SDGs

自然に寄り添い、リサイクルを実現しているファンケルのケール

「お客様へ新鮮で、良いケール青汁をお届けしたい。」という想いで、ファンケルは、畑の土づくりから始まる栽培、製造、販売までを一貫して管理しています。環境への責任「つくる責任つかう責任」を踏まえて、地域・生産者・事業が連携したサステナブルな取り組みをしています。

①土を守る

ケールを植える前には必ず畑ごとに土壌を分析。土壌診断を行い、足りない栄養素だけを補う農法で、最適なミネラルバランスに整えてからケールを植えます。これにより、過剰な窒素を適切に管理し肥料の減量が可能に。バランスの良い土壌は、健全なケールを育みます

土づくりが栽培の基本です

野菜づくりは、苗を植えてから収穫までの世話が大事というイメージを持たれるかもしれませんが、実際は苗を植える前の"土づくり"がとても大切なのです。ケールは、春と秋それぞれで複数の畑に苗を植えます。植える時期と畑ごとに土壌分析を行って土の健康状態を測り、それぞれの畑の土を100点満点に近い状態にしていきます。植えられたケールがすくすくと育つために、ふっかふかのベッドメイクをしてあげることが大事なのです。(生産者富本さん)

愛媛のケールは、広大なひとつの畑で作っているのではなく、自然豊かな中山間部に比較的小規模な畑が複数点在しています。それらすべての畑の土の状態を調べ、それぞれに適した施肥を行っています。丹精込めて整えられた土の中で大きく根が張り、根から養分をしっかり取り込んでケールがすくすくと成長します。

ミネラル農法のケールの根。違いは一目瞭然。

②生き物(生態系)を守る

ファンケルの青汁に使われるケールは、化学農薬を使わず自然農法を守り続けています。畑に生える雑草も除草剤に頼らず手作業で取り除いています。このように自然と共存しながら農家さんは手間暇をかけてケールを育てているのです。

化学農薬不使用のケール畑には様々な生き物がいます。

環境を守る工夫で得られた体験も

不足しているミネラル分を補った後は、化学肥料を使わず自然に優しい有機肥料で育てます。春先になると、ケールの畑には蝶々が飛び交います。見た目はかわいい蝶々ですが、ケールにとっては天敵です。殺虫剤は使えませんので、農家の皆さんは虫取り網を片手に畑中を駆け回って蝶々を捕獲します。大変な作業ですが、最初にしっかり捕獲すると、自然とそこには蝶々が来なくなるんです。

③収穫~搾りたてのケールを最短時間で商品に~

ケール葉の収穫は、天候に関わらず早朝から始まります。葉っぱが生き生きして最も美味しい時期に、一枚一枚丁寧に手摘みしています。収穫されたケール葉は工場に運ばれ、新鮮のうちに洗浄工程やえぐみを出さない独自のカット処理などを経て、徹底された温度管理の中で商品になります。

④搾ったあとのケールをゴミにせず完全リサイクル

ところで、私たちが飲んでいるケール飲料は、ケールの搾り汁。一方、残った搾り粕にも栄養が残ります。SDGsという言葉もない時代のころから、ファンケルは「何か活用できないか?」と研究を重ねていた結果、乳酸菌を加え発酵させるなどの工程を経て栄養満点の飼料に生まれ変わらせることができました。この発酵により、作物に残る硝酸態窒素を減少させ、生き物が食べても安心な飼料として活用することができます。今では、ケールの搾り粕の約90%を有効活用しています。

こうしてケールの栄養を無駄なく循環させる仕組みをつくり、ケールをお届けするという事業活動と自然環境を守ること、地域の雇用の創出を共存させています。継続的な生産のため、工場の製造部分では効率を大幅に向上させる設備を導入し、製造工程を省人化する一方で、その分の人員を、人による丁寧な判断や手作業が欠かせないケール栽培へと配置。現在日本では農家の後継者不足が課題となっていますが、自社直結の生産を増やしながら、農家さんが守ってきた技術を継承し、雇用や人員配置で継続的な生産につなげています。

育ったケールを見るのは一番の喜び

気候変動で高温の日が続く中、栽培できる期間がかなり短くなっています。そこで、収穫の仕方を変えたり、植える時期をずらしたりするなど、作り方を変えて栽培しています。自然相手は、農業の先輩方に聞いても「明確な答えがない」こともあります。一つ一つ試行錯誤しながら、"いかに理想のところに近づけていくか"ということをしています。そして考えて土を作って育て、ケールが大きくなっていくのを見るのは、一番嬉しいもの。「よし、できた!」と笑顔になれる瞬間です。6月の頭ぐらいに大きな葉が育ち、バラの花のようにケールが並ぶ風景は、絶景ですよ。そして、お届けするケール飲料を美味しく飲んでいただけるのは、とても嬉しいです。

「未来に続くものづくり」

土地の自然の力を最大限引き出して丁寧につくられるファンケルのケール青汁。「いいものをつくる」という想いが、結果的に、商品の美味しさと栄養、そして持続的な地域の自然環境の保全へと影響しています。これからもファンケルは、多くの方に必要な栄養素を摂っていただける商品を開発し、「未来に続くものづくり」を大切にしていきたいと考えています。

「サステナアワード2020 伝えたい"日本のサステナブル"」において、「レジェンド賞」受賞

農林水産省、消費者庁、環境省が連携した~食と農林水産業のサステナビリティを考える~「あふの環()2030プロジェクト」が主催する動画コンテスト。SDGsゴール12「つくる責任つかう責任」を踏まえ、持続可能なサービス・商品を扱う地域・生産者・事業者の取組みを発信していくことを目的としています。愛媛県での青汁製造工程におけるサステナブルな取り組みを紹介した動画が「レジェンド賞」を受賞しました。(2020)

受賞動画はこちら


ファンケルは、地球の未来がより良いものになるよう、これからもサステナビリティ活動を推進してまいります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回更新をどうぞお楽しみに。

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