いよいよ紅葉のベストシーズン到来。
美しい景色の中を歩く自分を想像するだけで、ワクワクしますね。
それなのに、歩くのが苦手と尻込みしている方はいませんか?
もしかしたら腸腰筋のメンテナンスが必要かもしれません。
Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長の中村格子先生に、
元気に歩くためにおすすめのエクササイズを教わりました。
在宅時間が増えて長時間座りっぱなし、外を出歩く機会も減っているという方は、股関節がガチガチに固くなっているかもしれません。
それは、股関節周辺の筋肉の柔軟性が失われて、関節の可動域が狭くなっている状態です。
座りっぱなしで特に硬くなりやすいのが、下半身。特にももの内側にある「内転筋」、
ももの裏側の「ハムストリングス」、お尻の「大殿筋」、
そして今回のテーマである「腸腰筋」などが要注意ゾーンです。
腸腰筋とは、骨盤の背骨側から太ももの付け根にかけて上半身と下半身をつないでいる筋肉の総称で、大腰筋、
小腰筋、腸骨筋からなります。
骨盤を支えて姿勢を保つ抗重力筋であり、歩いたり走ったりする際に股関節を曲げて脚を引き上げる役割も担います。
腸腰筋が“曲げる力”とすれば、それと拮抗して“伸ばす力”を発揮するのが、お尻にある大殿筋です。
骨盤を前後で挟むこの2つの筋肉がバランス良く、かつしなやかに働いていれば、よい姿勢が保たれ、腰痛も起こりません。
ところが長時間座りっぱなしでいると、腸腰筋はずっと曲がったまま、大殿筋は伸びたまま使われず、次第に硬くなり筋力が落ちていきます。
腸腰筋の衰えは、姿勢の崩れや歩く力の低下につながります。近ごろ歩いていると人に追い越される、小さな段差につまずいた、鏡に映った自分の姿勢が老けて見えた、お尻が垂れてきた、、、。
思い当たるフシがある人は、腸腰筋のエクササイズにトライしてみましょう。
腸腰筋を柔軟に強く保てば、ももを引き上げる力が強くなり、「歩く」ことに自信がつきます。姿勢改善による腰痛緩和効果やヒップアップも期待できますよ。
- 歩幅が大きくなるので、歩く速度が上がる
- つまずきにくくなる
- ヒップアップ効果が期待できる
- 下腹スッキリ
- 腰痛になりにくい
- 歩く速度が遅くなる、前に進まない
- つまずきやすくなる
- お尻が垂れる
- 下腹がぽっこり出る
- 腰痛になりやすい
腸腰筋がしっかりしてくると、歩幅が広がり、歩く速度が上がります。 反対に、腸腰筋が弱ってくると歩幅が小さくなり歩くのが遅くなるだけでなく、拮抗して働く大殿筋も使われないためお尻が垂れてきたりします。 また、骨盤が後傾することで下腹がぽっこり出てくる、老け姿勢になる、腰痛になりやすくなるといった悩みの原因にも。
まずは、ご自身の腸腰筋の状態をチェックしてみましょう。
仰向けに寝て、片方のひざを両手で抱えて胸に引き寄せます。もう一方の脚は伸ばしましょう。
座る時間が多い現代人は、腸腰筋をこまめにケアする習慣をつけたいものです。 柔らかく、かつしっかり力を発揮できるしなやかで強い腸腰筋をつくるストレッチ&エクササイズを、中村先生に教えていただきました。 「歩く」ことが楽しくなる毎日を迎えましょう!
脚を前後に大きく開き、前脚は足の上にひざがくる位置に、後ろ脚はひざをついてつま先を立てます。
両手はひざの上に軽く置いて上体を支えましょう。
このとき、ひざはつま先より前に出ないように注意して。
腰をゆっくり前に押し出し、そけい部を伸ばします。そのまま30秒キープ。反対も同様に。
※まだ余裕のある人は、この状態から後ろの足を手で持って、お尻のほうに引き寄せましょう。
ベッドの上でうつぶせになり、片脚を曲げて足先をつかみます。
腸腰筋からももの前側が気持ちよく伸びるところまで、かかとをお尻に近づけましょう。この時、 両ひざが左右に開かないように注意して。この状態を30秒キープ。
反対も同様に。
椅子に浅く座り、手を椅子に添えて姿勢を整えます。
上半身と腰をなるべく動かさないようにして、片ひざをゆっくり上げます。そけい部あたりに効いている感覚があればOK。
ゆっくり下ろします。 片脚を5から10回。
反対も同様に。
仰向けになり、ひざを立てます。両手はお尻の横に置きましょう。この時、腰が反らないよう背中と腰は床にしっかり押し付け、骨盤の水平を保ちます。
片ひざをひざ下が床と並行になるまでゆっくりと持ち上げ、ゆっくり戻します。
なるべく腹筋を使わず、腸腰筋の力で持ち上げる意識で行いましょう。
この動作を5~10回×2~3セット。
反対も同様に。
※もう少し負荷をつけたいなら、両脚を同時にあげてもOK。ただし、腸腰筋が弱いと腹筋で行うことになるため、腸腰筋には効きにくくなります。自分の体と相談しながら、効果的な方法で行ってください。
行楽や旅行などを楽しみにされている方も多いと思います。 ですが、自分でも気づかぬ間に足腰が弱っていて、痛みや疲れやすさを感じているとしたら、せっかくの楽しみが半減してしまいますね。 お出かけの予定が決まったら、まずは腸腰筋の硬さチェックをしてみましょう。硬いなと感じたら、ご紹介したストレッチとエクササイズをやってみてください。 できればご予定の1ヵ月前あたりから始められるといいですね。毎日できなくても大丈夫。 「あの山へ紅葉を観に行きたい」「行動的になりたい」という目標を持つことが、何よりのモチベーション。きっと楽しく続けられると思いますよ。
中村 格子
(なかむら・かくこ)
先生
中村 格子(なかむら・かくこ)先生
1966年生まれ。整形外科医、医学博士。医療法人社団BODHI Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長。
「健康であることは美しい」をモットーに、臨床整形外科医・スポーツドクターとして長年トップアスリートを支えてきた中で、誰でも安心して取り組める独自のエクササイズを考案。
テレビ・雑誌などのメディアでも活躍中。著書にシリーズ累計83万部を超えるベストセラー『大人のラジオ体操』(講談社)がある。
近著は『整形外科医がすすめる!一生スタスタ歩けるフリフリ体操』(共著/学研プラス)など。
http://www.dr-kakuko.com
https://www.dk-sc.com/
イラスト:Hirotaka Uchiyama
届出表示
本品にはロイシン40%配合必須アミノ酸※が含まれます。ロイシン40%配合必須アミノ酸※は、脚の曲げ伸ばしなどの筋肉に負荷がかかる軽い運動との併用で、
60代以上の方の加齢によって衰える筋肉をつくる力をサポートすることにより、歩く機能に役立つことが報告されています。
※ロイシン40%配合必須アミノ酸には、ロイシン、リジン(塩酸塩として)、 バリン、イソロイシン、スレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、
ヒスチジン (塩酸塩として)、トリプトファンが含まれます。
届出表示
本品にはテアニン・ピペリン・クレアチン・プロテオグリカンが含まれるので、日常生活(立ち上がる、かがむ、起き上がる等)で生じる腰の不快感を軽減する機能があります。
【機能性表示食品についてのご注意】
※本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
※疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
※食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。