健活チャレンジで未来につながる体づくり
受けたくない、受けても活かせない——。なんとなく後ろ向きに考えがちな「健康診断」との上手な向き合い方と、健診後の対策やモチベーションの保ち方について、金髪アフロの"ラフドクター"こと、井上智介先生に伺いました。
\ご指導いただくのは.../
毎年の健康診断がユーウツ...
ここ数年LDLコレステロール値が高めでなんとかしなきゃと思いつつ何もできていないのよね〜
私は体重が年々増えてきてる〜〜
今まで気にしてなかった血糖値の数値が上がってるのも、これが原因かなぁ
今年また悪くなってたらどうしよ〜〜
怒られてるみたいでイヤ
Dr. 井上
どうも! 健康診断の結果は気になるのに行動に移せていない大人女性がここにいると聞いて、来ちゃいました!
なんとかしなきゃと思いつつできていないのは、まぎれもなく私たちですが...
Dr. 井上
健康診断がイヤになっちゃう気持ち、わかるな〜
お二人もこんなふうに思ってるでしょ?
健康診断にネガティブになってしまう理由

そうそう、そうなんです。そのとおり!
Dr. 井上
健康診断って、この1年自分がどんなふうに過ごしてきたか、ありのままの自分がわかる大事な節目のイベントなんだよね
ありのままの自分?
Dr. 井上
そう、だからもっと気楽にいこうよ!
自分の数値を客観的に見るのが怖いと思う気持ちはわかるけど、大事なのは、その結果をふまえて対策を始めること

未来の自分がより良く生きるためのヒント...
確かにそうかも!
未来の自分を変えるためには今すぐ行動に移さないとね!
でも、何から対策を始めたら良いのかしら?
Dr. 井上
それなら僕が提案する「健活チャレンジ」を試してみて!
自分なりのやり方で取り組むのが、長く続けるコツだよ。早速今日から始めよう。次の健康診断が楽しみだね!
結果だけに一喜一憂せず経年変化をチェックしよう
多くの企業の健康診断に立ち会い、たくさんの人にアドバイスをしている産業医の井上智介先生。
「評価される居心地の悪さや、変わらなければいけないというプレッシャーなどで、皆さん健康診断をネガティブにとらえがちです。でも、1年間の自分の生活を可視化してくれるのが健康診断。ねぎらいの意味も込めて、気負わずに受診してほしいですね」
一方、せっかく受診したのに、結果だけを見て終わってしまう人も。
「健康診断は、データを集めて経過を見ていくことが大切です。血圧や血糖値は、受診当日にたまたま出た数値なので、そこまで心配しなくても大丈夫。逆に、ここ数年で数値が変化している項目があれば、将来を予測して早めにアクションを起こしたいですね」
健活チャレンジを今日からスタート!
次回の健康診断こそ、自信をもって迎えられるように、健康づくりのための身体活動「健活」チャレンジで対策を始めましょう。下の"日々の生活チェックリスト12"を確認し、該当するレベルからスタートします。できることからチャレンジし、毎日の生活に無理なく取り入れられるようになったら次に進みます。
レベル2、3の各項目についたマークは、(糖)=血糖値 (内)=内臓脂肪 (圧)=血圧 に特に効果的なチャレンジを示しています。
あなたはどのレベルからスタートする?
日々の生活チェックリスト12
① 朝は食欲がなく、朝食は食べないことが多い
② 1日のほとんどを室内で座って過ごす
③ 階段は使わず、基本エスカレーター
④ 昼食はパスタや丼ものを選びがち
⑤ 食事は早くすませられることが大事
⑥ 常に便秘気味
⑦ スイーツが大好き
⑧ 1日に飲む水分量は1リットル以下
⑨ 夕食を食べてから就寝までが2時間以内
⑩ お酒を週5日以上飲む
⑪ 入浴はシャワーですませることが多い
⑫ 睡眠時間はいつも5時間以内
YESが8個以上
「心を入れ替えようと決めたあなたはエライ!」
レベル1からスタート!
レベル1はこちら↓
YESが4〜7個
「誘惑に負けちゃうことは誰にだってあるよね」
レベル2からスタート!
レベル2はこちら↓
YESが3個以下
「素晴らしい! 健康的な生活は無理なく楽しくね」
レベル3からスタート!
レベル3はこちら↓
レベル1
今の生活スタイルに気楽に取り入れられそうなものから始めてみましょう。食事と運動、どちらも大切ですが、まずはできるところから少しずつ!
食事
■ 3食きちんととり、たんぱく質を積極的に食べよう
■ 寝る2時間前までに夕食をすませよう
運動
■ 駅ではエスカレーターより階段を使おう(特に下り)
■ "ながら脂肪燃焼"を習慣に

調理をしながら、洗濯物を干しながら、つま先立ちで脂肪燃焼!

テレビやスマートフォンを見ながら、両足を上げてヒップでバランスを取り、腹筋プルプル。
レベル2
レベル2は一歩進んで、食事と運動の質にこだわったチャレンジにトライ! 特に食事面では、血糖値や内臓脂肪に関係する糖質と脂質、血圧に関係する塩分に気をつけましょう。
食事
■ 主食の量を今より1〜2割減らし、揚げ物を食べる回数を半分に(糖)(内)
■ だしやスパイス、酢などを活用して、いつもより薄味に(圧)
■ 食物繊維や発酵食品を摂って腸内環境を整えよう(糖)(内)
運動
■ 外出時はひと駅手前で降りて積極的に歩こう(糖)(内)
■ ペットボトルなどを利用した簡単筋トレ(糖)(内)

ペットボトルに水を入れてダンベル代わりに。
■ 息をゆっくり吐いておなかを凹ませる"腹式呼吸法"をマスター(圧)(内)
<腹式呼吸法>
息をゆっくり吐く腹式呼吸 1回20秒×3セット/1日3回を目安に。

レベル3
すでにバランス良く健活ができている人は、ワンランク上のチャレンジを! 健活は筋肉の維持が重要なので、きつめの筋トレやプロテインの摂取にも取り組んでみましょう。
食事
■ 肉の脂身やバターを控え、体に良いオメガ3脂肪酸を積極的に摂ろう(糖)(内)(圧)
■ プロテインを始めてみても(糖)


必須脂肪酸である"オメガ3脂肪酸"には、DHAやEPAのほかにα-リノレン酸があり、エゴマ油、アマニ油に豊富に含まれる。
運動
■ 正しいフォームを知ってスクワット セット数などの負荷を徐々に増やしていこう(糖)(内)
■ "インターバル速歩"に挑戦!(糖)(内)(圧)
<インターバル速歩>
ひじを軽く後ろに引くようにして腕をふり、胸をはって大股で歩きます。1日合計30分、週4回以上を目安に。

\ Dr. 井上おすすめ /
モチベーションを保つコツ
目標をみんなの前で宣言する
「追い込まれると力を発揮するタイプの人は、健診項目の目標値を周囲に宣言し、甘えや誘惑から距離を取るのも手」。周囲を巻き込んで一緒に健活に取り組んでも!
健診は「自分のため」と「誰かのため」
自分が体調をくずすことで、家庭や会社に影響を与えてしまう場合も。「大切な人のために健診を受ける、健活を頑張るという考え方も、モチベーション維持に役立つはず」
1日サボったって大丈夫! 自分らしくチャレンジを
精神科医でもある井上先生は、チャレンジを長続きさせるには、向き合い方を柔軟にと話します。
「人間には現状を維持しようとする機能(ホメオスタシス)があるので、やればやるだけ結果が出ると思い込まないように。また、計画どおりにできないとすぐに諦めてしまう人は、"今日は積極的に休んだ日"と思えばいいんです。チャレンジは続いていることになるから、再開できるでしょう?」
ともあれ、健康診断を受け、対策を始めようと思えたのは、前向きで素晴らしいこと。
「せっかくなので1年後の健康診断まで待つのではなく、3ヵ月〜半年後に血液検査を予約してみてください。頑張った結果を途中で確認できれば、モチベーションにもつながります」
イラスト:ひえじま ゆりこ



