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「プラズマ乳酸菌」のメカニズムに注目!「プラズマ乳酸菌」のメカニズムに注目!

近年、腸に着目した健康意識が広がり、さまざまな名前のブランド乳酸菌入り商品が販売されています。そんな中、これまでの乳酸菌にはない世界初(※)の特徴があることで注目されているのが、「プラズマ乳酸菌」です。いったいどんなものなのか、開発者のキリンホールディングス・藤原大介さんを迎えて、分かりやすくお伝えします。

※ヒトでプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)に働きかけることが世界で初めて論文報告された乳酸菌(PubMedおよび医学中央雑誌Webの掲載情報に基づく)

お話をうかがった方 藤原 大介さん

キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業部・主幹。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。農学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科非常勤講師。免疫学の研究者として、「日本農芸化学会 技術賞」「日本生物工学会 生物工学論文賞」ほか受賞多数。

「プラズマ乳酸菌」ってなに?

免疫細胞の司令塔である「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」に働きかけることができる世界で初めての乳酸菌です。キリンが研究して、2010年に発見しました。健康な人の免疫維持に役立つことが報告されているため、日々の体調管理をしっかりしたい人や、より元気に過ごしたい方、免疫が気になる方におすすめです。

どんな特徴があるの?

これまで世界的にも免疫細胞の司令塔に働きかける乳酸菌は存在しないとされていました。ところが、プラズマ乳酸菌は、司令塔に直接、働きかけることが分かりました。これにより複数の免疫細胞が活発に働きだすと考えられます。例えると、司令塔は監督、免疫細胞はプレイヤーのようなもの。司令塔に働きかけることとは、監督がパワーアップしたのと同じで、プレイヤー役の免疫細胞が活発に働きだし、より健康な体づくりに貢献します。既存の乳酸菌では不可能だった司令塔への働きかけを実現、ここがいちばんの特徴です。

どうやって発見したの?

プラズマ乳酸菌の発見者である藤原さんに研究の経緯を伺いました。
「免疫の話になると、納豆やヨーグルトなど菌入りの食品が売れますよね。確かに、それらを食べると、免疫細胞のNK細胞に働きかけます。ただ、免疫細胞というのは、会社みたいに組織化されていて、指示を出す上位の細胞と、指示を受ける下位の細胞があるのです。下位のNK細胞だけに働きかけても、組織全体は活性化できないし、それなら上位の細胞に働きかけることができるほうがよりいいだろう、そんな乳酸菌の入った食品が作れないかとまず考えました。当時、世界的にもそんな乳酸菌はないとされていましたが、本当に実在しないのか、真実を知りたいという思いが研究の始まりです。
そこからは世界中からあらゆる乳酸菌を取り寄せて、調べました。乳酸菌の中には食べられないものもあるのですが、偶然にも発見したプラズマ乳酸菌は食べることができたのです。ただ、この菌はとても臭く、扱いづらくて、食品化がとても難しい菌でもありました。でも、ほかの乳酸菌にはない働きが見られるから、何とか商品にしたいと小岩井乳業、協和発酵バイオも必死になり、実現することができたのです。」

「プラズマ乳酸菌」研究ヒストリー 2009 研究スタート。新たな可能性がある乳酸菌の発見を目指す。 2010 司令塔に働きかけることができる「プラズマ乳酸菌」を発見。特許取得。工業化への研究が進む。キリンのほか、小岩井乳業、協和発酵バイオが参画。 2012 論文発表。初のプラズマ乳酸菌入り食品としてヨーグルトが発売開始。以降、商品化が進む。

ビール造りから始まり、130年以上の発酵技術をもつキリン。免疫に関する研究も35年以上、行われている。

「プラズマ」という名前はどんな意味なの?

「プラズマ」と聞くと、電気がバチッと光るようなイメージが浮かびますが、プラズマ乳酸菌の名はその由来ではない、と藤原さん。
「プラズマ乳酸菌は、司令塔のプラズマサイトイド樹状細胞に働きかけるので、仮名として『プラズマ乳酸菌』と名付けたところ、そのまま実名になってしまいました(笑)。この『プラズマ』とは、ギリシャ語で『球状』という意味です。『サイトイド』は『もどき』という意味で、プラズマサイトイド樹状細胞とは、『球のような形をした樹状細胞』という意味なのですね。プラズマサイトイド樹状細胞って、もとは球なのに、司令塔として働き始めると一気に突起ある樹状に形が変化するんです。だからこのような名前がつけられたわけです。」

プラズマサイトイド樹状細胞の変化

司令塔としての働き前後の比較

プラズマ乳酸菌が加わることで司令塔のプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)に突起が発生し、あきらかな形の変化がみられる。

そもそも乳酸菌ってどんなもの?

炭水化物、ブドウ糖などの糖を分解して乳酸を作りだす細菌の総称で、腸内細菌のバランスを整え、健康のために有効といわれる細菌のひとつです。漬物やキムチ、しょうゆ、みそ、チーズ、ヨーグルトなど、発酵食品に含まれていて、大昔から知らないうちに摂取し、人間の腸内に存在していました。現在は約400種類あるといわれ、世界中で研究が進められています。

どうやって摂取できるの?

現在、サプリメント、ドリンクなどの商品があるため、それらで摂取できます。コンビニやスーパーなどの店頭のほか、通販やオンラインストアでも購入できます。

どんな人に向いているの?

 年齢や性別制限はなく、どなたにも向いています。
「プラズマ乳酸菌を機能性関与成分とした機能性表示食品(※)には、健康な人の免疫機能の維持をサポートする力がありますが、これはすごく重要な意味があります。免疫が不要な人はいませんし、ずっと健康でいるためには免疫を維持し続けることが非常に大切です」と藤原さん。薬を服用中の方は医師にご相談ください。

※機能性表示食品は疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦および授乳婦を対象に開発された食品ではありませんが、年齢や性別の制限はございません。

乳製品アレルギーだとダメ?

プラズマ乳酸菌は、牛乳など乳のアレルゲンたんぱくをいっさい含まず培養されているので、乳製品アレルギーの方も安心して食べられます。ただし、プラズマ乳酸菌入りヨーグルトの商品は、ヨーグルトに生乳が含まれています。

より効果的な摂り方ってあるの?

いつ、どのような形で摂っても大丈夫です。各商品に記載されている量を毎日、好きなときに摂取すればよいだけと藤原さんは言います。
「現在、プラズマ乳酸菌入り食品は、さまざまな商品があるのも魅力です。その時々の気分に合うものを摂っていただければ。過剰に摂っても体外に排出されるだけなので問題ありませんし、菌が生きていても死んでいてもプラズマサイトイド樹状細胞に働きかけるため、食前・食後なども気にする必要がありません。免疫とは維持し続けることが重要なので、毎日、定期的に摂取し続けること。これがもっとも大切な摂り方です。」

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  • ※プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)の研究報告
  • *プラズマ乳酸菌はキリングループが研究している独自素材です。

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