3月 季節のからだノート 子どもに必要な栄養、ご存じですか? 3月 季節のからだノート 子どもに必要な栄養、ご存じですか?

日々、成長を続ける子どもは、じつは大人以上に栄養を意識する必要があります。
好き嫌いが多い、ダイエットをしたがる、食欲にムラがある……。
いろいろな理由で、子どもの栄養バランスは崩れがちです。
子どもに必要な栄養素をチェックし、親子で食事を見直しましょう。

子どもの栄養が不足しがちなのはなぜ? 子どもの栄養が不足しがちなのはなぜ?

親はそうと気づかないまま、子どもが食べないものは食卓に出さなくなる、せがまれるとすぐにお菓子を与えてしまう……。
そんなことを続けているうちに、必要な栄養が不足していることは少なくありません。
また、保護者自身が食事にお菓子を食べたり、朝食を抜いていたりすると、子どもにも影響することがあります。

子どもの栄養が不足しがちなのはなぜ?
好き嫌い、食わず嫌いが多い

1~2歳から好き嫌いの自己主張がはじまり、食わず嫌いも多くなります。同じものしか欲しがらず、作っても食べない状態が続くと、諦めたくもなりますよね。子どもは成長するにつれ徐々に噛む力がつき、食べられるものが増えていくので、根気よく工夫して食べる機会を増やしていきましょう。

親の食生活の影響

子どもは親の姿を見て育ちます。保護者も食に興味を持ち、「この季節にしか味わえないものだよ」などと伝えて、おいしく食べる姿を見せましょう。また子どもに食材を洗う、皮をむくなどの簡単なお手伝いをしてもらいながら、親子で一緒に食事の用意をすれば食材に親しむことができます。

子どもに適切な食事の量とは? 子どもに適切な食事の量とは?

子どもには体の大きさ、運動量の違いなどに幅があるように、適切な食事量にも個人差があります。子どもの成長の様子を知るために、身長、体重を計測して「成長曲線」を描いてみましょう。ラインに沿って成長しているなら適量と思ってよいでしょう。小さい時期ほど3回の食事だけでは栄養を補いきれないため、おやつはお楽しみだけではなく「補食」 、「第4の食事」という考え方になります。1~2歳で1日1~2回、3歳以降は1回程度が目安。あくまでも1日3回の食事を中心としながら、不足している栄養をおやつで補います。

※成長曲線とは子どもの身長と体重を書き入れて成長の様子がわかるシート。WEB上でダウンロードできます。
<参考>
http://www.ac-square.co.jp/member/jspe/index.asp?patten_cd=12&page_no=51(日本小児内分泌学会)

栄養を補うおすすめのおやつ 栄養を補うおすすめのおやつ
  • 焼きいも
  • プリン
  • ヨーグルト
  • フルーツゼリー
  • 牛乳

など

プリン プリン

※チョコやスナック菓子などは、くせになるので、お楽しみの1つにしてほどほどに。

成長期の子どもに特に必要な栄養素は? 成長期の子どもに特に必要な栄養素は?

三大栄養素である炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質は、しっかり摂取するのが基本です。
鉄、カルシウム、ビタミンは、子どもの年代によっては、大人以上に1日の推奨量が多く、成長に関わる大事な栄養素。
その他に、味覚の発達や免疫力にも関わる亜鉛も不足しがちなので意識するといいでしょう。

  • 子どもに必要な栄養素1 子どもに必要な栄養素1
    鉄 鉄
    代表的な食材 代表的な食材

    豚レバー、牛肉、卵、小松菜、ほうれん草、大豆製品、あさりなど

    子どもに必要な栄養素1 子どもに必要な栄養素1

    鉄はさまざまな部位の発達に関わるだけではなく、酸素を全身に届けたり、血液中の酸素を筋肉に取り込んでくれる働きがあり、不足すると、栄養が体の隅々まで行き渡りにくくなります。鉄の1日の推奨量は、親世代(30~49歳)の男性7.5mg、女性10.5mg(月経あり)に対し、子ども(10~14歳)は男性8.5~10mg、女性12mg(月経あり)、8.5mg(月経なし)と、じつは大人以上に必要なのです。

    1日の鉄の食事摂取基準 1日の鉄の食事摂取基準

    出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年度版)より

  • 子どもに必要な栄養素2 子どもに必要な栄養素2
    カルシウム カルシウム
    代表的な食材 代表的な食材

    牛乳・乳製品、魚の缶詰、大豆製品、わかめ、小松菜、ごまなど

    骨や歯の形成などに関わり、成長には欠かせない 骨や歯の形成などに関わり、成長には欠かせない

    骨や歯の形成のほか、血液や筋肉などさまざまな生理機能に関わっているので成長期の子どもには特に大切な栄養素です。
    カルシウムの1日の推奨量は、親世代(30~49歳)の男性750mg、女性650mgに対し、子ども(10~14歳)は男性700~1000mg、女性750~800mgと、大人以上に必要な年代も。
    強い骨を育てるためには、20歳までに充分な骨量(骨密度)を得ることが大事です。子どもの頃からカルシウムはしっかり摂りましょう。

    1日のカルシウムの食事摂取基準 1日のカルシウムの食事摂取基準

    出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年度版)より

  • 子どもに必要な栄養素3 子どもに必要な栄養素3
    ビタミン ビタミン
    代表的な食材 代表的な食材

    野菜、いも、きのこ、豚肉、青魚、豆類、果物など

    体のバランスや機能を正常に保つために大切 体のバランスや機能を正常に保つために大切

    ビタミンは13種類あり、さまざまな体の機能に関わっています。なかでも、ビタミンCの1日の推奨量は、12~14歳になると、すでに親世代(30~49歳)と同じ量、男女ともに100mgが必要とされています。ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるなど、子どもたちの体づくりに欠かせない栄養素です。

    カルシウムの吸収を助けるビタミンDも意識したい栄養素。魚やきのこを食べない子どもが増え、ビタミンD不足からくる不調も近年報告されています。体の中でビタミンDをつくるためには、食事だけでなく日光に当たることも大切です。

    また、イオン飲料の飲みすぎにより、糖質をエネルギーに変える働きをするビタミンB1不足に陥りやすいと報告されています(※)。水分補給は水やお茶にして、B1が多い豚肉などを食べる習慣を。

    ※日本小児医療保険協議会栄養委員会の報告が、日本小児学会誌(2017年5号)に掲載。

    1日のカルシウムの食事摂取基準 1日のカルシウムの食事摂取基準

    出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年度版)より

子どもに適切な食事の量とは? 子どもに適切な食事の量とは?

子どもに不足しがちな栄養を補うために、特に積極的に食べたい食材は、魚と大豆製品です。
魚には主にたんぱく質、鉄、カルシウム、ビタミンDの他、脳や目に存在するDHAも含まれ、健康な体づくりには欠かせません。大豆製品は優秀なたんぱく質源であり、鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンなども含む、栄養価の高い食材です。

肉もいいけど、魚を食べよう! 肉もいいけど、魚を食べよう!

子どもだけでなく、大人も魚離れが深刻。大人が食べないと子どもも食べ慣れていきません。肉と同じように、ぜひ魚にも意識を向けて。カルシウムを摂るには骨ごと食べられる缶詰を利用するのが◎(イワシ、サバ、サンマなど青魚がおすすめ)。そのままでも食べられるし、煮物、カレー、サンドイッチに入れたりと幅広く活躍します。

肉もいいけど、魚を食べよう! 肉もいいけど、魚を食べよう!

大豆製品も食べ慣れていない子どもが増えているそう。日頃から食べる習慣を。豆腐や納豆の他、栄養の宝庫として注目したいのは高野豆腐やがんもどき。高野豆腐は、野菜やきのこと一緒に煮物にすれば2~3日保存できて重宝します。卵とじにしてもおいしい。がんもどきは煮物はもちろん、そのまま焼くだけでも1品になります。

一番大切なのは「バランスよく」食材はできるだけ多く組み合わせて 一番大切なのは「バランスよく」食材はできるだけ多く組み合わせて

不足しているからといって、この栄養素だけ、この食材だけ、と1つに偏ってしまうのは問題です。
主食、主菜、副菜、乳製品、果物を1日のなかで組み合わせます。食品ほど微量要素も含まれているものはありません。
複数の食材を組み合わせると相乗効果で栄養バランスが整います。白いご飯にもごまをふったり、のりをつけたり、1回の食事でできるだけ多くの食材を使い、食べる品数を増やすことを意識しましょう。

牛乳はカルシウムは摂れますが、鉄やビタミンDはほとんど摂れないので、食事でその分を補うと◎。ツナ(マグロ)や卵サンドにして、サラダほうれん草をつければ、鉄を強化できます。和食なら、ご飯にしらすやひじきふりかけをかけ、納豆、のり、小松菜などをつければOK。

家では残してしまっても、子どもは人前だと頑張って食べるもの。お弁当はいろいろな食材に慣れさせるチャンスです。お弁当箱の半分にご飯を入れ、残りのスペースの1/3に肉や魚、卵を、2/3に野菜やいも、きのこ、果物と考えるとバランスよくまとまります。さらにご飯はしらすご飯にすれば、栄養バッチリのお弁当に。

まとめ まとめ

子どもの成長に関わる鉄、カルシウム、ビタミンは、年齢によっては大人以上に1日の推奨量が多い栄養素です。不足しがちな栄養を補うためには、栄養バランスを考えた食事が大切。子どもに不足しがちな野菜、魚、大豆製品を意識して使用しましょう。親子で楽しくいろいろな食材に親しみ、健康的な食生活を目指しましょう。できるだけ多くの食材を組み合わせるのが理想ですが、補いきれない分はサプリも上手に利用してください。

太田 百合子先生宣材写真

監修

太田 百合子(おおた・ゆりこ)先生

管理栄養士。東京・こどもの城で長きにわたり、乳幼児の栄養指導を行う。現在、東洋大学などの非常勤講師、指導者や保護者向けの講習会講師、NHK子育て番組出演、「ひよこクラブ」本誌での離乳食特集のほか、育児雑誌などの監修を多く務めている。

編集・ライティング:矢澤純子
イラスト:秋葉あきこ

監修

太田 百合子先生宣材写真

太田 百合子
(おおた・ゆりこ)
先生

管理栄養士。東京・こどもの城で長きにわたり、乳幼児の栄養指導を行う。現在、東洋大学などの非常勤講師、指導者や保護者向けの講習会講師、NHK子育て番組出演、「ひよこクラブ」本誌での離乳食特集のほか、育児雑誌などの監修を多く務めている。

編集・ライティング:矢澤純子
イラスト:秋葉あきこ

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