夏に蓄積されたダメージを放っておくと、年齢を重ねるごとに立て直しが難しくなります。
そこで頼りになるのが、秋が旬のサーモン。
アスタキサンチンが豊富で、お疲れ気味のからだの調子を整えてくれます。
さらに、めぐりをよくする簡単なヨガを生活に取り入れ、秋を健康的に過ごしましょう。
暑さで運動をサボりがち、飲食は冷たいものばかり、お風呂はシャワーで済ませるなど、
夏にやりがちな行動が、じつは、からだにダメージを与えています。
そのまま冬を迎えれば、寒さや乾燥によってさらにダメージが蓄積する悪循環に。
この夏、知らぬ間にダメージを溜め込んでしまっていないか、チェックリストで確認してみましょう。
思いあたるフシが結構ある方は、夏のダメージを断捨離すべく、今のうちにインナーケアをおすすめします。
こんな夏の過ごし方は要注意!
- 部屋の冷房の温度は25度以下に設定していた
- 冷たい飲み物や食べ物をよくとっていた
- そうめんや菓子パンなど、簡単な食事で済ませることが多かった
- お風呂はシャワーだけで済ませることが多かった
- 室内では日焼け止めを塗らないで過ごした
- 紫外線対策をサボりがちだった
- ぐっすり眠ることができない日が多かった
- 屋内にいることが多く、運動もしなかった
季節の変わり目のインナーケアには、アスタキサンチンの赤い力が頼りになります。
アスタキサンチンとは、サーモン、えび、カニなどに含まれる赤いカロテノイド(天然色素)の一種で、ダメージが蓄積されたからだの調子を整えてくれます。
なかでもサーモンは、「海のビューティフード」と呼ばれるほど優秀な食材です。
身にたっぷりアスタキサンチンを含み、たんぱく質、ビタミンB6、コラーゲン、DHA・EPAなど、健康や美容にうれしい栄養素が豊富。
そんなサーモンをよく食べる北欧5カ国の平均寿命は約82歳。※1「健康な国」指数ランキング※2でも、スウェーデンは6位、ノルウェーは9位を誇ります。
かく言う日本も4位と大健闘(ちなみに1位はスペイン、2位はイタリア、3位はアイスランド)。北欧と日本の共通項が「鮭好き」というのも単なる偶然ではなさそうです。秋はちょうどサーモンがおいしい季節。積極的に食事へ取り入れて、からだの内側からきれいになりましょう。
※1 世界保健機関「World Health Statistics 2022」より
※2 ブルームバーグ「健康な国」指数ランキング(2019年)より
北欧は海水温が低いため魚の種類はそれほど多くないですが、サーモンは昔から獲られていた伝統食材で、家庭やレストランではサーモン料理が親しまれています。 私も買いつけなどで北欧を訪れるたびに、いろいろなサーモン料理を食べてきました。今回は日本で手に入る身近な食材で手軽に作れるレシピを紹介します。 本場のエッセンスを盛り込んだおしゃれなサーモン料理で、楽しくアスタキサンチンを摂取してくださいね。
三田 陽子
(みた・ようこ)
さん
三田 陽子(みた・ようこ)さん
北欧ビンテージショップ「Fukuya(フクヤ)」店主。器や雑貨の買いつけで北欧を訪れるうちに訪問先で食べる料理やお菓子に興味を持ち、帰国後、自分でも作るようになる。 2021年にレシピサイト「北欧のおやつとごはん」を開設。YouTubeやSNS、雑誌などで北欧レシピの提供や料理制作を手がける。著書に『北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす』(辰巳出版)。
フィンランドのスーパーではお馴染みのお惣菜。パンに挟んでバーガーにしても◎。鮭によって塩分は調整して。
材料 (2人分)
- 生鮭…300g(皮と骨を取ったもの)
-
- 卵 … 1/2個分
- 薄力粉 … 大さじ1
- マスタード … 小さじ1
- 塩 … 小さじ1/4
- こしょう … 適量
-
- ヨーグルト(無糖)… 100ml
- レモン汁 … 1/2個分
- マスタード … 小さじ1/2
- 塩・こしょう・砂糖 … 各適量
- 小ねぎ(小口切り)… 適量
- サラダ油 … 少々
作り方
- 生鮭は約5mm角に切ってボウルに入れ、Aを加えて粘りが出るまで混ぜる。4等分にして小判形に成形する。
- サラダ油を熱したフライパンに入れ、両面を中火で焼く(片面2〜3分)。好みの野菜と共に皿に盛り、混ぜ合わせたBをかけていただく。
マスタードは辛子で代用可。ただし辛味が強いので味見しながら加減してください。
シンプルなソテーがいつもと違うおいしさに。スウェーデンではレトルトもあるほど家庭に浸透しているソースです。
材料 (2人分)
- 生鮭 … 2切れ(約120g)
- 塩・こしょう … 各適量
-
- 生クリーム … 100ml
- サワークリーム … 大さじ3
- コンソメ(キューブ)… 1/2個(湯大さじ1 1/2で溶かす)
- レモン汁 … 大さじ1
- 塩・こしょう … 各適量
- サラダ油 … 少々
作り方
- 生鮭に塩、こしょうをふり、サラダ油を熱したフライパンで両面に軽く焼き目がつくまで焼く(片面2~3分)。
- 好みの野菜と共に皿に盛り、混ぜ合わせたAをかけ、あればディルを散らす。
サワークリームは水切りヨーグルト(ボウルにペーパーを敷いたざるを重ねてヨーグルトを入れ、半量になるまで約1時間おく)で代用可。
スウェーデンのフィッシュスープをサーモンとトマトジュースで手軽にアレンジ。具沢山でおかずになる一皿。
材料 (2人分)
- 生鮭(皮と骨を取って一口大に切る)… 200g
- 玉ねぎ(みじん切り)… 1/2個分
- にんにく(みじん切り)… 2片分
- じゃがいも(ゆでて一口大に切る)… 2個(約300g)
- サラダ用ボイル小えび(あれば)… 適量
-
- トマトジュース(食塩無添加)… 1缶(190g)
- 白ワイン … 100ml
- コンソメ(キューブ)… 1個
- 生クリーム … 100ml
-
- マヨネーズ … 大さじ3
- おろしにんにく … 1/2片分
- レモン汁 … 適量
- 小ねぎ(小口切り)… 適量
- バター … 大さじ1
作り方
- バターを溶かした鍋ににんにく、玉ねぎを入れ、中火でしんなりするまで炒める。Aを加えてふたをし、ふつふつするくらいの火加減で10分煮る。
- 生クリームを加え、再度沸いたら、生鮭を加え、火が通るまで5分ほど煮る。じゃがいも、えびを加え、塩、こしょう(分量外)で味を調える。
- 器に盛り、混ぜ合わせたBをかけ、小ねぎを散らす。
白ワインは日本酒に、生クリームは牛乳で代用可。
夏の間の運動不足で、からだが凝り固まっていませんか? さらにマスク生活で呼吸が浅くなり、知らない間に酸素が不足気味の方も多いと思われます。 夏のダメージをケアするためには、深い呼吸でめぐりをよくすることが大切です。そこで、おすすめなのが背骨をほぐすヨガ。 背骨を柔軟にすることは、呼吸の質を高めて健康的なからだ作りにつながり、自律神経を整えるリラックス効果もあります。 初心者の方でもはじめやすい簡単なストレッチなので、ぜひ習慣にして夏のダメージをリセットしましょう。
平賀 きょう子
(ひらが・きょうこ)先生
平賀 きょう子(ひらが・きょうこ)先生
ヨガインストラクター。スタジオシャンティ代表。
呼吸ヨガ®の創始者として独自のスタイルを確立し、現在、オンラインでのヨガ指導の他、ヨガ指導者の育成などにも力を注ぐ。主な著書に『呼吸がすべて』(オレンジページ)。
https://www.kyoko-yoga.com
両膝を交互に曲げ、力を抜いて自由にからだを揺らす。全身の力みを解放し、からだをほぐしやすくする。
足の裏がしっかり地面につくように、椅子に浅く座る。足は腰幅に広げる。
※両足で床を踏むと、姿勢が自然と正される。
足の裏がしっかり地面につくように、椅子に浅く座る。足は腰幅に広げる。
※両足で床を踏むと、姿勢が自然と正される。
左手を椅子に置いて右手を上げ、息を吐きながらゆっくり左側に倒す。息を吸いながら、からだを起こし、反対側も同様に行う。
※上を見ると背中が丸まらず、脇から下がしっかり伸びる。
立って行ってもOK
左手を壁につけて右手を上げる。左手で壁を押しながら、壁側にからだを倒す。反対側も同様に。
※椅子のときと同じく、目線は常に上。からだを倒すときに息を吐き、起こすときに息を吸う。
息を吐きながら背中を丸める。
※両手で太ももを押しながら、腰を後ろに倒す。
息を吸いながら背骨を反らせて上を向く。
※手と足は手前に引き寄せる。骨盤を前に倒し、肩甲骨を下げることを意識。
息を吐きながら、左右交互にねじる。
※顔だけ後ろを向くのではなく、おへそからねじることを意識。向きを変える前に、息を吸いながら一度正面に戻る。足を踏ん張ると背骨を伸ばしながらねじることができる。
右足首を左ももの上にのせる。両手で足を押さえ、息を吐きながら、からだを前に倒す。ゆっくり3〜5回呼吸して、からだを起こす。足を組み替えて反対も同様に。
※からだを倒す角度は無理のない範囲でOK。
椅子が辛い人は壁を使ってもOK
夜寝る前にもおすすめ!
仰向けになり、右足を壁につけて膝を立てる。
左足首を右ももの上にのせ、30秒〜1分、自然呼吸。反対も同様に。
※お尻を壁に近づけて行うと、からだを倒すのと同じ負荷をかけられる。
親指と薬指で、鼻の穴を左右交互にふさいで呼吸する。
※右鼻をふさいで左鼻で吐いて吸う。左鼻をふさいで右鼻で吐いて吸う。これをくり返し、最後は左鼻で吐いて終わり。息は吐ききらず、気持ちいい呼吸で。すぐに指を替えず、少し間をおく。
※吸うと吐くのあいだに間を作り、間を徐々に長くしていくと深い呼吸になる。下あごをおろして喉奥をゆるめるとゆっくり呼吸できる(舌先を丸めて上あご裏につけると、より喉奥が広がる)。
夏のダメージが蓄積しやすい季節の変わり目。
秋が旬のサーモンをおいしく食べて、アスタキサンチンの力でからだの内側からケアしましょう。
また、マスク生活が続き、知らず知らずのうちに酸素不足になっているかも?
簡単なヨガや呼吸法を習慣にして、栄養や酸素がめぐりやすいからだを目指しましょう。
編集・ライティング 矢澤純子