知りたい!美容と健康Tips ヘルスケア

 1. 頭皮のコリを放置するのはNG! 

頭皮のコリに気付いても、「寝てしまえばよくなるかも......」などと放置していませんか? 頭皮のコリを放置した場合、以下のようなことが起こる可能性があります。

ぼやけたフェイスラインになる

頭皮と皮膚は、一枚の皮でつながっています。そのため頭皮のコリは顔にもダイレクトに反映されて、顔のたるみからぼやけた印象のすっきりしないフェイスラインになってしまいます。

寝ても疲れがとれにくくなる

頭皮にコリがあると緊張状態が続いていることになるので、十分に眠ったつもりでも疲れが取れないという状態に陥りがちです。

頭痛が起きる原因になることも

頭皮にコリがある状態は、頭皮だけでなく首や肩の血行も悪くなっていることが考えられ、それによって頭痛が起きることがあります。

髪のハリやコシが失われ、薄毛・抜け毛の原因にも

頭皮のコリを放置し、頭皮の血流が悪い状態が続くと、髪に栄養が行き渡らなくなります。その結果、髪のハリやコシが失われたり、薄毛や抜け毛の原因となったりします。


 2. 頭皮のコリや固くなる原因は? 

頭皮が固くなる原因は、いくつか考えられます。長時間のデスクワークやスマホの長時間の利用で同じ姿勢が続いたり、頭の筋肉や筋膜の緊張状態が続いたりして、血流が悪くなることから頭皮が固くなる可能性があります。

もう一つは運動不足。運動不足が続くと、全身の血流が悪くなることによって頭皮の血流も悪くなり、頭皮が固くなる可能性があります。

そのほか、ストレスを溜め込むことや睡眠不足などによって自律神経の乱れを引き起こすことも血流の悪化を招き、頭皮が固くなる原因になる可能性があります。


 3. 簡単なセルフチェック方法 

まずは、頭皮のコリをセルフチェックしてみましょう。

頭皮をつまめない

頭頂部を指でつまんでみましょう。硬くてうまくつまめない人は頭皮にコリがある可能性が高いです。

頭皮が硬く感じる

頭頂部や耳の上あたりにある側頭部を指で押したり、動かしたりしてみましょう。硬さを感じる、あるいは、動かない場合には頭皮にコリがある状態にあると考えられます。


 4. 頭皮マッサージのメリット 

前の章で頭皮のコリがあると感じた方は、放置せずに頭皮マッサージをおこなうことをおすすめします。頭皮マッサージのメリットは、下記の3つです。

顔のたるみやフェイスラインのもたつきを軽減する

頭皮にコリがある状態のまま放置すると、顔のたるみやフェイスラインのもたつきにつながります。頭皮マッサージをおこなうことで、顔のたるみやもたつきを軽減する効果が期待できます。

疲れ目をリラックスできる

コロナ禍でリモートワーク中心の生活が続いたり、スマホやPC、テレビなどの使用時間が長くなったりして目の疲れを感じる方が増えています。頭皮マッサージをおこなうことで目と関わりの強い後頭部などを中心に頭皮のコリが解消されると、疲れ目へのリラックス効果が期待できます。

頭皮の血流アップが期待できる

頭皮マッサージをおこなうと、血流促進効果が期待できます。血流がアップすれば、重たく感じられた頭皮のスッキリ感も得られます。


 5. 頭皮マッサージをおこなう頻度やタイミングは? 

頭皮マッサージをおこなう頻度は毎日でもかまいませんが、やりすぎると頭皮を傷める可能性がありますので注意してください。頭が重いとき、スッキリさせたいとき、目の疲れが気になった気になった時など、自分に合ったタイミングで行いましょう。


 6. 頭皮マッサージをおこなう時の注意点 

頭皮マッサージをおこなう時は、これから説明する注意点を読んでから実践してください。

頭皮のコリが気になると、ついその部分だけにアプローチしがちですが、そもそもの原因として、全身の血流が悪くなっていることが考えられます。

そのため、マッサージのほか、ストレッチなども取り入れ、体全体をほぐしてから頭皮マッサージをおこなうのがおすすめです。特に、首や肩のコリは頭皮のコリと密接な関わりがありますので、重点的にほぐしていきましょう。

このほかの注意点として、頭皮が日焼けしてしまっている場合、自分では気付かないうちに皮剥けなどを起こし、頭皮がデリケートな状態になっていることが考えられます。その場合は頭皮マッサージを避けるなど、常に頭皮の状態を確認しておきましょう。

頭皮マッサージをやらないほうが良いケース

頭皮マッサージをおこなうことでうれしい効果が期待できるとはいえ、頭皮の状態や体調が悪いときなどは避けたほうがよい場合もあります。

例えば、頭皮マッサージをやらないほうが良いケースとして挙げられるのは、下記の3つです。
・頭皮に湿疹や荒れなど、トラブルを抱えている場合
・抜け毛や薄毛など、頭皮環境に問題を抱えている場合
・体調がよくない場合


 7. 頭皮マッサージの効果的なやり方 

頭皮マッサージは特別なアイテムを使っておこなうこともできますが、そうしたアイテムをわざわざ手に入れなくても、自分の手や身近にあるもので手軽におこなう方法があります。

詳しい方法は下記の通りです。

手を使った頭皮マッサージ

手を使った頭皮マッサージのやり方から解説します。

STEP1
耳の上あたりにある側頭筋をほぐしていきます。両手の親指は後頭部に当て、それ以外の指を側頭筋やその付近に軽く指を開いて当てます。


STEP2
親指以外の指の腹に圧をかけ、斜め上に指を引き上げるようにしながら揉みほぐします。この時指に力が入らないと感じたら、両手を握ってグーを作り、それで側頭筋部分を揉みほぐしていきます。指はゆっくりと少しずつ移動させ、側頭筋全体を揉みほぐすことが大切です。


STEP3
頭頂部もSTEP1・2と同様に髪の生え際に指を当て、後頭部に向かってジグザグを描くように指を動かし揉みほぐしていきます。


STEP4
後頭下筋群に両手の親指を当て、指の腹に圧をかけて揉みほぐします。


STEP5
STEP4から親指を上にジグザグを描くように動かして後頭筋を揉みほぐします。


ブラシを使った頭皮マッサージ

次に、ブラシを使った頭皮マッサージのやり方を解説します。ブラシの柄は短めに持つと力を加減しやすくなります。

STEP1
髪が絡まっているとスムーズに頭皮マッサージができないだけでなく、髪を傷める可能性があります。あらかじめ毛先をブラッシングし、髪の絡まりをとっておきましょう。


STEP2
ブラッシングは、必ず生え際から頭頂部に向かっておこないましょう。額の辺りから始めてぐるりと後頭部を周り、3周ほどすることをおすすめします。


STEP3
ブラシの面部分で頭皮全体をポンポンと軽く叩いて刺激します。

バンブーブラシ(竹製)

小 1,650円(税込) / 大 2,970円(税込)

髪と頭皮にやさしい天然竹のヘアブラシ。天然の油分が髪に自然なツヤとしなやかさを与え、キューティクルを守りながらブラッシングできます。

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 8. 頭皮マッサージに使えるアイテムや方法 

頭皮マッサージは、基本的には手でおこなうのがベーシックな方法です。その理由は、コリの状態を自分の指で確かめながらマッサージできるためです。

しかし、思うように指先に力が入らない、指が疲れてしまって長い時間のマッサージができないといった場合は、頭皮マッサージ用のブラシなどのアイテムを使う方法があります。ここでは、頭皮マッサージに使えるアイテムと、それぞれを使ううえでのメリット・デメリットについて解説します。

手に代わる道具として多くの人がイメージするのがブラシでしょう。

【メリット】
手軽に頭皮マッサージできる
指先に過度な力を入れる必要なく、楽に頭皮マッサージができます。

【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
力を入れすぎると、ブラシの固さや形状によっては頭皮を傷める可能性があります。力加減に注意し、ブラシを一方向に動かしながら頭皮マッサージをしましょう。

切れ毛になる可能性がある
特に髪が長い場合やダメージ毛の場合、ブラシに髪が絡みやすい傾向があります。そのまま強く引っ張ることで切れ毛になってしまう恐れがあるため、髪をやさしくとかして絡まりがない状態に整えてから、頭皮マッサージをおこないましょう。

シャンプーブラシは、シャンプーの際に使うことで毛穴の汚れを洗浄しつつ頭皮に刺激を与え、血行を促すアイテムです。主にシリコン製のものが知られています。

【メリット】
しっかり洗浄・マッサージできる
爪が長かったり付け爪をしたりしていると、手でシャンプーやマッサージをするのは難しいですが、シャンプーブラシを使えば簡単に洗浄・マッサージできます。

効率良くマッサージできる
手でおこなう頭皮マッサージと比較すると、シャンプーブラシを使う場合はそれほど力を必要とせずに効率良くマッサージできます。

【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
握りやすい形状のものが多く、つい指先に力が入ってしまい、頭皮を傷つけてしまう可能性があります。力加減に注意し、ブラシは小刻みに動かすよう心がけましょう。

擦り洗いしすぎて頭皮の乾燥を招く恐れがある
毛穴汚れを掻き出してスッキリと汚れを落とせる反面、擦り洗いしすぎて頭皮の乾燥を招く可能性があります。同じ箇所を何度も洗わない、長時間使用しないなどを心がけましょう。

電動ヘッドマッサージャーは、細かい動きで適度な刺激を頭皮に与えることができる機器です。

【メリット】
心地よい刺激を与えることができる
電動のヘッドマッサージャーは人の手のマッサージを再現したような動きで、頭皮に心地よい刺激を与えることができます。

手軽に頭皮マッサージできる
指先に力を入れる必要がないので、疲れを感じることなくマッサージできます。

【デメリット】
コストがかかる
電動のヘッドマッサージャーは、安いもので4,000円ほど、高価なものだと1万円~2万円ほどの値段で売られています。手軽にマッサージができる反面、ある程度のコストがかかります。

メンテナンスが必要
ブラシのようにただ洗うだけではなく、充電や部品の洗浄をする手間がかかります。長く使っているうちに故障するリスクもあるでしょう。

かっさとは、皮膚の上を滑らせることにより体内の血行を整えるアイテムです。現在は金属製のものが多く使われていますが、中国では古来から牛の角や天然石などが使われてきました。

【メリット】
効率よく頭皮のツボを刺激できる
かっさを使うと、効率よく頭皮のツボを刺激することができ、スッキリ感を得られやすいでしょう。

【デメリット】
頭皮を傷める可能性がある
力を入れすぎたり頭皮に当てる部分が尖ったりしていると、頭皮を傷める可能性があります。力加減や使う面に注意してマッサージしましょう。

美顔ローラーは、ローラーが転がる作用によって皮膚や筋肉に刺激を与え、肌のキメやハリを整えるアイテムです。

【メリット】
手軽にほどよい刺激を与えられる
ローラーの動きで手軽に顔の皮膚や筋肉に刺激を与えることで、頭皮にも程良い刺激を与えることができます。強い力は必要ありません。

【デメリット】
コストがかかる
電動ヘッドマッサージャー同様、購入のコストがかかります。1,000円台の安価なものから1万円台の高価なものまで、さまざまな商品が販売されています。

アイテムとは違いますが、サロンでプロによるマッサージを受ける方法もあります。

【メリット】
的確なマッサージが体験できる
確かな技術のあるサロンなら、ツボやコリに的確にアプローチした効果的な頭皮マッサージを受けることができます。

ヒーリング効果も期待できる
人の手の心地よさにはヒーリング効果もあります。

【デメリット】
時間やお金がかかる
サロンで施術を受けると、当然時間もお金もかかります。



 9. 頭皮マッサージとあわせて内側からもケアしよう 

頭皮のコリにアプローチするには、頭皮マッサージとあわせて内側からもケアしていく必要があります。

ストレスを減らす

ストレス状態が続くと副交感神経の働きが低下し、自律神経の乱れを引き起こして血流が悪くなる可能性があります。また、ストレスを感じると、歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりしてストレスを発散しようとすることもあり、側頭部などに負荷がかかって頭皮のコリへとつながることがあります。ストレスを溜め込まず発散する方法を日頃から身につけておきましょう。

頭皮の血流に良い食材をプラス

頭皮の血流をよくする食材を日々の食生活にプラスしましょう。カプサイシンが豊富に含まれたとうがらしやししとうには、血流を促進させる効果が期待できます。

また、ビタミンEにも血流をよくする効果があるので、それを豊富に含むナッツ類、いくら、ツナ缶などがおすすめです。

髪のボリュームアップのサポート成分をプラス

髪のボリュームアップをサポートする成分をプラスすることも大切です。髪の90%近くはケラチンという成分でつくられていますが、アミノ酸を再結合させてケラチンを生成する効果が期待できる亜鉛を日々の食生活に取り入れましょう。髪のハリやコシを与え、髪のボリュームアップをサポートしてくれる効果も期待できます。亜鉛は牡蠣や牛肩ロース、牛もも肉などに豊富に含まれています。


 10. まとめ 

頭皮のコリをそのまま放置していると、顔のたるみやフェイスラインのもたつきにつながるだけでなく、薄毛や抜け毛、頭痛などを引き起こす恐れがあります。頭皮のコリは放置せず、頭皮マッサージや全身をほぐすなどして血流をよくし、コリの解消を目指しましょう。

頭皮マッサージは毎日おこなっても構いませんが、気になったときなどにおこなうなど、自分に合ったペースやタイミングでおこないましょう。手だけでなくツールも使うと手軽におこなうことができます。そのほか、生活習慣や食生活なども見直し、健やかな頭皮環境とボリュームのある美髪をキープしましょう。

シャンプー使用時の洗い方や頭皮ケア方法はこちらのページでご覧いただけます。ぜひ参考にしてください。

ファンケルの「頭皮ケア」正しい洗い方とマッサージ方法

執筆・監修遠藤 幸子 エイジング美容研究家/美容ライター

アットコスメ公認ビューティストに認定されたのを足掛かりに、活動をスタート。ウェブや雑誌などで美容コラムの執筆や監修を行う他、テレビやラジオ、雑誌、新聞、広告などに出演。いつまでもキレイでいたいと願う女性に向けて、日々美容情報を発信中。

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