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たんぱく質という言葉は多くの人にとって馴染みがあるものの、具体的な働きや重要性については、知らない方もいるかもしれません。私たちの体に欠かせないたんぱく質は、実際にどのような役割を果たしているのでしょうか。

この記事では、たんぱく質の基本的な働きや1日の適正摂取量、たんぱく質を豊富に含む食品について詳しく解説します。ぜひこの記事を参考に、日々の食生活に役立ててください。


 1. たんぱく質とは?

たんぱく質は三大栄養素のひとつで、炭水化物や脂質と同じく体のエネルギー源として重要な役割を果たします。

たんぱく質は、体を構成する主要な成分となり、爪や髪の毛、筋肉など、体のあらゆる場所に多く存在しています。

また、たんぱく質には多くの種類があり、細胞の形を保ったり、酵素のように細胞の生命活動を支えたり、抗体などとして免疫を担うものもあります。

たんぱく質は20種類のアミノ酸が鎖状に結合してできた物質です。アミノ酸の数とアミノ酸の結合順序を変えることで、多様なたんぱく質が形成されます。

なお、この20種類のうちの9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれ、体内で合成することができません。そのため、必須アミノ酸は食事から摂取する必要があります。

このようにたんぱく質は、健康維持に不可欠な栄養素です。日々の食事を通じて適切に摂取することが、健やかな生活を送るうえで大切です。


2.たんぱく質の1日の摂取推奨量

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、年齢や性別に応じた、たんぱく質の1日あたりの摂取推奨量が定められています。

成人男性と女性の具体的な推奨量は、以下のとおりです。

【たんぱく質の摂取推奨量】

年齢

男性

女性

1864

65g

50g

65歳以上

60g

50g

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」

ただし、実際に必要な量は個人の活動量や体格、健康状態などによっても異なります。例えば、日常的にランニングや筋力トレーニングを行うなど活動量の多い人は、より多くのたんぱく質を必要とすることがあります。

また、「日本人の食事摂取基準」では、1日の総エネルギー摂取量に対するたんぱく質のエネルギー割合も示されています。例えば5064歳の女性の場合、1日の必要エネルギー量の1420%をたんぱく質から摂取することが推奨されています。

【たんぱく質の目標量】

年齢

男性

女性

1849

1320

1320

5064

1420

1420

65歳以上

1520

1520

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」

特に年齢を重ねると身体の機能や体力が低下しやすいため、健康的な毎日を送るためにもたんぱく質の摂取は大切です。


 3. たんぱく質が多く含まれている食品

たんぱく質を摂取するためには、たんぱく質が豊富に含まれる食品を日々の食事にとり入れることが大切です。

ここでは、肉や魚、卵、などを食品分類ごとに紹介します。これらは、「主菜」となる食品です。日常的にとり入れやすい食品を中心に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

【たんぱく質を多く含む食品】

食品分類

食品名

たんぱく質含有量 (g)

100 g当たり)

肉類

豚ヒレ 赤肉(焼き)

39.3

鶏むね 皮なし(焼き)

38.8

鶏ささみ ソテー

36.1

豚ロース(焼き)

26.7

牛ヒレ 赤肉(焼き)

27.2

魚介類

まいわし 丸干し

32.8

ごまさば(焼き)

32.8

さけ(焼き)

31.1

ぶり(焼き)

26.2

豆類

油揚げ(生)

23.4

挽きわり納豆

16.6

木綿豆腐

7.0

乳類

プロセスチーズ

22.7

モッツァレラチーズ

18.4

ヨーグルト(無脂肪無糖)

4.0

普通牛乳

3.3

卵類

鶏卵 卵黄(生)

16.5

鶏卵 全卵 目玉焼き

14.8

鶏卵 全卵(ゆで)

12.5

鶏卵 卵白(ゆで)

10.5

出典:文部科学省「食品成分データベース」

たんぱく質以外の栄養素とのバランスも重要なので、同じ食品ばかりを摂取して偏った食事にならないようにしましょう。


4. たんぱく質を摂取する際のポイント

たんぱく質は健やかな体づくりに欠かせない栄養素ですが、摂取する際は量だけでなく質も重要です。効果的にたんぱく質を摂取するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

ここでは、日々の食生活で実践できる、たんぱく質摂取の重要なポイントをご紹介します。

自分にとって必要なたんぱく質量を把握する

たんぱく質は体の健康維持に不可欠ですが、まずは基準となる摂取量を知ることが大切です。

また前述したように、必要なたんぱく質量は性別や年齢以外にも、日々の活動量や運動の頻度によっても変化します。

例えば、在宅でのデスクワークが中心の人と、毎日の有酸素運動を習慣としている人では、必要量に差が出るとイメージしやすいでしょう。

自身の活動量などの条件から、過不足のない適切な量を把握し摂取することが大切です。

「アミノ酸スコア」にも着目する

たんぱく質はアミノ酸で構成されていると先述しましたが、「アミノ酸スコア」に着目することもたんぱく質を摂取する際に役立ちます。

前述したように、たんぱく質は様々なアミノ酸で構成されており、食品によってアミノ酸の比率は異なります。

アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸のバランスを数値化したものです。人の体にとって理想的なアミノ酸パターン(必須アミノ酸必要量パターン)を100とします。100に近いほど良質なたんぱく質といえます。

「アミノ酸スコア」という言葉は、一般的にはあまり馴染みがないかもしれません。しかし、たんぱく質が良質かどうかを評価するうえで重要な概念です。

例えば、以下の食品はアミノ酸スコアが100で、理想的な必須アミノ酸のバランスとなっています。

【アミノ酸スコア100の食品】

  • 鶏卵
  • 豚・牛・鶏肉
  • 豆腐
  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • いわし
  • あじ
  • ぶり


ほかにも、アミノ酸スコアが90台のものにはサーモン、さんま、枝豆など、80台のものには豆乳、えび、あさりなどがあります。

ただしアミノ酸スコアが低い食品でも、ほかの食品と組み合わせることで、必須アミノ酸バランスが改善され、スコアを高めることに期待できます。多様な食品を取り入れ、質の高いたんぱく質を適正量、摂取しましょう。

ほかの栄養素とあわせてバランス良く摂取する

健康的な体を維持するためには、バランスの取れた栄養素の摂取が不可欠です。たんぱく質と共に、脂質や炭水化物、さらにはビタミンやミネラルを意識的に摂取しましょう。

なお、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、目標エネルギー摂取量に占める割合の目標量が発表されています。例えば、1849歳の男女における三大栄養素の目標量は、以下のとおりです。

  • たんぱく質:1320
  • 脂質:2030
  • 炭水化物:5065


バランスの良い食事摂取を目指すためには、食事の回数も重要です。忙しい現代社会では、朝食を抜いてしまう人も少なくありません。しかし13回の食事のうち1食でも欠くと、必要な栄養素が不足する傾向にあります。

理想的なのは13食、栄養バランスを意識することです。主食・主菜・副菜をバランス良く組み合わせるなど、工夫次第で効率的に栄養素や健康維持に必要な成分を摂取できます。

  • 主食:ご飯、パン、麺など
  • 主菜:肉、魚、卵、大豆製品など
  • 副菜:野菜、きのこ、海藻など


日々の食事を通じて自分の体に必要な栄養素を意識的に取り入れていくことが、長期的な健康維持の鍵となるでしょう。


5.日々の食事からたんぱく質を摂取して、健やかにすごそう

たんぱく質は、私たちの体にとって重要な栄養素です。エネルギー源としてだけでなく、体の構成成分、さらに取り入れた栄養素の利用にも欠かせない役割を持っています。

この記事では、たんぱく質の1日の摂取推奨量やたんぱく質を多く含む食品について紹介してきました。しかし、たんぱく質を含む食品をただ沢山摂取すれば良いわけではありません。

自分に必要な適切なたんぱく質量を知り、他の栄養素とのことも考えて、さまざまな食品からとり入れ、食生活を楽しみましょう。

まずは、自分の年齢や性別、活動量などを考慮して必要なたんぱく質量を把握しましょう。そして、日々の食生活の中で肉類・魚類・卵類・豆類などたんぱく質を含む好きな食品をとり入れてみてください。

たんぱく質だけでなく、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、ならびに様々な体の健康維持に役立つ成分をバランス良く摂取して、より健やかな体づくりを目指しましょう。


監修柴田克己(しばた かつみ)

京都大学大学院博士課程修了。帝国女子大学、滋賀県立大学、甲南女子大学に勤務。文部科学省学校給食摂取基準策定に関する調査研究者協力会議委員、日本人の食事摂取基準策定委員会委員(2005年版、2010年版、2015年版、2020年版)、滋賀県食の安全・安心審議会会長などを歴任。現在、滋賀県立大学名誉教授、藤田医科大学客員教授、ビタミンB研究委員会顧問、ビタミン・バイオファクター協会監事など。 *専門家が、特定の商品を推奨しているわけではありません。

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