制服も容器も"資源"としてつなぐ
ファンケルの店舗から広がる 循環の輪
こんにちは。ファンケル編集部です。 ファンケルでは、環境に配慮したさまざまな取り組みを進めています。今回、ファンケル店舗から広がる、環境の循環の輪について、ご紹介します。
今回は、ファンケルの店舗で長年続けている「制服リサイクル」や、お客様と一緒に取り組む「使用済みの化粧品容器の回収」。さらに「回収した資源を店舗づくりに活用する取り組み」について、お話を伺いました。
~今回教えてくれるのはこの人!~

担当者 櫻井
店舗スタッフの制服管理や備品管理などを担当。制服リサイクルの推進をはじめ、2021年にスタートした使用済みの化粧品容器の回収の企画・運営にも携わる。お客様とともに環境活動の輪を広げる取り組みを進めている。

担当者 齋藤
全国のファンケル店舗における内装デザインや什器開発を担当。店舗を「ブランド体験の場」と位置づけ、環境への取り組みをお客様にわかりやすく伝えるための空間づくりや素材開発に取り組んでいる。
「捨てる」ではなく、「活かす」を選んだ制服リサイクル
――まず、制服リサイクルについて教えてください。
櫻井:私は長年、店舗スタッフの制服管理を担当しています。制服をリニューアルする際、それまで着用していた制服は通常であれば廃棄されます。でも、「ただ捨てるだけでいいのだろうか」「ファンケルらしい方法はないだろうか」と考えたことが、リサイクルのスタートでした。株式会社オンワードコーポレートデザイン様に相談し、2008年に制服のケミカルリサイクル※を実施しました。
※ケミカルリサイクル:溶剤や触媒などを使って廃棄物を化学的に分解し、再び原料として利用する方法。
当時はまだ化粧品業界でのケミカルリサイクルを実施する取り組みが珍しく、取引先からも「先進的な事例ですね」と言っていただいたことを覚えています。それ以来、制服のリニューアルごとにリサイクルを継続しており、近年は、制服づくりの段階からその後のリサイクルも見据えています。どんな素材を使うか、どのように循環させるか。デザインだけでなく、将来資源として活用できることも考えながら素材を選定しています。
時代とともに進化する制服
――それ以外にも、制服そのものも時代に合わせた進化があるそうですね。
櫻井:はい。リサイクル素材の活用に加えて、現在の制服では誰もが自由に選べるジェンダーレスという視点も大切にしています。
自分らしく着用できるよう組み合わせの自由度を高め、シャツのボタン位置や前合わせなども男女を意識しないデザインに工夫しています。環境への配慮と、多様な価値観への対応。その両方を反映した制服になっています。


現在の制服は、環境への配慮に加え誰もが選びやすいジェンダーレスなデザインを採用している。
お客様と一緒に取り組む「FANCLリサイクルプログラム」
――続いて、「使用済みの化粧品容器の回収」について教えてください。
櫻井:この取り組みは、2021年にスタートしました。当初は本社のある横浜市内の店舗を中心に始め、自治体ごとの手続きを進めながら少しずつ導入店舗を拡大してきました。
開始当初は10万人の参加を目標にしていましたが、現在は約9万人のお客様にご参加いただいています。

――お客様の反応はいかがですか?
櫻井:実はこの取り組み、お客様からいただいた声がきっかけのひとつなのです。以前から、「容器を捨てるのがもったいない」「ファンケルなら何かできるのでは?」というご意見をいただいていました。
そうした声を受け、長年温めてきた取り組みが形になりました。お客様からは「待っていました!」「実現してくれてうれしい。」というお声が。実際に容器を定期的に持参してくださる方も多く、「買い物ついでに環境活動に参加できる」というお喜びのお声もいただいています。当社のお客様は環境意識の高い方が多く、一緒に取り組みを育てていただいていると感じます。

スペースに限りがある店舗では、ミニサイズの回収ボックスを設置。容器回収を実施していることを伝える役割も担っている。ボックス側面のマイクレのシルエットの窓も、担当者のこだわり。
気軽に参加していただきたい
――環境活動というと少しハードルが高く感じる方もいるかもしれません。
櫻井:普段何気なく行なっていることも、実は環境への取り組みにつながります。例えばエコバッグの利用や詰め替え商品の選択もその一つです。
そして、使い終わった対象容器を店舗へお持ちいただくことで、「FANCLリサイクルプログラム」にご参加いただけます。お買い物の予定がなくても、通販やドラッグストアで商品をご購入いただいているお客様にも、ぜひ気軽に店舗へお立ち寄りいただきたいですね。容器回収だけでご来店いただけます。

神奈川県 丸井海老名店では、環境の取り組みを、わかりやすくPOPで案内
店舗を"環境との出会いの場"に
――齋藤さんは店舗デザインの立場から取り組まれているそうですね。
齋藤:私たちは店舗の内装や什器デザインを担当しています。店舗は商品を販売するだけではなく、ファンケルの価値観や考え方を体験していただく場だと考えています。そのため、環境への取り組みについても、できるだけ見える形でお客様に伝えたいと思っています。
商品に興味を持って来店される方だけでなく、「環境に興味がある」という方との新しい接点づくりにもなればと思っています。

「環境配慮素材」から「循環を生む素材」へ
齋藤:建築業界では近年、環境に配慮した素材を使うこと自体は当たり前になりつつあります。ただ、私たちが大切にしたいのはその先です。
店舗から出たものが、再び店舗の中で新しい役割を持って生まれ変わる。そんな「循環を生み出すデザイン」がファンケルらしい取り組みだと考えています。
約148万本の容器から生まれたオリジナルタイル
――具体的にはどのような取り組みなのでしょうか。
齋藤:現在、容器回収で集まった容器は累計約148万本にのぼります。その資源を生かした取り組みの一つが、マイルドクレンジング オイル(マイクレ)の容器から生まれたオリジナルタイルです。
回収したマイクレ容器を粉砕し、チップ状にしたものをタイルへ練り込んでいます。東京都の西武池袋店と福岡県の博多阪急店では、お客様が商品を試すトライアル什器の天板部分に使用しています。お客様からは、容器回収の具体化された形を見て驚かれ、自然と会話が生まれるきっかけにもなっています。

博多阪急店。天板には、マイルドクレンジングボトルの色が石のように見え隠れ。
制服が店舗サインとして生まれ変わる
齋藤:制服も同じです。使用済みの制服を繊維状に戻し、圧縮して再生ボードをつくっています。この素材は木材のように加工できるため、店舗内のサインや装飾として活用できるのです。神奈川県の丸井海老名店では、この素材を使った「FANCL」のロゴサインを設置しています。しかも素材の約92%が実際の制服由来です。
長年ファンケルをご利用いただいているお客様からは、「あの頃の制服の色ですね!」と声をかけていただくこともあります。

素材の約92%が制服由来のロゴサイン
お客様の行動が"見える形"になる
齋藤:こうした取り組みは、お客様からも好評で、自分が参加した活動が目に見える形になっていることを喜んでくださるんです。また、取り組みに気づいたことをきっかけに、初めて容器回収に興味を持ってくださるお客様もいらっしゃいます。
"見える循環"を店舗から伝えたい
――最後に、今後の展望を教えてください。
櫻井:まずはより多くの方に容器回収を知っていただきたいですね。環境への取り組みを身近に感じていただけるきっかけになればと思っています。
齋藤:今回ご紹介した内装素材は、まだ一部店舗での展開です。
今後はさらに多くの店舗でご覧いただけるよう取り組んでいきたいと思っています。

制服、容器、そして店舗。
役目を終えたものに新たな価値を与え、次へとつないでいく。
ファンケルはこれからも、お客様とともに循環の輪を広げながら、未来につながる取り組みを続けていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回更新をどうぞお楽しみに。


