されます。
①製品そのものの品質
信頼のおけるメーカーの商品を選ぶのがおすすめです。
②摂る量やタイミングが適切かどうか
③自分の体の状態
栄養状態があまりにもボロボロでは、"補完役"であるサプリメントの作用も活かしきれません。生活習慣の充実は、大事な一要素です。
Q. サプリメントは、1日の中でいつ摂るのが正解なの?
A. 成分によっては、食事の前後など吸収性に合ったタイミングが。
サプリメントは医薬品のように用法用量を明確に記載できません。ただ、含まれる成分によっては適した摂取タイミングがあります。例えば脂溶性ビタミンは、食事のときや、後に摂ると吸収率がアップ。水溶性ビタミンは、すぐに排出されてしまうので、まとめて摂らずに数回に分けて摂ると良いでしょう。
サプリメントは木に例えられます
多種多様なサプリメントを把握しやすいよう、木に例えて3つに分類しました。必要度が高い根→幹→目的意識が高い枝葉・花の順でサプリメントの活用術をステップアップ。
根=ベースサプリメント
最も必要性の高い、毎日摂るべき栄養素。不足が続けば、生命活動に大きな影響を及ぼします。ビタミンやミネラル、脂質、必須アミノ酸などがこれに当たり、食事で足りない分の補充に使用。
幹=ヘルスサプリメント
健康維持・増進や美容に役立つサプリメント。黒酢、青汁など、主に食事で摂れる栄養素をイメージしています。よりすこやかで、若々しい生活を送りたい方におすすめです。
枝葉・花=オプショナルサプリメント
体に不可欠ではないけれど、特定の悩みがある方が必要に応じて利用するサプリメント。いちょう葉エキスや大豆イソフラボンなどのほか、ハーブなどもこのカテゴリーに含まれます。
初心者におすすめのファーストサプリ・成分
後藤さんおすすめのファーストサプリ(成分)
①マルチビタミン、マルチミネラル
迷ったらこれ! まずはベースの栄養を整えて
②カルシウム+マグネシウム
不足しがちな栄養素。一緒に摂って吸収率UP
③DHA、EPA
食事でなかなか魚をとれない方におすすめ
後藤さんのサプリLIFE
腸内環境改善を目的に、水溶性食物繊維の粉末を毎朝スムージーに混ぜて飲んでいます。私にとってサプリメントは、"毎日の元気をあたりまえ"にする頼れる存在です。
私のリアルサプリ
DHA、EPA
水溶性食物繊維
乳酸菌、オリゴ糖
コラーゲンなど約6種
ファンケル社員おすすめのファーストサプリ(成分)
食事が偏りがちな40代
選ぶ煩わしさがなく楽なのに信頼感あり
自分に何が足りないのかを吟味して続けるのは面倒...。共感された方は「年代別サプリメント」を! おすすめ成分がワンパックになっているから、粒を数える手間も省けます。
私のリアルサプリ(摂取年数)
年代別サプリメント(約3年)など4種
美容を極めるサプリメントオタクな30代
保湿命の私が自信を持っておすすめするインナーケア
店舗スタッフ時代、うるおい肌のお客様にお尋ねすると、皆さんインナーケアを実践。「コラーゲン」をこれからも毎日摂り続けることで、肌の潤いをキープしていきたいです。
私のリアルサプリ(摂取年数)
ディープチャージ コラーゲン(約9年)
ハイグレードビタミン(約9年)など7種
気力・体力に自信ありの30代
不足しやすい栄養素を手軽にバランス良く摂れます
食べることが趣味で、食を楽しみたい私のような方におすすめなのが、「マルチビタミン&ミネラル」。不足しやすい栄養素を手軽に摂り続けて、今では習慣化!
私のリアルサプリ(摂取年数)
マルチビタミン&ミネラル Base POWER(約2年)のみ1種
オトナ目に突入の50代
実際に摂っていて良さを実感。オトナ目の心強い味方です
見る力の衰えが気になりだしたら「えんきん」がおすすめ。私は電車内でスマートフォンが見づらくなったのがきっかけで愛用。今でも通勤時に倍速動画を楽しんでいますよ。
私のリアルサプリ(摂取年数)
えんきん(約3年)
内脂サポート(約2年)
ハイグレードビタミン(約1年)など4種
©一般社団法人日本サプリメント協会
イラスト:寺澤ゆりえ