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私たちの健康な体づくりには、さまざまな栄養素が欠かせません。

なかでも「五大栄養素」と呼ばれる、たんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルの五つの栄養素を耳にしたことがある人も多いでしょう。日々の生活のなかで、これらの栄養バランスを意識した食事を摂取することが大切です。

この記事では、五大栄養素の特徴や多く含まれる食品を詳しく解説します。
それぞれの役割を理解して、健やかな体づくりを目指しましょう。

 1. 五大栄養素とは?

五大栄養素とは、健康な体づくりに欠かせない以下の五つの栄養素を指します。

  • たんぱく質
  • 炭水化物
  • 脂質
  • ビタミン
  • ミネラル(無機質)

五大栄養素にはそれぞれ役割があり、バランスを意識して摂取することが重要です。
ここでは、各栄養素の特徴を詳しく解説します。

1. たんぱく質

たんぱく質は、炭水化物・脂質とともに三大栄養素のひとつで、エネルギー源としてだけでなく、体の構成成分として欠かせません。

たんぱく質は、20種類のアミノ酸が結合した化合物です。アミノ酸の数や種類、結合の順番によって、人の体内だけでも約10万種類以上、自然界全体では約100億種類が存在するとされています。

たんぱく質の1日当たりの必要量は、成人で約60~80 gとされており、多く含む食品は以下のとおりです。

分類 食品名

たんぱく質含有量

(100 g当たり)

肉類 豚ひれ(焼き)  39.3 g
鶏ささみ(焼き)  36.1 g
豚ロース(焼き)  26.7 g
牛もも肉(生)  21.2 g
魚介類 まいわし 丸干し

 32.8 g

ごまさば(焼き)  32.8 g
さけ(焼き)  31.1 g
ぶり(焼き)  26.2 g

卵類

鶏卵 卵黄(生)  16.5 g
目玉焼き  14.8 g
うずら卵(生)  12.6 g
鶏卵 生卵  12.2 g
豆類 きな粉  36.6 g
油揚げ  18.6 g
糸引き納豆  16.5 g
がんもどき  15.3 g
乳類 パルメザンチーズ  44.0 g
脱脂粉乳  34.0 g
プロセスチーズ  22.7 g
カマンベールチーズ  19.1 g

出典:文部科学省「食品成分データベース」

2. 炭水化物

炭水化物は、体を動かすためのエネルギー源として利用される重要な成分です。複合糖質として、軟骨の潤滑成分にも利用されています。

炭水化物は、さらにグルコースなどの「単糖類」やショ糖や麦芽糖などの「二糖類」、でんぷんやグリコーゲンなどの「多糖類」などに細かく分類されます。

炭水化物の1日当たりの必要量は、成人で約250~350 gとされており、多く含む食品は以下のとおりです。

分類 食品名

炭水化物含有量

(100 g当たり)

穀類 米粉 81.9 g
食パン 46.4 g
うるち米 37.1 g
中華麵(ゆで) 29.2 g
そば(ゆで) 26.0 g
うどん(ゆで) 21.6 g
いも類 さつまいも(皮なし 焼き) 39.0 g
じゃがいも(皮なし 蒸し) 18.1 g
ながいも(水煮) 12.6 g
砂糖/甘味類 上白糖 99.3 g
黒砂糖 90.3 g
はちみつ 81.9 g

出典:文部科学省「食品成分データベース」

表を見ると砂糖類に多く含まれていることが分かりますが、とりすぎには注意して適量の摂取を心がけましょう。

3. 脂質

脂質は体のエネルギー源になるだけではなく、細胞膜を構成する重要な成分です。

脂質にも種類があり、脂肪酸・中性脂肪などの単純脂質、たんぱく質などと結合した複合脂質、コレステロールなどの誘導脂質に分けられます。脂肪酸の中で、リノール酸とα-リノレン酸などは体内で作ることができないので、必須脂肪酸と呼ばれます。

また、脂質は体内では水分に次いで多く存在している栄養素です。

脂質の1日当たりの必要量は、成人で約50~70 gとされており、多く含む食品は以下のとおりです。

分類 食品名

脂質含有量

(100 g当たり)

肉類 和牛 リブロース(焼き) 56.8 g
豚肉 ばら 脂身付き(焼き) 43.9 g
鶏もも 皮付き(ゆで) 15.2 g
油脂類 オリーブオイル 100 g
ごま油 100 g
食塩不使用バター 83 g
種実類 マカダミアナッツ(いり) 76.7 g
アーモンド(乾き) 51.8 g
落花生(いり) 49.4 g

出典:文部科学省「食品成分データベース」

4. ビタミン

ビタミンは、人の体を健やかに保つために大切な成分ですが、体の中で合成できないため食事から摂取する必要があります。

ビタミンは、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分類されます。

  • 脂溶性ビタミン:ビタミンA、D、E、K
  • 水溶性ビタミン:ビタミンCとビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)

なお、13種類のビタミンをまんべんなく含んでいる食品はないため、さまざまな食品から摂取する必要があります。

ビタミン含有量の多い食品を、以下で紹介します。

分類

(成人1日当たりの必要量)

食品名

ビタミン含有量

(100g当たり)

ビタミンA

(1,000 μg)

鶏レバー(生) 1,400 μg
あんこう きも(生) 8,300 μg
うなぎ かば焼き 1,500 μg

ビタミンD

(10 μg)

あんこう きも(生) 110.0 μg
きくらげ(乾き) 85.0 μg
いわし 丸干し 50.0 μg
ビタミンE
(10 mg)
せん茶 65.0 mg
ひまわり油 39.0 mg
アーモンド(乾き) 30.0 mg

ビタミンK

(150 μg)

緑茶 玉露 4,000 μg
乾燥わかめ 1,600 μg
青汁 ケール 1,500 μg

ビタミンC

(100 mg)

アセロラ 酸味種(生) 1,700 mg
パセリ(乾き) 820 mg
焼きのり

210 mg

キウイフルーツ 黄肉種 140 mg

ビタミンB1

(1.5 mg)

米ぬか 3.12 mg
豚ヒレ肉(焼き) 2.09 mg
まいたけ(乾き) 1.24 mg

ビタミンB2

(1.5 mg)

豚 スモークレバー 5.17 mg
豚レバー(生) 3.60 mg
牛レバー(生) 3.00 mg

ビタミンB6

(1.5 mg)

くろまぐろ 赤身(生) 0.85 mg
かつお(生) 0.76 mg
鶏ささみ(生) 0.66 mg

ビタミンB12

(5 μg)

しじみ(生)

68.0 μg

味付けのり 67.9 μg
あさり(生) 44.8 μg

ナイアシン

(15 mg)

まいたけ(乾き) 64.0 mg
たらこ(生) 50.0 mg
インスタントコーヒー 47.0 mg

パンテント酸
(5 mg)

乾しいたけ 8.77 mg
豚レバー(生) 7.19 mg
牛レバー(生) 6.40 mg
葉酸
(250 μg)
焼きのり 1,900 μg
鶏レバー(生) 1,300 μg
玉露 茶 1,000 μg
ビオチン
(50 μg)
鶏レバー(生) 230.0 μg
落花生(乾き) 92.0 μg
鶏卵 卵黄(生) 65.0 μg

出典:文部科学省「食品成分データベース」

5. ミネラル(無機質)

ミネラル(無機質)とは、生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものを指します。

厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で、以下13種類のミネラルの摂取基準を策定しています。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • マンガン
  • ヨウ素
  • セレン
  • クロム
  • モリブデン

ミネラルは、健やかな体を保つために大切ですが、日本人にとって不足しやすい栄養素です。ビタミンと同様に体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。

ビタミンと同じように、すべてのミネラルをまんべんなく含む食品はないため、さまざまな食品を組み合わせて摂取しましょう。

ミネラルを多く含む食品は以下のとおりです。

分類

(成人1日当たりの必要量)

食品名

ミネラル含有量

(100g当たり)

カリウム
(2,500 mg)
刻み昆布 8,200 mg
板わかめ 7,400 mg
乾燥ひじき 6,400 mg
カルシウム
(1,000 mg)
干し海老 7,100 mg
とびうお 焼き干し 3,200 mg
かたくちいわし 田作り 2,500 mg
マグネシウム
(300 mg)
あおさ 素干し 3,200 mg
あおのり 素干し 1,400 mg
てんぐさ 素干し 1,100 mg

(10 mg)
天然あゆ 内臓(焼き) 63.0 mg
干しひじき 鉄釜 58.0 mg
あさり 水煮 30.0 mg
亜鉛
(10 mg)
かき(生) 14.0 mg
かたくちいわし 煮干し 7.2 mg
豚レバー(生) 6.9 mg

出典:文部科学省「食品成分データベース」

 2. 五大栄養素をバランスの良くとり入れる食事

五大栄養素をバランスよくとりたいと思っていても、上記で紹介した栄養素をまんべんなく摂取できる献立を考えるのは大変でしょう。

そこで、厚生労働省と農林水産省は共同で「食事バランスガイド」を作成し、1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いか、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示しました。

出典:厚生労働省「食事のバランスガイド」

この「食事バランスガイド」の料理例を合わせると、おおよそ2,200 kcalに相当します。性別や活動量によっても目安量が異なりますが、小学生高学年で活動量がふつう以上の場合は、「食事バランスガイド」に記載されている量が約1日の食事量の目安となります。

<エネルギー必要量2,2002,400 kcalに相当する1日の食品摂取目安>

  • 主食:5~7つ(SV)
  • 副菜:5~6つ(SV)
  • 主菜:3~5つ(SV)
  • 牛乳、乳製品:2つ(SV)
  • 果物:2つ(SV)

料理の数え方は、食事バランスガイド独自の「つ(SV)」です。SV(サービング)とは、1回当たりの料理の量をおおまかに示しています。
以下は「食事バランスガイド」をもとにした1日の食事例です。

  朝食 昼食 夕食
主食 食パン2枚(2つ) ごはん中盛り(1.5つ) ごはん中盛り(1.5つ)
副菜 サラダ(1つ) 野菜炒め(2つ)

ほうれん草のおしたし(1つ)

ひじきの煮物(1つ)

具だくさん味噌汁(1つ)

主菜 ハンバーグ(3つ) 焼き魚(2つ)
乳製品 牛乳コップ半分(1つ) ヨーグルト(1つ)
果物 みかん1個(1つ) りんご半分(1つ)

出典:厚生労働省「食事のバランスガイド」

実際に立てた献立と照らし合わせて足りない食品を把握する、まずはフルーツを一品増やしてみるなど、できることから少しずつ始めてみてください。

それでも不足する栄養素がある場合は、サプリメントでおぎなう方法もあります。

 3. 五大栄養素の役割を理解して、健やかな体づくりを

五大栄養素の役割や多く含まれる食品を理解しておくことは、日々の食生活に役立ちます。

五大栄養素である、たんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルは、いずれも人の体を作るうえで欠かせない栄養素です。

特定の栄養素だけを摂取するのではなく、日々の食生活の中でバランス良くとり入れて、健やかな体づくりを目指しましょう。

監修柴田克己(しばた かつみ)

京都大学大学院博士課程修了。帝国女子大学、滋賀県立大学、甲南女子大学に勤務。文部科学省学校給食摂取基準策定に関する調査研究者協力会議委員、日本人の食事摂取基準策定委員会委員(2005年版、2010年版、2015年版、2020年版)、滋賀県食の安全・安心審議会会長などを歴任。現在、滋賀県立大学名誉教授、藤田医科大学客員教授、ビタミンB研究委員会顧問、ビタミン・バイオファクター協会監事など。 *専門家が、特定の商品を推奨しているわけではありません。

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