知ってて良かった!健康への第一歩 ヘルスケア

女性ホルモンの減少や骨盤底筋(こつばんていきん)の衰えが原因です。

年齢とともにトイレが近くなってきて、もしかしたら頻尿かもと思う方も多いのでは。一般的には、1日8回以上の排尿が「頻尿」の目安とされています(日本泌尿器科学会のHPより)。
加齢によって頻尿になりやすくなる原因は、「女性ホルモンの減少」と「骨盤底筋の筋力低下」です。閉経後に女性ホルモンの分泌が減ると、膀胱(ぼうこう)や尿道の弾力性や血流が低下し、排尿のコントロール機能が乱れ、頻尿になりやすくなります。また、尿道から肛門まで広がる骨盤底筋が衰えると、排尿のコントロールがうまくいかず尿意を感じる回数が増えると考えられています。
頻尿は、骨盤底筋をしめたり緩めたりするトレーニングなどの正しい対策を続ければ、1~2ヵ月程度で改善が期待できます。



頻尿対策あれこれ


骨盤底筋トレーニングの具体的な方法を教えてください。
骨盤底筋を意識しやすい「1分タオル体操」をおすすめします。

骨盤の底にあってさまざまな内臓を支えたり、排泄をコントロールしたりする骨盤底筋。ここが弱くなると頻尿になりやすくなります。そこで、骨盤底筋をしめる・緩めるを繰り返すエクササイズがおすすめです。タオルを使った「1分タオル体操」なら、家によくあるフェイスタオルを使った"タオル棒"の上に座ることで骨盤底筋を意識しやすくなり、毎日続けることで筋力アップが可能になります。


「骨盤底筋」の場所をチェック!


"タオル棒"のつくり方

①薄手のフェイスタオルを広げ、下のイラストのように4つ折りにします。

②タオルを端からくるくると巻いていき、棒状にします。

③巻き終わったら、タオルの中央と両端の3ヵ所を輪ゴムでしっかり留めます。
※完成したときのサイズの目安は長さ20cm×直径4~5cm。


1分タオル体操の方法

上体を前傾させて、タオル棒の上に座り、腟(ちつ)と肛門をしめて、息を吐く

椅子の座面にタオル棒を置き、タオル棒が骨盤底筋の前部分(尿道と腟のあたり)に当たるように、両足を肩幅に開き、背筋を伸ばして座ります。背筋を伸ばしたまま、上体を前傾させます。骨盤底筋を意識しながら、おしりを左右に揺らして腟と肛門をしめて、5秒かけて息を吐きます。吐き切った後は力を緩めて、ゆっくり息を吸います。

②上体を後ろに倒して、腟と肛門をしめて、息を吐く

タオル棒が骨盤底筋の後ろ部分(肛門から後ろ)に当たるように、背筋を伸ばしたまま、上体を後ろに倒します。①と同様に、骨盤底筋を意識しながら、おしりを左右に揺らして腟と肛門をしめ、5秒かけて息を吐きます。吐き切ったあとは力を緩めて、ゆっくり息を吸います。

※①~②を繰り返し、5回を1セット。1日5セットを目安に行いましょう。



簡単にできるおすすめの頻尿対策はありますか?
あえてトイレを我慢してみるのも対策の一つです。

トイレの表示を見た瞬間に、尿意を感じてトイレに行ったものの尿が出ない、という経験はありませんか? 実は、尿意の中には、反射的にトイレに行きたいと思わせてしまう"偽の尿意"があります。この場合は、トイレがあると脳が察知したことで尿が溜まっていないのに反射的に尿意を起こしてしまう、いわゆる誤作動です。
そのため、トイレに行きたいと思った瞬間に尿道をぎゅっとしめることを意識して5秒ほど待てば、尿意が消えることも少なくありません。泌尿器科では、あえてトイレに行くのを我慢することで膀胱の機能を高める「膀胱訓練」を指導するケースもあるほど、一般的な対策です。「心配だからとりあえずトイレに行く」という習慣を見直すのも、対策の一つになります。



コラム

長時間トイレに行けないときの対処法は?

カフェインを含む飲み物や炭酸飲料は控えましょう。これらは利尿作用や膀胱への刺激があるため、尿意をもよおしやすくなります。また、ひざ掛けなどで下半身をあたためることも大切です。



夜、何度もトイレに起きる「夜間頻尿」の対策はありますか?
立ち仕事などで夕方に起こる下半身のむくみが原因なら、マッサージなどの対策が有効です。

まずは、就寝前に水分をとりすぎないように注意しましょう。また、夕方以降に足がむくみやすい方は、夜間頻尿になりやすいと考えられています。日中に足に溜まった水分が、夜、横になったときに尿として排出されるためです。むくみがちで夜間頻尿が気になる方には、青竹踏みやふくらはぎのマッサージ、30分程度の散歩などを日中に行うことをおすすめします。





今月の監修者中村 りょう子 先生 女性医療クリニックLUNAネクストステージ 院長 / 日本泌尿器科学会認定専門医 / 日本女性骨盤底医学会認定専門医 / 国際フェムテック医療美容研究会理事

泌尿器科・女性骨盤底医学の専門医として、「年齢や出産に伴うフェムゾーンの変化」に悩む女性たちに、医学的根拠に基づいた"正しい腟治療"を届けることを使命とする。美容的技術に骨盤底や排尿に関する医学知識を融合させたフェムテック医療のパイオニア。女性医療クリニックLUNA https://www.luna-clinic.jp/

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