インナービューティ特集 ヘルスケア

こんなことありませんか?
<シミのお悩みチェック>



□ 若い頃に比べてシミができやすくなった気がする
□ しっかりスキンケアしているのにシミができる
□ 最近シミが濃くなった気がする
□ シミを増やしたくないので夏は外出を避けている
□ ふと気づくと手や腕にもシミができている


あるある! と思ったあなたのために。
シミの原因と対策を深掘り!

CLIP編集部:廣井

ファンケルに入社して13年目、年齢は40代半ば。20代で頬にシミができ、それが年々濃くなっている気がする。外に出ない日も一年中日焼け止めを塗るなどUV対策はしているが、インナーケアはまだできていない。

皮膚科医師:神島 輪(かみしま りん)先生

日本抗加齢医学会専門医。東京女子医科大学卒業後、同病院皮膚科入局。現在は水道橋ひふ科クリニック院長。一般皮膚科だけでなく、美容皮膚科でも悩みに合わせたていねいな診療を行っている。

「シミは35歳頃から増える」ってホント?

廣井:ここ数年、友人と会っても「シミができちゃった」という会話が多くなった気がするのですが、35歳を過ぎるとシミが増えるというのは本当でしょうか?

神島先生:個人差もありますが、それくらいの年齢からシミが気になり始める人は多いですね。もともとシミの元となるメラニンは毎日つくられていますが、肌の生まれ変わりとともに排出されるので若い頃はあまり気になりません。加齢やストレスによってこのサイクルが乱れると、シミが目立つようになるんです。

廣井:確かに、同じ年代でもシミがない友人もいます。この個人差というのは、何によって生まれるのでしょう? 若い頃からしっかりケアしていたり、もともと肌が強いかどうかで違ってくるのでしょうか?

神島先生いちばん影響が大きいのは、紫外線を浴びた量です。ダメージの自覚がなくても、強い日差しを浴びたときや屋外にいる時間が長かったときは、しっかりお手入れしておいた方が良いですね。次に影響するのは、肌のすこやかさや生活習慣。乾燥肌の方や、生活習慣の乱れで肌があれている方は、肌のバリア機能が低下しているため、同じ量の紫外線を浴びても肌が健康な方よりダメージが大きくなります。

年齢とともに蓄積されていくシミの元

まず、紫外線を浴びると、肌の奥でシミの元となるメラニンがつくられます。メラニンは少しずつ押し上げられ、やがて角質となって剥がれ落ちますが、加齢やストレスなどによってこのサイクルが遅くなると、メラニンが排出されないまま蓄積され、シミが目立つようになります。




シミができてからでも、
紫外線に負けない肌を内側から育てよう!

廣井:紫外線を浴びる量については、日焼け止めや日傘で対策をしている方も多いと思いますが、紫外線のダメージを寄せつけない健康な肌って、どうすれば保てるのでしょうか?

神島先生:基本的には、バランスのとれた食事、適度な運動、質の良い睡眠を心がけて、ストレスを溜めないこと、ホルモンバランスの乱れを整えることですね。

廣井外側からのケアだけではなく、内側からのケアも大切なんですね。

神島先生:はい。しかも、その重要度は年齢とともに高まります

廣井:シミができてしまってから対策しても遅い、歳だから仕方がない、と諦めてしまう方も多いと思いますが。

神島先生シミが気になる方こそ、しっかりインナーケアをすることが大切なんです。インナーケアによってメラニンの生成を防ぎ、ターンオーバーが整ってスムーズな排出を促すことができるからです。

廣井:諦めずにケアを続けるかどうかでも、個人差が大きくなるんですね。

神島先生:はい。それにインナーケアで肌が健康になれば、肌あれなどのトラブルが起きにくくなって、紫外線に対するバリアも強化されますよ。


シミの悩みと決別するために、
おすすめの成分は?

廣井:紫外線対策のインナーケア、夏は特に重要になりそうですが、具体的に毎日の食事で積極的に摂るべき成分はありますか?

神島先生:まず体の元となるたんぱく質、コラーゲンの元となる鉄、皮膚の代謝にかかわる亜鉛などをバランス良く。そしてビタミンA、B、Cを多く含む食材をしっかり摂ると良いと思います。アスタキサンチンやL-シスチンなどもおすすめですね。

●毎日の食事で、積極的に摂りたい成分と食材


【 ビタミンC 】
赤ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、レモンなど

【 ビタミンA 】
パセリ、ニンジン、ケール、さつまいもなど

【 ビタミンB2 】
レバー、ウナギ、干し椎茸、アーモンドなど

【 ビタミンB12】
海苔、あさり、しじみ、あゆなど

【 L-シスチン 】
高野豆腐、ごま、卵、落花生など

【 アスタキサンチン 】
さけ、いくら、かに、いわしなど


廣井
:毎日の食事で成分まで考えて摂るのはなかなか難しいと思いますが、先生ご自身はどんな対策をしていらっしゃるのですか?

神島先生:私自身は、バランス良くしっかり食べられないときや長時間外に出かけるとき、旅行のときなどは、必要な成分をサプリメントでおぎなっています。

廣井:成分によって、摂るタイミングや摂り方に何かコツはありますか?

神島先生:例えば、水溶性のビタミンB群とCは汗や尿で流出しやすいので、特に夏は一日の中でも数回に分けて摂るのが良いですね。またビタミンB群は種類が多く、お互いにおぎない合って働くので、まんべんなく摂るように心がけましょう。
インナーケアは継続が大切なので、良い成分を一度にたくさん摂るよりも、少しずつ細く長く続ける方が良いと思います。

廣井:「美は一日にしてならず」ですね。私も、毎日のインナーケアを始めたいと思います。ありがとうございました。

もっと詳しく! ビタミンCの上手な摂り方は?


ビタミンCは、水溶性のため汗や尿となって排出されやすく、また空気や熱で壊れやすい不安定な成分です。野菜やフルーツでビタミンCを摂る場合は、一度にたくさん食べるより、こまめに食べる方が効果的。また、なるべく熱を加えず、生で食べるのがおすすめです。

サプリメントで摂る場合は、ビタミンCの種類にも注目。ビタミンCに他の分子を結合させ、安定性と吸収性を高めた「ビタミンC誘導体」は、体内の酵素によってゆっくり分解され、他の分子と切り離されると、ビタミンCとして働きます。この体内でゆっくり働く「ビタミンC誘導体」の特長を活かし、すぐに働く水溶性ビタミンCと組み合わせて、素早く長く働くように設計されたタイプも登場しています。



インナーケアで、シミを寄せつけない夏を!



まとめ 夏のシミ対策インナーケア3つのポイント

1:バランスのとれた食事、適度な運動、質の良い睡眠、ストレスを溜めない生活を心がける。
2:肌に良い成分を含む食材をしっかり、バランス良く食べる。
3:汗で排出されやすいビタミンB群やビタミンCは、積極的におぎなう。

今回、神島先生にお話を伺って、大人のシミ対策にはインナーケアが大切だと再認識しました。教えていただいたポイントを守って、今年は紫外線に負けない肌で夏を満喫したいと思います。(CLIP編集部 廣井)

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