SDGs

「健やかな暮らし」の実現に向けて

ファンケルは、1980年の創業以来、美と健康に関わる価値提供に取り組み、日本にとどまらず世界中のお客様の美しく健やかな生活を支えるため、さまざまな製品を研究・開発してきました。

現在は、4つの重要課題(「年齢とともに生じる健康と美の課題への対処」、「女性特有の健康課題への対処」、「肌不調の増加への対処」、「基本栄養の適切な摂取」)を設定し、取り組みを進めています。今回は、「年齢とともに生じる健康と美の課題への対処」への取り組みをお伝えします。

「年齢とともに生じる健康と美の課題への対処」

超高齢社会の健康を支えることで、世の中を明るく元気にしたいという想いを持ち、ファンケルは「年齢とともに生じる健康や美の課題」 へ対応する製品やサービスの開発・社会活動を行っています。

そこで重要な役割を果たすのが総合研究所です。

総合研究所は、有効素材・有効成分の探索研究から、肌状態や健康状態の解析研究などの基礎研究、製剤技術を駆使してお客様が実感できる商品に仕上げていく開発研究までを担い、ファンケルの研究開発の中枢拠点として機能しています。

総合研究所について詳しくはこち

加齢に伴うお悩みの原因にアプローチ

これまで、老化は万人に平等に起きる現象であり、避けられないものだと考えられてきました。しかし近年、老化の研究が進み、老化の原因が解明されるとともに、この常識が覆り始めています。つまり、将来的に老化に対してアプローチできるようになると考えられるようになってきました。

 解明された老化の原因は複数ありますが、その1つに「細胞の老化」があります。私たちの体を形成する細胞は、受精卵の誕生以来、老化し続けていると考えられています。このようにして老化が進み分裂が停止した細胞は「老化細胞」と呼ばれています。この老化細胞は加齢とともに体内に蓄積することにより、体の機能低下や加齢による悩みを引き起こします。

 この老化細胞を体から取り除くことは、加齢による悩みを改善する手段の1つとして注目されており、ファンケルも老化細胞を除去する食品素材の開発を進めてきました。その中で、キンミズヒキやそれに由来するアグリモール類に老化細胞を除去する作用を見いだしたのが、総合研究所 基盤技術研究センター所属の渡邉知倫研究員です。

ファンケル総合研究所に着任以来、加齢と脳の関係について研究してきた渡邉研究員。脳研究につながる成分の発見は、彼の使命とも呼べるものでした。研究所の食品素材ライブラリーには、実に4,000種類以上の候補成分が存在します。「この中から何か見つかるかもと思うと胸が高鳴りましたが、数が膨大なので、外部の大学とも連携しつつ、1回の実験で多くの成分が評価できるように工夫しました」

 スピーディに結果を得るために1日数十枚のプレートを手作業で評価していたという渡邉研究員。「当初は一人で作業していたので、腱鞘炎になりかけました(笑)」

ついにたどり着いた"キンミズヒキ"

長年の経験を頼りに、地道な実験を重ねてきた渡邉研究員。ついにたどり着いたのが〝キンミズヒキ〟に含まれるアグリモールという成分でした。

キンミズヒキとは古くから健康維持や料理に利用されてきたバラ科の植物で、日本、中国、台湾などに広く分布しています。

「キンミズヒキは脳機能へのアプローチ以外にも、いろいろな作用がありそうだという感触のあった植物ですが、ピンときたのは、研究者の勘ですかね」

世界が注目する加齢研究の、新しい扉を開いたキンミズヒキの大発見。ファンケルの加齢研究もまた一歩前進し、渡邉研究員が一人でスタートさせたこのプロジェクトは、今や専門スタッフ数名による〝チーム・キンミズヒキ〟として新展開を迎えています。「キンミズヒキの健康機能は、きっとお役に立てると思います。今後も引き続きチーム一丸となって、この期待できる素材の研究を続けてまいります」

 超高齢社会に突入した現代において、平均寿命と健康寿命の差を縮めることは医療費の面から見ても差し迫る重要な課題です。ファンケルは、これからも製品やサービスを通じて「年齢とともに生じる健康と美の課題への対処」に取り組み、お客様が健康で豊かな人生を送るための"健康パートナー"として、一層愛される企業となるように努めてまいります。


ファンケルは、これからもみなさまの「健やかな暮らし」に貢献したいという想いを大切に、さまざまな活動を推進してまいります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回更新をどうぞお楽しみに。

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