
毎日のインナーケアで10年後も美肌をキープ
スキンケアしているのに肌の調子が悪い。そんなときは体の中からのお手入れ、インナーケアにも目を向けてみませんか。食事・睡眠・運動に気を配り、内からも外からもケアすることで輝きのある肌を目指しましょう。
加齢+春環境=肌トラブルが加速
若々しい人はみんな、インナーケアを意識している!
加齢によって体、肌のさまざまな悩みが増えていきます。さらに日々受ける刺激、特にこの季節は紫外線で肌には大きなダメージが生じ、シミ、シワ、たるみなどのエイジング悩みが発生します。このエイジングに関して最近注目されているのが、肌の酸化ストレスと糖化ストレスです(詳細はコラム参照)。こうしたダメージに対抗するには、体の外からのお手入れ=スキンケアだけでは不十分。体の中からのお手入れ=インナーケアが不可欠になってきます。
紫外線老化をカバーするなら、紫外線をブロックするアイテムや、日やけ止め、美白美容液などのケアアイテムを取り入れながら、食事やサプリなどでダメージを防ぐ成分を摂る、質のいい睡眠をとる、運動するなどをプラスすることも大切です。インナーケアは年齢を重ねるほど重要性を増し、実際、見た目が若々しい人は意識していることが多いのです。「もう若くないから」と諦めてしまいがちですが、今からでも遅くありません! 気づいたときから始めることが肝心です。
紫外線、花粉、ストレス...
春環境の肌トラブルにはインナーケアも大事!
年齢を重ねると肌の老化は進みますが、特に春は、紫外線、花粉などの外的刺激、ストレスによってエイジングが加速する傾向に。よりいっそうインナーケアを意識して。
食生活に気をつけて、紫外線老化を予防
紫外線はシミの原因になるほか、酸化&糖化ストレスの引き金にもなり、肌老化を進行させます。酸化ストレスを受けると肌の弾力が低下。また糖化ストレスは弾力のなさ、くすみにつながります。食事の際に酸化を防ぐ成分を多く摂取したり、糖化を起こしにくくする食習慣や運動習慣を身につけて。
[ 東京の年間紫外線量 月別平均 ]
4月から一気に紫外線量は強くなっています。〈衛星による上空のオゾン量や日照時間などのデータを用いて解析〉
〈出典:気象庁データ 日最大UV インデックス(解析値)の月別2023年平均値グラフ〉
外的刺激で起こる乾燥やゆらぎにも食習慣で対応
空気中の花粉やほこり、PM2.5といった外的刺激は、肌の乾燥やゆらぎをまねきます。刺激物質が肌に触れることで肌のバリア機能が低下して、水分が蒸散しやすくなったり、炎症が起こって、かゆみ、赤みなどのトラブルに。ことに花粉が多く飛散するこの時季は要注意です。食事でバリア機能を保つ栄養素や成分を積極的に摂りましょう。
ストレスで肌トラブル。質のいい睡眠を心がけて
4月は引越し、転勤などの環境の変化で心的なストレスを感じやすいとき。ストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れて肌のバリア機能が低下。乾燥、赤み、吹き出物といったトラブルが生じることも。自律神経のバランスを整え、良質な睡眠をとるようにして。
肌の糖化と酸化ってナニ?
糖とたんぱく質が結合してダメージになる糖化は体の「焦げ」、活性酸素が細胞を傷つける酸化は体の「サビ」に例えられます。どちらも肌の老化の要因に。
食事、睡眠、運動が3本柱
ライフスタイルから美肌に近づく!
生活上の少しの工夫で紫外線ダメージや糖化&酸化ストレスを軽減し、健やかな肌に!
食事の面で、どうしてもおぎないきれない成分があるときは、サプリメントに頼るのも手です。
【食事でできるケア】
エイジング要因に対抗し、イキイキした肌を育てる
美肌を保つには、老化の要因=酸化&糖化を食事からも防止。酸化対策には抗酸化成分を含む食品を。また糖化対策としては体内で糖を余らせないため、血糖値を上げにくくする食事が効果的。白米、パンなどは控えめにし、食物繊維や酸(酢の物やレモン)を多く摂って。
たんぱく質はしっかり1日50g
糖とたんぱく質が結合してダメージになる糖化は体の「焦げ」、活性酸素が細胞を傷つける酸化は体の「サビ」に例えられます。どちらも肌の老化の要因に。
コラーゲン
肌をつくるたんぱく質の材料になる成分でうるおいや弾力に関係。ただし口から摂ったものがすぐ肌のコラーゲンに変わるわけではなく、体内で分解されて使われます。
多く含まれる食品
豚肉、鶏手羽、鶏ガラ、牛すじ
ビタミンA
抗酸化作用が高いビタミンです。また、肌の細胞の分裂を促し、ターンオーバーを整え、バリア機能も保ちます。。
多く含まれる食品
にんじん、レバー、うなぎ
ビタミンC
抗酸化作用で知られる、美肌成分の代表格。体内でコラーゲンが生成される際にも必要な成分です。
多く含まれる食品
柑橘類、キウイ、トマト
ポリフェノール
植物の苦味や色素の成分で、ブルーベリーに含まれるアントシアニン、コーヒーに含まれるクロロゲン酸など多くの種類が。肌の酸化を防ぎます。
多く含まれる食品
ブルーベリー、コーヒー、りんご、ざくろ
オメガ3系脂肪酸
肌の乾燥防止に役立つセラミドの材料となるため、適度に取り入れましょう。
多く含まれる食品
イワシなどの青魚、亜麻仁油
アスタキサンチン
エビやカニの殻、鮭などに含まれる赤い色素の成分。抗酸化作用、肌のバリア機能の維持が期待されます。
多く含まれる食品
鮭、桜エビ
ナイアシン
ビタミンB群の一種。糖質、脂質、たんぱく質の代謝、エネルギー産生に関与し、肌や粘膜を健やかに保ちます。
多く含まれる食品
魚介類、肉類、きのこ
【睡眠でできるケア】
入眠直後の3時間以内に深い眠りに入るのが理想
抗糖化に働くホルモン=メラトニンの分泌と関係が深い睡眠。さらに睡眠中には肌修復を促す成長ホルモンも分泌されています。かつて美肌をつくる眠りのゴールデンタイムは22〜2時といわれていましたが、時間帯は関係なく、入眠後最初の3時間に深い眠りに入ることが大事です。自律神経のバランスを整えて眠りを深くし、ホルモン分泌を促すには、毎日同時刻に起床・就寝、起床後朝日を浴びる、夜に強い光を受けないなどを心がけると良いでしょう。また、眠りの深さを確かめるためアプリを活用する方法もあります。
【動いてできるケア】
食後に体を動かして血糖値の上昇を抑える
運動をすれば、筋力がついて代謝が高まり、血流が促されて肌にいい影響が及びます。加えて最近、運動によって筋肉からマイオネクチンという物質が分泌され、分泌量が多い人はシミができにくく、肌の弾力が高いということもわかってきています。抗糖化を考えた場合、血糖値を急激に上昇させないよう、食後30分を目安に適度に体を動かすと良いでしょう。ウォーキングがおすすめですが、掃除などの家事で体を動かすだけでもOKです。
「インナーケアにプラスしたいおすすめスキンケア」をCHECK!
イラスト:二階堂ちはる