体当たり!発芽米 ホントのところ ヘルスケア

どんなところにあるの?
いざ、発芽米の工場へ!

訪れたのは、長野県東御市(とうみし)にあるファンケルの長野工場。北に浅間連山、南に蓼科・八ヶ岳がつらなり、千曲川が悠々と流れる自然豊かな地にあるこの工場は、発芽米の生産拠点として2002年に竣工。それ以来、休むことなく稼働し続け、現在は33人のスタッフが品質管理や生産に携わっています。早速、工場長の小林さんに案内していただきました。

ファンケルの長野工場は、北陸新幹線上田駅から、しなの鉄道に揺られて約10分。田中駅から車で5分ほど山の方へ登ったところにありました。


長野工場の近くには、ゆったりと流れる千曲川も。


豊かな緑に囲まれた長野工場。空気が澄んでいるせいか、真っ青な空が印象的な場所に立っていました。


工場の屋上からは、緑豊かな山々が望める立地。お天気の良い日には、背後に浅間山も見えるそう。


工場長の小林道広さんは、発芽米ひと筋23年、工場長歴は約17年という、いわば発芽米マイスター。「発芽米は"作る"のではなく、"育てる"と言った方がふさわしい」と語られるなど、発芽米へのこだわりと愛情が言葉の端々に感じられました。


どんな玄米を使うの?
水につける時間は?
発芽米ができるまでを見せてもらいました

爽やかなお天気の朝9時、工場に到着。小林工場長に、まず原料の玄米が発芽米になるまでの工程を教えてもらいました。

【発芽米ができるまで】

1. 原料の玄米が入荷

2. 受け入れ検査

3. 原料選別

4. 発芽・乾燥

5. 製品選別

6. 包装・製品チェック

 1. 原料の玄米が入荷 

さぁ実際に見学のスタートです! まずは、原料である玄米が産地から到着したところから。大きなトラックで運ばれてきた玄米は、すでに産地でしっかり検査されたもの。確かな品質のものだけが、1袋ずつ封印され、検査した証明書を付けて届けられていました。

青い梱包袋は、1袋が1トン! この日は20トンの玄米が運ばれてきました。


梱包袋は1袋ずつ封印され、産地で検査された玄米であることを示す証明書が付けられていました。


 2. 受け入れ検査 

入荷した玄米の全部の袋から、少量ずつ玄米を取り出して受け入れ検査へ。ここでは、欠けていたり変色していたりする玄米の混入率などが調べられていました。少し驚いたのは、ここでたんぱく質や水分値なども測定されていたこと。原料の段階から、厳しくチェックされているんですね。

産地から届いた袋すべてから、少量ずつ玄米が取り出され、受け入れ検査に回されます。


全袋から取り出された玄米は、欠けていたり変色していたりする粒が、どのくらい含まれているかをまず検査。めったにないそうですが、欠けや変色した粒が多い場合は、袋単位で仕入れ先に戻されるのだといいます。


次に、たんぱく質や水分値などを検査。おいしく栄養価の高い発芽米は、原料の玄米の段階から厳しくチェックされてこそ、なんですね!


 3. 原料選別 

受け入れ検査に合格した玄米は、原料選別の工程へ。ここでは6種類の選別機がフル稼働。細かい異物はもちろん、欠けていたり変色していたりする玄米が徹底的に取り除かれていました。つまり、形も色も美しい粒よりの玄米だけが発芽米になれるということ! 

こちらは、目視よりもはるかに精細なセンサで色や形が判別できるCCDカメラを6台も内蔵した色彩選別機。このCCDカメラで、流れる玄米の中から、欠けたり変色したりしているものを見つけて瞬時に取り除きます。その処理速度はなんと1秒間に3万粒!


【 Column 】

原料となる玄米は、どうやって選ばれているの?



発芽米の原料候補として、ファンケルがこれまでテストした品種・産地の玄米は60種類以上にものぼるといいます。

その中から品質の安定性、発芽率、発芽米にしたときの旨味・甘味や栄養価などを総合的に評価して、選び抜かれたのが北海道の空知や石狩地区などで収穫された一等米。1999年に発芽米が発売されて以来、ファンケルではずっと北海道産の一等米を使っていて、その味と栄養価には高い信頼を寄せているとのお話でした。



 4. 発芽・乾燥 

いよいよ発芽工程です! ファンケルでは、特許製法で、少しずつ水を与えて約1日かけて発芽させるのだそう。「玄米が自然に発芽するのを促している感じですね。ですから発芽米は"作る"というより、"育てる"と言った方がふさわしいかもしれません」と小林工場長。玄米そのものの発芽する力を無理なく引き出しているのですね、なるほど時間がかかるわけです。
また、「どのくらい発芽させるのですか?」というマイコの疑問に、「そこがいちばん大事なところです」と小林工場長。「実は玄米は、発芽とともに栄養価が高まっていきますが、ある時点まで成長すると、そこからは逆に栄養価が減少していくんですね。そのため長野工場では、独自の自動制御・集中管理システムで、栄養価がピークになる段階で発芽をストップさせています」とお話しくださいました。
乾燥工程でも約1日かけて、やさしい温風でゆっくり乾燥させるというていねいさ。さらに乾燥後はまた複数の選別を行い、やっと粒揃いの発芽米のできあがりです。

原料の受け入れから製品の出荷まで工場全体をコントロールする中央管理室。発芽のきめ細かな調整もここで行われています。常時2〜3名が工場の稼働状況を管理し、万が一トラブルがあったときは夜中でも担当者が駆けつける万全の管理体制とのこと。


【 Column 】

ファンケルの発芽米がふっくら炊き上がる秘密は...

玄米を水につけると欠けたり、ひび割れしやすいのをご存じですか? 一度に大量の水を吸うと「浸透割れ」を起こすことがあるのだとか。でもファンケルの発芽米には、ひび割れがほとんど見られません。その秘密は特許製法にありました!

玄米を大量の水にザバッと浸すのが一般的な製法ですが、ファンケルでは玄米が必要とする分だけ少しずつ水分を与えています。そうすることで、ひび割れを防いでいるんだそうです。炊き上がりはふっくら&もちもちの食感が楽しめるのも、この特許製法のおかげなのですね。




 5. 製品選別 

原料の受け入れから出荷まで、お米が移動する距離は総延長で約1kmもあるという製造ラインもいよいよ大詰め。乾燥させた発芽米は、また選別機にかけられ、「欠けやひび割れのない良質な発芽米だけが製品になる」と小林工場長。

乾燥させた発芽米をもう一度、選別機へ。ここでも5種類の方法で選別され、合格した選りすぐりの発芽米だけが製品になります。


 6. 包装・製品チェック 

製品選別を終えた発芽米は、最後の一瞬まで衛生面にこだわってパッケージング。人の手で、一つずつ製品を確認してから箱に詰められて完成です。原料の受け入れからここまで、なんと1週間! ていねいに、ていねいに、作られているのがよくわかりました。

製品選別が終わってパッケージ工程に届いた発芽米は、パッケージに詰めるほんの一瞬、露出します。そのわずかな時間のために作られたというクリーンルーム。衛生面への徹底ぶりは脱帽モノです。


最後は、人の目でチェックし、箱に詰められていきました。


Column

選別ではじかれた玄米や生産排水もしっかり再利用!

産地できちんと品質検査されて届く玄米でも、長野工場の選別工程では除外されてしまうものが出ていました。それだけ基準が厳しいんですね。でも除外された玄米は、しっかり再利用されて鶏や豚の飼料に。生産に使われた水も、果樹や野菜の肥料として、農家さんの畑作りに活かされているそうです。



体当たり! 今回の結論

工場見学に行って目からウロコだったのは、原料の玄米からこだわって選ばれていること。それに、玄米を発芽させすぎると栄養価が減少していくという事実! 今までは単純に玄米を発芽させれば栄養価が高くなると思い込んでいましたが、それはマイコの勘違い。発芽米に向く玄米の品種や産地選び、特許製法の水の与え方など、発芽米作りは想像以上に奥が深かったです。

長野工場の社員食堂では、発芽米を毎日食べて品質を確認しているのにもビックリしました。自分たちで作ったものを、自分たちで食べてしっかりチェックする、とても真摯な姿勢に胸がいっぱいになりました。そんなふうに大切に作られた、栄養価の高い発芽米を、私たちがいつでも手軽に手にできるなんて、ちょっとスゴいことなのかもしれませんね。

長野工場の社員食堂では、発芽米を毎日炊飯。食べた社員が「おいしいと思った」「においが気になる、硬い...と感じた」を、ピンポン玉で投票し、品質をチェックしていました。


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