子育てTips ママ・パパ

1. 小学生でもニキビはできる?

10代になると性ホルモンの影響で小学生でもニキビが発生します。小学生高学年のプレ思春期、中学生の思春期頃にでき始めるニキビは、「思春期ニキビ」といわれています。思春期ニキビは過剰な皮脂分泌が原因で発生し、皮脂分泌が多いおでこやTゾーンを中心に、頬やあごまで広がる場合もあります。

一方、成人後に発生するニキビは「大人ニキビ」といわれており、思春期ニキビとは異なりフェイスラインや口まわりに発生するのが特徴です。

思春期ニキビには個人差があり、必ずしも全員にニキビができるわけではありませんが、いざ子どもにニキビができたときに正しいスキンケアや対処ができるようにしておきましょう。


2. ニキビの種類

ニキビは進行度に伴い、「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」の4種類に分けられます。ここでは、ニキビの進行ステップごとの特徴について解説します。

白ニキビ

白ニキビとは、皮脂や角質が毛穴に詰まった状態です。コメド(面皰/めんぽう)といわれ、ニキビの初期段階になります。毛穴の出口が塞がり、毛穴内部に皮脂が溜まった状態のニキビで、肌表面が小さく盛り上がり白っぽく見えるのが特徴です。

黒ニキビ

黒ニキビは、押し出された白ニキビの皮脂が酸化し、メラニンを含む角質が蓄積されることで黒く見えるニキビのことです。毛穴の中が黒く、出口が開いていることから開放面皰(かいほうめんぽう)といわれています。さわるとザラつきがあり、鼻などの皮脂分泌が多い箇所に見られるのが特徴です。

赤ニキビ

赤ニキビは、白ニキビや黒ニキビが悪化し炎症を起こした状態のニキビです。

ニキビの原因菌であるアクネ菌は、酸素のない環境で皮脂をエサにして増殖します。毛穴内部でアクネ菌が増殖すると、炎症により毛穴まわりが赤く腫れた状態になります。盛り上がって固くなり、さわると痛みを感じることもあります。また、赤ニキビは同じ箇所に再発しやすく、炎症後色素沈着として赤紫や茶色のシミとして肌に残ってしまう場合もあります。

黄ニキビ

黄ニキビは、赤ニキビがさらに進行し膿が溜まった状態のニキビで、膿疱性面皰(のうほうせいめんぽう)ともいわれています。赤く腫れたニキビの真ん中が黄色く見えるのが特徴で、毛包壁が破壊されると炎症が真皮まで広がることもあります。無理に潰してしまうと、炎症後色素沈着や瘢痕(はんこん)などのニキビ跡につながりやすくなります。


3. 小学生でニキビができる原因

小学生のニキビは、性ホルモンが活性化して皮脂腺が大きくなり、皮脂分泌が増えることで起こります。特に小学生高学年は、ホルモンバランスの変動によりニキビができやすい時期です。

ファンケル総合研究所で調査したところ、8~12歳頃からは皮脂量が急激に増加しますが、角層の水分量は大人の約1/3しかないことがわかりました。
参照:ファンケルオンライン「実は、小学生の肌はきれいに見えても、まだまだ未熟。」

皮脂量と水分量がアンバランスな状態、かつバリア機能が未熟であることから、肌トラブルが生じやすくなると考えられます。


4. 子どもの肌にニキビができてしまったときの対処法

子どもの肌にニキビができてしまったときは、皮膚科を受診する、ニキビ治療薬を購入するなどの対処法があります。

ニキビの正式名称は、尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)という皮膚病の一つで、皮膚科で保険診療による治療が受けられます。昔は保険適用になる外用薬が限られていましたが、現在は保険適用で受けられるニキビ治療薬の選択肢が増えています。

おでこに前髪がかかるとニキビへの刺激になりやすいため、ピンで留める、前髪の量を減らすなど、子どもと相談して対処をしましょう。髪の毛が頬に当たりやすい場合は、まとめ髪にするのも方法の一つです。

また、身につける服や小物にも注意をしましょう。例えば、タートルネックや大きめのマフラーは、フェイスラインや頬への摩擦になりやすいため、できるだけ顔に刺激を与えない素材や触れにくいものを選んであげてください。通気性の良い綿素材や肌当たりがやわらかいものがおすすめです。さらに、枕カバーやシーツなども、汚れが付着したままだと、ニキビを悪化させる原因にもなるため、2~3日に1回など定期的に洗濯をして清潔に保つようにしましょう。


5. ニキビができる前に! スキンケアや生活習慣を見直そう

ニキビは、スキンケアや生活習慣の見直しにより予防できる肌トラブルです。まずはニキビができないように予防を心がけましょう。

ニキビができる前に見直しておきたい6つのポイントをご紹介します。

【ニキビ予防におすすめの洗顔法】
(1) 手を洗い、顔をぬるま湯で洗う
(2) 洗顔料をしっかりと泡立てる
(3) 肌をゴシゴシ擦らず、泡で包み込むように泡の弾力でやさしく洗う
(4) ぬるま湯で、フェイスラインや生え際に洗顔料が残らないように洗い流す
(5) やわらかい素材のタオルで押さえるようにして水けを吸い取る
 
泡立てに時間がかかる洗顔料や泡立てにくい洗顔料だと、洗顔が面倒になってしまう子どももいるかもしれません。泡で出るタイプの洗顔料なら小学生でも手軽で使いやすくおすすめです。

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保湿を徹底する

洗顔後は肌の水分量が低下するため、洗顔と保湿はセットで行うことを徹底しましょう。体が発達段階にある小学生は角層も未発達で、まだ多くの水分を抱えることができません。そのため、洗顔後は保湿ケアでうるおいを与えることが大切です。

小学生は大人のスキンケアのように複数の商品を使うのは大変なので、1品で肌を保湿できるオールインワンタイプがおすすめです。小学生が自分一人で使えて、続けられるスキンケアを一緒に選んであげてください。

ファンケルの「クリアアップ ジェルミルク」は、洗顔後の清潔な肌に塗るだけで、うるおいと皮脂バランスを整えてくれます。ベタつかないのにしっかりと保湿してくれる万能アイテムです。

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紫外線対策をする

紫外線は年々増加傾向にあります。気象庁によると、1990年以降、10年あたり4.6%ずつ増加しています。
※参照:気象庁「紫外線の経年変化」

紫外線はニキビや肌あれの原因の一つとなるため、外出時には日焼け止めを塗って対策することをおすすめします。子どもが自分で塗りやすいタイプの日焼け止めを持っておくといいでしょう。

ファンケルの「クリアアップ UVカットスティック」は、小学生でも簡単に塗ることができるスティックタイプの日焼け止めです。ベタつかず、いつでもどこでも使えて、石けんや洗顔料で落とすことができます。

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食生活を見直す

おやつやお菓子が大好きなお子さんは多いと思います。おやつを食べすぎてしまい食事量が少なくなる日もあるかもしれません。一時的なものなら問題ありませんが、日常的にお菓子の量が多かったり、食事のバランスが悪かったりすると、健康な肌を保ちにくくなります。そのため、ニキビ予防には、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。

近年の研究では、ニキビと関連性の高い食べ物として、牛乳やスキムミルク、ホエイプロテインなどの乳製品が挙げられています。これらは男性ホルモンの分泌を促し、皮脂分泌を増加させることから、ニキビとの関連性が指摘されています。いずれも、摂り過ぎに注意しましょう。

睡眠の質を高める

睡眠不足や睡眠の質が悪いと、自律神経の交感神経が優位になり、皮脂分泌が増加してニキビができやすくなります。スムーズな入眠や睡眠の質の向上のために、就寝の1時間前までにはスマートフォンやゲームの使用をやめるよう心がけましょう。肌の正常なターンオーバーを促すためには、睡眠の質や十分な睡眠時間を取ることが大切です。

また、枕カバーや寝具などは汗や皮脂が付着しやすいため、寝具を清潔に保つこともニキビ予防につながります。

ストレスの発散方法を見つけておく

ストレスを感じると自律神経のバランスが崩れて、皮脂が過剰に分泌されます。これが、ニキビの発生や悪化につながる可能性があります。

小学校高学年の頃は、大人よりも世界が狭く、小さなことでも大きなストレスを感じやすい時期です。大人なら、自分に合わない職場であれば転職する、住みたい場所に引っ越すなどが可能ですが、子どもはストレスを感じていることに気づきにくかったり、自分の力で環境を変えたりすることができません。

子どもが好きなことをやらせてあげる、興味を持っていることに挑戦させてあげることがストレス発散につながるかもしれません。子どもがどの程度のストレスを感じているのかを探って、子どもだけで対処できないようであれば、サポートするようにしましょう。


6. ニキビができたときの注意点

ニキビができないように注意していても、できてしまうことはあります。ニキビができたときに気をつけたい注意点を2つご紹介します。

ニキビを潰さない

ニキビができてしまうと、どうしても気になるもの。気になってニキビを潰してしまうと、ニキビ跡になる可能性が高まります。

特に、赤ニキビや黄ニキビを潰すと、色素沈着や瘢痕(はんこん)などが生じやすくなるため要注意です。ニキビは保険診療で治療できますが、ニキビ跡になると美容皮膚科などの自由診療となり、高額な治療費がかかってしまいます。クレーターといわれる瘢痕になると、治療費だけでなく、治るまでに時間もかかります。

ニキビに触ってしまうクセがある場合、ご家庭においては「さわらない、潰さない」ことを注意しながら、皮膚科での治療を同時進行することをおすすめします。

ただ、さわらない・潰さないといっても、無意識にさわってしまうこともあると思います。その場合は、ニキビ専用のパッチを貼る、絆創膏を貼るなど、手が触れないような工夫が必要です。

子どもの気持ちに寄り添ってあげる

最近は男女問わず美しい肌でいたいという気持ちが強い傾向にあり、美容意識が高い子どもが増えています。親世代である私たちは「白ニキビ程度なら大丈夫」「そのうち治る」と思ってしまう場合もありますが、子ども自身は「白ニキビや小さなニキビでも治したい」と思っているかもしれません。

ニキビができたら、子どもが深く悩んでしまう前に「皮膚科で診てもらおうか」と親のほうから話をしてみましょう。また、予防ケアも大切です。ニキビ予防ができるアイテムを、インターネット通販で探したりドラッグストアに行って探したりするのもおすすめです。


7. まとめ

子どものニキビは、青春時代や大人になってからの肌を左右します。洗い過ぎたり潰したりなどの間違ったケアにより、大人になってからニキビ跡で悩むことも少なくありません。

知識の少ない小学生には、親がニキビへの理解を深め、歩み寄っていくことが大切です。小学生のときに身につけた洗顔法やスキンケア法は、きっと一生の習慣になるはず。ぜひ正しい方法を教えてあげてください。


執筆・監修湯浅 道子(ゆあさ みちこ)

大手エステティックサロンの管理職を務めたのち、美容家×美容ライターとして活躍中。コスメコンシェルジュ、薬機法管理者、景表法検定1級を保有し、10代から50代以降の肌悩みに幅広く対応。

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