ヘルスケア特集 ヘルスケア

大切なのは心を満足させる食事術

ついつい食べすぎてしまう原因は、心が満たされていないからかもしれません。少しの工夫や考え方の見直しで、日々の食事の満足度を高めるヒントをご紹介します。

Tips1
ワクワク感が正解。心が喜ぶ食空間づくり

一品ずつ、食器の色やサイズを意識して選ぶようにする。「食べる」を「楽しむ」に変換するだけで、心の満足度は大きく変わります。いつもの食環境に少しの工夫を加えれば、幸せ時間に早変わり!

①テーブルに季節感を添える
夏は清涼感、冬はあたたかみを意識。草花や小物など、季節に合わせて何か1つをテーブルに加えるだけで、雰囲気が高まります。

②器をひとまわり小さめに
小ぶりな器を使うだけで、盛りつけ量が減り、自然と食べる量をコントロール。満足感はそのままに、食べすぎ防止につながります。

③濃い色の食器を使う
白い皿は使いやすい反面、食卓がマンネリ化しがち。おすすめなのは、青や紫など濃い色の器。料理を引き立て、洗練された印象に。


Tips2
いつもの食事にひと工夫を加えて満足度をアップさせる

「とりあえず」食べるということをなくすためにも、サクッと、サラッと食べがちな献立にこそひと工夫を。いつもの食事にオリーブオイルやごま油など、身近な食材で香りや風味をプラスするだけで特別な気分になります。

オリーブオイルで満足感をプラス
めんつゆや、冷やっこ・納豆などのタレにオリーブオイルを加えるだけで風味が変化。スダチで酸味をプラスするのもおすすめです。


Tips3
噛む回数×味の変化の掛け算が食事の満足度を高める

味の濃い料理は早食いになりやすく、同じ食感が続くと噛む行為が単調になりがちです。ポイントは素材の味を活かし、異なる食感を組み合わせること。自然とよく噛むことになり、口の中で味の変化も感じられて満足度アップにつながります。

\ 野菜類 /

①それぞれの野菜の切り方を変える
例えばサラダなら、さまざまな歯応えの野菜やナッツを加え、素材の良さが引き立つ大きさにカットすることで、食感の変化を楽しめます。

②できるだけ華やかな色の野菜を選ぶ
色の濃い野菜は栄養価も高く、彩りの華やかさで気分もアップ。レタスなら、サニーレタスやグリーンリーフを選ぶのがおすすめ。


\ 盛りつけ /

①丼ではなく、ごはん・おかず・副菜を別々に盛る
丼スタイルは早食いになりやすく、満足感が得にくい傾向に。別々に盛ることで、噛む回数が増え、じっくりと味わえます。

②味付けしない食品を一品以上入れる
おかずに、ゆで野菜やトマトなど、あえて味を付けない食材を取り入れてみましょう。噛むにつれて味の変化を得られます。


── Column ──

管理栄養士・浅野まみこ先生も
実践している
食事術
飲み物にゼラチンを入れて冷蔵庫で冷やすだけ!

食後のデザートを罪悪感なく楽しむ工夫を、日々実践している浅野先生。コーヒーやジャスミンティーなどのお茶を2杯分淹れ、1杯はゼラチンで冷やし固めてゼリーにしているそう。「たんぱく質や水分も補えておすすめです。甘味にオリゴ糖シロップをかけても良いですね」。


「選び方」で変わる。糖質と上⼿に付き合うGI値活⽤術

ごはんやスイーツが大好きだけど、健康のために量を控えめにしている方も多いようです。そこで血糖値を上手にコントロールする「GI値活用術」をご紹介。賢い食習慣を身につけましょう。

食後の血糖値の上げやすさを示すGI値ってなに?

高GI値食と低GI値食の違いのイメージ図

田中照二(2010)『「GIの値」を知れば糖尿病はよくなる!:食後血糖値を高くしないのがカギ!』
(主婦と生活社)P37をもとに作成

GI(グリセミック・インデックス)値とは、食後の血糖値がどのくらいの速さと程度で上昇するかを示す指標です。ブドウ糖(GI値100)を基準に、55以下が低GI値、56~69が中GI値、70以上が高GI値と分類されています。同じ糖質量でも食品ごとに上がり方は異なり、GI値が低い食品ほど血糖値の上昇は緩やかになります。


糖質は大事な栄養素。OFFではなく、食べるタイミングや食べ方・選び方がポイント

「炭水化物=糖質」というだけで避けることは、適切ではありません。米飯などの炭水化物は体に欠かせない大切なエネルギー源であり、たんぱく質、食物繊維、水分の補給源でもあります。減らしすぎると栄養バランスがくずれてしまうのです。低GI値のものを選ぶのも一つの方法ですが、主食以外の食品は、過度に気にする必要はありません
食べ方の工夫としては、炭水化物と一緒に、たんぱく質や油、食物繊維を摂ると、血糖値の上昇を緩やかにできます。また、食事を抜くと次の食事での血糖値が上がりやすくなります(セカンドミール効果)ので、朝食は抜かず、パンだけ・ジュースだけといった糖質が偏った食事は避けましょう。


毎日の食事に欠かせない
主食群の食べ方のコツをCHECK!

主食は、おきかえではなく「組み合わせる」のが正解。栄養とおいしさを高めながら、糖の吸収を緩やかに。

米飯は単体ではなく、みそ汁や納豆など副菜と一緒に。食物繊維が豊富で栄養価の高い発芽玄米などを選ぶのも良いでしょう。


パン

パンも単体ではなく、サラダやハム、卵など副菜と一緒に。また、バターやオリーブオイルを塗ることで、血糖値の上昇が緩やかに。


パスタ

主食群の中でも低GI値。オイルやソースをかけることで、さらに血糖値の上昇が緩やかに。具だくさんにすれば、栄養バランスも整います。



白米ごはんを基準とした食品のGI値比較表

田中照二、杉山みち子ほか(2011)『臨床栄養のためのGlycemic Index:食後の血糖値上昇抑制への効果と活用』
(第一出版)P148をもとに作成

高GI値食品の白米ごはんは、酢、乳製品、大豆製品との組み合わせで、GI値が70%程度に抑えられます。

*GI値はあくまでも目安としてご活用ください

心の満足度チェック


GI値の活用は食事制限ではないため、食後にどれだけ心が満たされているかが大切です。無理しすぎていないか、我慢していないか、満足度をチェックしてみましょう。


  • 食後、気持ちが落ち着いている
  • 甘いものを探していない
  • ちゃんと食べた感覚がある
  • 次の食事まで体も心もラクに過ごせる
浅野先生からのmessage

健康は目的ではなく、人生を楽しむための手段です。食べることを楽しむことをいちばんに、無理せず、我慢しすぎず、自分にとって心地よい食習慣を取り入れていきましょう。


監修浅野 まみこ 先生 管理栄養士、株式会社エビータ代表取締役

糖尿病の行動変容理論をベースに18,000件以上の栄養相談を実施。その経験を活かし、「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに多方面で活躍。

イラスト:miya

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