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実は私も感じていた!? 「なんとなく不調CHECK!

以下の項目に1つでも当てはまれば「なんとなく不調」の可能性があります。


よく寝たのに朝から疲労感がある。疲れを感じやすい

体が重い

のぼせたり汗をよくかく

肩こり・腰の違和感がある

頭が重い・つらいと感じることが多い

食欲不振、お通じの悩みがある

気分が落ち込む、やる気スイッチが入らない

「なんとなく不調」は、なぜ起きる?

多くの不調は自律神経の乱れにより起きるもの。
それを助長するのが女性ホルモンのアンバランス

女性は年齢を重ねるにつれ、複数の不調を抱えやすくなります。その主な要因は自律神経の乱れ。自律神経とは、体温や血圧、呼吸、発汗、内臓の動きなど、生命維持に必要な機能を24時間つかさどるシステム。活動時に働く「交感神経」と、休息時に働く「副交感神経」のバランスが乱れることで、さまざまな不調があらわれます。この乱れは、ストレスや不規則な生活習慣に加え、更年期による女性ホルモンのアンバランスや、加齢による筋力の衰えといった複合的な要因が絡みあって増幅。特に女性ホルモンの低下は自律神経の乱れに大きく影響し、交感神経の過剰な働きでホットフラッシュなどの症状が出やすくなったりします。

検査をしても
原因がわからない不調のことを
医学用語で
不定愁訴(ふていしゅうそ)といいます


不定愁訴とは、特定の疾患や臓器の異常では説明がつかないものの、身体的・精神的にさまざまな不調を感じる状態を指します。原因がはっきりせず、病名がつかないため、つらさが周囲に理解されにくいことも。しかし、これは医学的に認められた概念です。我慢や放置はせず、まずは症状を自覚し、その正体を見極めることが大切です。





さまざまな「なんとなく不調」の正体は?

「なんとなく不調」の症状は多様で、あらわれ方も人それぞれ。特に女性は、ホルモンや年齢の影響に加え、ライフステージごとのストレスも絡み合って起こります。よくある症状別に、不調の正体をご紹介します。

だるさ・疲労感

女性はもともと、男性に比べて筋肉量が少ないうえに、運動習慣を持ちにくく、食事量も少ないため、エネルギー不足に陥りがちです。やせ気味の方は特に注意が必要で、食事をしっかりとることで改善する場合も多いです。また、家事や育児、仕事、介護など、女性が社会で多くの役割を担っていることも原因の1つ。気力・体力は以前より衰えているのに無理を重ねることで、だるさや疲労感につながりやすくなります。

のぼせ

汗の量が多い

のぼせや発汗といった「ホットフラッシュ」は、45〜55歳頃のいわゆる更年期の典型的な症状。体温を一定に保つのは自律神経ですが、その中枢は女性ホルモンの分泌をつかさどる脳の視床下部が担っています。そのため、女性ホルモンの減少が自律神経のバランスのくずれを引き起こし、ホットフラッシュの主な原因となると考えられています。また、65歳以降のいわゆる老年期に入ると、より自律神経の乱れが起きやすいため、長く感じやすい女性の不調といえます。

気分の落ち込み

イライラ

女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、幸せホルモンの「セロトニン」が不足し、感情が不安定になりがちです。気分が落ち込んでやる気が出ないときは、副交感神経が優位になっている状態。規則正しい生活習慣が改善のカギに。イライラが続くのは、交感神経のスイッチが入りっぱなしの状態かもしれません。深呼吸などでリラックスを心がけて

肩こり

首の張り

背中・腰の違和感

肩こりや腰の違和感は、血行不良により筋肉に疲労物質が溜まることが原因と考えられます。女性はもともと筋肉量が少ないうえ、運動不足の傾向にある人が多い。そこに、年齢による筋力の衰えが加わると、姿勢を保つ負担が増大し、肩や首のコリ、背中や腰の違和感が起こりやすくなります。デスクワークなどで長時間同じ姿勢が続く方は特に注意が必要です。

頭が重い・つらい

更年期までの女性は、エストロゲンの変動の影響で、頭の一部または全体がズキズキする症状が起こりやすくなります。更年期以降には、肩こりや目の疲れ、ストレスによって筋肉がこわばることが原因により、頭が重く感じる症状が増えやすくなります。生活習慣の見直しで、ある程度は改善できますが、頻度が高かったり、普段と比べて違和感を感じたときは、すぐに医療機関を受診しましょう。

お通じの悩み

年を重ねるごとに消化機能は下がりますので、胸やけや胃もたれ、消化不良、下痢、便秘といった症状が出やすくなります。また、ストレスや生活リズムの乱れで自律神経のバランスがくずれることも、胃腸の不調に大きく影響を与えます。1日3食の規則正しい食生活を心がけ、食物繊維や発酵食品を積極的に摂って、腸内環境を整えることが大切です。

突然のめまい

めまいの原因はさまざまですが、特に女性はホルモンや自律神経の乱れから血流が不安定になり、めまいを誘発する恐れがあります。めまいには、視界がぐるぐる回る「回転性」や体が揺れる「動揺性」、立ちくらみなどいろいろなタイプがあります。ストレスや睡眠不足が原因のことも多いため、まずは生活習慣の見直しを。特定の疾患が原因の可能性もあるので、症状がつらい場合は医療機関に相談を。



「なんとなく不調」
Q&A

Q1.「なんとなく不調」がつらくなったらどうするべき?

A1.不調の陰に病気が潜んでいる可能性もありますので、つらくなったらためらわず、医療機関を受診してください。日頃から健康について相談できる「かかりつけ医」を見つけておき、鑑別診断(症状の原因を正確に見極める診断)をしてもらうことや、年に一度は定期診断・婦人科検診を受けることをおすすめします。

Q2. 季節、環境、加齢など避けられない変化による不調の対処法を知りたい

A2. 生活習慣の見直しと、考え方の転換がカギとなります。生活習慣では、1日3食きちんと食べることと運動習慣を持つことが特に大切です。また、趣味や仲間を積極的に持ち、自分なりの楽しみを見つけること。自分をケアすることに罪悪感を持たず、「自分のための時間を大切にすること」も、心と体の健康につながります。



生活リズムを整えることが「なんとなく不調」ケアの第一歩です

次の4つを意識することが大切です。

食事 朝食をとって体内時計を整える。
入浴 なるべく毎日湯船につかる。
睡眠 6〜7時間の睡眠時間を心がける。
運動習慣 自分に合う運動を継続する。

食事はエネルギー源となる炭水化物、たんぱく質、脂質をバランス良く摂りましょう。特にたんぱく質の摂取は筋肉を維持するために大切です。入浴は休息をつかさどる副交感神経が優位になるので、入眠もスムーズに、質の良い睡眠を促します。運動習慣にはストレッチ・有酸素・筋肉負荷をバランス良く補えるラジオ体操がおすすめです。

今日から「なんとなく我慢」はやめましょう


「昔はこれができたのに...」と過去の自分と比べて落ち込んだり、我慢しないで。「ウィズエイジング」の精神で、今の年齢なりの自分を受け入れ、心も体も大事にケアしてあげましょう




監修宮尾 益理子 (みやお まりこ)先生 医学博士、アットホーム表参道クリニック副院長

東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座修了。専門は老年医学、糖尿病、内分泌代謝学、骨粗しょう症のほか、性差医療や予防医療にも注力。中高年の女性特有の症状を、多角的な診療を通じてサポート。

イラスト:桃色ポワソン

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