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自律神経のバランスを保って
“師走疲れ”をリセットしよう!

自律神経のバランスを保って 師走疲れをリセットしよう!

自律神経のバランスを保って
“師走疲れ”をリセットしよう!

イレギュラーなこと続きの2021年。その締めくくりを迎え、体のお疲れ具合もピークでは?
そこで今回は、自律神経と骨格の観点から体の疲れを取り除くリセット法を、せたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅(くでけん)司さんに教わります。

2021.11.18

年末は自律神経も疲れがち?

年末は何かと忙しく、疲れやストレスが溜まりがちな時期。その状況に追い打ちをかけるのが「自律神経の乱れ」です。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」がシーソーのようにバランスを保ち、呼吸や心拍、体温調整、睡眠と覚醒など、生命維持に欠かせない活動をコントロールしています。ところがストレスや睡眠不足などでそのバランスがくずれると、心身にさまざまな不調をきたすことに。特に寒暖差が強まるこの時期は、体温調節をしようと自律神経が頑張りすぎてしまうことにも要注意です。

40代からの元気の鍵を握るのは自律神経ケア!

自律神経の回復には、質の良い睡眠が大切です。睡眠は肉体の回復だけでなく自律神経のバランスを調整し、ストレスを緩和してくれるからです。ところが、厚生労働省の調査※によれば、30代以降、40代・50代をピークに仕事や子育ての忙しさから睡眠時間は短くなる傾向にあります。
そのため、自律神経の乱れがリセットされず、さらに睡眠不足に陥るという悪循環になってしまいがちです。自律神経の乱れは自分では気づきにくいため、下記のチェックリストで状態を確認してみましょう。
※厚生労働省「国民健康・栄養調査」2019年

久手堅式チェック法01
自律神経は乱れていませんか?

自律神経のバランスの状態を確認してみましょう。
日常生活を振り返り、当てはまったらチェックを。

久手堅式チェック法01
  • 朝、起きるのがつらい。目覚めがすっきりしない。
  • 睡眠の質が悪い、寝ても調子が戻らない。
  • 疲労感が抜けない、調子が出ないことが多い。
  • 肩や首が重く感じる、首や肩をゆるめて楽にしたい感じがある。
  • 食欲がない、便通リズムが整わない、腸内環境をよくしたい。
  • 心配事や不安感で気持ちが重い、漠然とした不安感で落ち着かない、 ざわざわした不快な感情がある。
  • イライラ、もやもやしやすい。気分が落ち着かない。
  • パソコンやスマートフォンを長時間使用する。
  • 運動(筋トレを除く)をあまりしない。
  • 天気(湿度、気圧、寒暖)の影響で不調が起きやすい。

✓が0~3個
その調子。ストレスを溜めないように注意を。

✓が4~7個
不安定。規則正しい生活を心がけて。

✓が8~10個
かなり乱れています。頑張りすぎは厳禁。

自律神経の乱れの原因は「骨格のゆがみ」かも?

自律神経が乱れる原因は、何も仕事や生活、環境からくるストレスや、睡眠不足ばかりとは限りません。実は「骨格のゆがみ」が直接の原因になっているということが少なくないのです。
自律神経は背骨(脊椎)を通り道として全身とつながっているため、骨格がゆがめば自律神経も圧迫されて悪影響が生じます。また、骨格のゆがみから呼吸が浅くなり、呼吸をつかさどる自律神経のバランスを乱すといったこともあるのです。
自律神経は24時間休みなく私たちの体の機能を維持し、生涯にわたって働き続けるのですから、なるべく負担を少なくしてあげることが大切です。また、それが自律神経の老化を防ぎ、健康寿命を延ばすことにもつながります。
自律神経の仕事を邪魔しないように骨格を整えることが、自律神経を整えることにもなるのです。

久手堅式チェック法02
骨格はゆがんでいませんか?

骨格のゆがみによる自律神経の乱れやすさをチェック。
鏡などで自分の姿勢を見ながら確認しましょう。

座り姿勢

久手堅式チェック法02
  • 安定感がない。
  • 首が前に出ている。
  • 脚を組んで座るとバランスがとれない。
  • 猫背や反り腰になっている。

立ち姿勢

久手堅式チェック法02
  • 安定感がない。
  • 左右や前後に傾いている。

動作・ふるまい

久手堅式チェック法02
  • スムーズに動けずふらふらしがち。
  • 気がつくと唇を噛んだり、歯を食いしばっている。

✓が0~2個
低度。その調子で正しい姿勢を意識して。

✓が3~5個
中度。自律神経が乱れやすくなっています。

✓が6~8個
高度。すでに不調に悩んでいるのでは?

朝昼晩のクセづけでゆがみ解消!
“骨格リセット”ルーティーン

デスクワーク中の座り姿勢が悪いだけでも、それが毎日続けば骨格はゆがみ、バランスをとるために他の骨格までゆがみが連鎖します。
そこで、骨格のゆがみを改善し、自律神経への影響を抑えるための「骨格リセット法」をご紹介します。すでにゆがんだ骨格も、毎日続けることで少しずつリセットされます。また睡眠の改善と併せて行うことで自律神経も整っていくでしょう。

Morning

朝、目覚めたら、まず「耳のばし」のストレッチで頭や顔まわりの関節や筋肉を緩めましょう。
緊張がほぐれ、血行が良くなるので頭痛・首や肩のこりにも効きます。その後、朝日を浴びて交感神経のスイッチをON!

布団の中で頭や顔まわりの緊張をほぐす「耳のばし」

布団の中で

頭や顔まわりの緊張をほぐす「耳のばし」

  • 1. 水平のばし
    耳たぶの少し上を水平に引っ張り、5~10秒キープ。
  • 2. 斜め引っ張り
    耳上と耳たぶを斜めに引っ張って5~10秒キープ。
  • 3. 大回し
    最後に両耳を前後に大きく回して耳まわりの筋肉をほぐす。

布団を出たら窓を開け、朝陽を浴びる

自律神経は、朝陽によって交感神経のスイッチが入り、しっかり日中をアクティブに過ごした後、夜は眠りに向かって心身をリラックスさせる副交感神経が優位になるのが自然なリズムです。そのため、朝はしっかり陽を浴びましょう。また、朝食の前に白湯を1杯飲むと胃腸が目を覚まし、排便もスムーズになります。

Daytime

座り姿勢の多い日中は、気づくたびに何度でも骨格をリセット。
歩いて移動、階段を上るなども心がけましょう。

頚椎の骨格を整える「首のばし」

  • 1. タオルを折りたたんで両端を持ち、後頭部と首の境目に引っ掛ける。
  • 2. 斜め上を向き、タオルを斜め上に引っ張る。首はタオルと押し合うように後ろ向きに力を込め、30秒キープ。
  • 3. 斜め下を向き、タオルも斜め下に、首はタオルと逆方向に引っ張り合うように30秒キープ。

※勢いをつけたり、無理にのばすと首を痛めるので注意しましょう。

1回でスッキリ!全身に効く「背骨のばし」

  • 1. 姿勢を正して立つ。
  • 2. ひざを緩め、鼻先から第一頸椎(首の一番上の骨)、第二頸椎と順番に曲げるイメージで上体をゆっくり前に倒していく。
  • 3. 肩や腕の力を抜いてだらんと垂らす。背骨の丸まりを意識しながら、軽く息を吸ってかかとに重心を移す。60秒キープ。
  • 4. 息を吐きながら、背骨を1つ1つ積み上げていくようにゆっくり1の姿勢に戻る。めまいを起こさないよう、頭は最後に上げる。

Evening

質のいい睡眠を得るためには、自律神経をうまく興奮モードから鎮静モードに切り替えることが大事です。入浴でリラックスして副交感神経のスイッチをオンに。
さらに就寝時にはベッドで呼吸法を行うのがおすすめです。
特に副交感神経を優位にする腹式呼吸(3・4)を多めにとり入れましょう。

寝る2時間~90分前に、15分お湯につかる

就寝2時間〜90分前に38℃ 〜40℃のお湯に15分つかると深部体温が上がり、そのぶん体温が低下しやすくなることで副交感神経が優位になります。
眠りの質が高まり、自律神経の疲れを解消しやすくなります。

深い呼吸をしやすくする胸式・腹式呼吸

  • 1. あおむけになってひざを立て、肋骨の下に手を添える。肋骨が上がる動きを意識しながら、3秒かけて鼻から肺に軽く息を吸って3秒止める。
  • 2. 肋骨が下がる動きを意識しながら、口から6秒かけて息を吐ききる。
  • 3. おへそのあたりに手を添える。おなかがふくらむように、3秒かけて鼻から軽く息を吸って3秒止める。
  • 4. おなかと背中をくっつけるイメージで、口から6秒かけて息を吐ききる。

久手堅先生のアドバイス

誰しも常に正しい姿勢で過ごすことは難しいもの。自律神経のバランスに至っては9割の人が乱れているといわれています。だからこそ、メンテナンスが大切です。ここでご紹介した骨格リセットは、体の緊張を感じたとき、時間の空いたとき、どんなタイミングで何度やっても構いません。こまめに骨格と自律神経を整えていきましょう。

久手堅(くでけん)司先生

監修:久手堅(くでけん)司先生

東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大森病院などで臨床経験を積み、クリニックを開業。
自律神経失調症外来や肩こり・首こり外来などで多くの患者の不調と向き合っている。

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